大好評マルチプレイFPS『Splitgate』、正式リリースが無期限延期へ。ベータDL数は1000万を超え、万全の状態でのリリース目指す

 

デベロッパーの1047 Gamesは、マルチプレイポータルFPS『Splitgate』の正式リリースを無期限延期することを発表した。同作はもともと7月27日に正式リリースを予定していたが、想定を上回るプレイヤー数の増加にともない、8月リリースに延期されていた。今回の発表により、正式リリースはさらに後ろ倒しとなったかたちだ。 
 

 
『Splitgate』はアリーナスタイルの対人FPSと、『Portal』のようなシステムを組み合わせたマルチプレイシューターだ。プレイヤーはステージの各所に、入口と出口がつながったポータルを開けることが可能。敵の背後をとったり、緊急離脱時の退路として使ったり、さまざまな方法で用いることができる。本作は2019年にSteamにてリリース。Steamでの平均同時接続数は300~600人程度に推移していた。 そして今年7月、PC・海外コンソール向けにクロスプレイ対応のオープンベータ版が配信開始。これを機にプレイヤー数が一挙に増加し、全プラットフォーム合わせての同時接続数は6万5000人にまで跳ね上がる。急激なプレイヤーベースの増大にサーバー負荷も上昇し、一時はオンラインプレイを停止する措置にまで至った。 

その後、『Splitgate』開発チームはバックエンドの拡充に注力。サーバーを増設し、収容人数6万5000人が限界といわれていたデータベースが大幅に拡大された。Steam版のみの同時接続数ピークを見てみると、7月24日時点の同時接続数が1万1000人だったのに対し、8月5日には同時接続数ピーク6万7724人を記録。ここ1か月で急速に成長を遂げていることが分かる。さらに8月頭にはベンチャーキャピタル企業Human Capitalより1000万ドル(約11億251万円)の投資を獲得したとも発表しており、正式リリースに向けて勢いを増す動きを見せていた。 

ところが今回各メディアに送付されたプレスリリースによれば、『Splitgate』の正式リリースは8月より後ろ倒しとなり、無期限延期となることが決定されたようだ。開発スタジオは、現在の人口増大の問題については単純なサーバー増設だけでは対処できず、より複雑な対処が必要とされると判断。8月の正式リリース予定を見送るはこびとなったという。具体的な延期後の日程については明かされていない。スタジオは延期にともない、サーバーのキャパシティ改善のほか、機能追加などの頻繁なアップデートにより、ベータ版の改善を続けていくと意欲を見せている。 
 

 

 
なおスタジオによれば、現地時間8月25日に開催されるオンラインイベントgamescomにて、『Splitgate』に関するさらなる情報が明かされるという。現在ゲーム中で利用できるベータバトルパスが現地時間8月24日に終了することもあり、今後のオープンベータにて追加されるゲーム内要素について発表されることとなりそうだ。 

また『Splitgate』ベータ版は、ダウンロード数が累計1000万本を突破したとも発表された。本作の勢いはとどまることを知らず、この好調ぶりを維持するためにも、正式リリースを延期してでも万全の体制を整えたいところだろう。盤石の状態で正式リリースを迎えられることを祈りつつ、スタジオからの続報を待ちたいところだ。