ミニマル・ランアクション『Minit Fun Racer』配信開始。『Minit』チームが贈るプチゲーム、収益はすべてチャリティーへ


Devolver Digitalは2月19日、ランアクションゲーム『Minit Fun Racer』をリリースした。配信プラットフォームはPC(Steam/itch.io)。Steam版での価格は310円/1010円/2050円が用意されており、任意の値段を選択可能。本作で得た収益はすべてチャリティに寄付されるという。 
 

 
『Minit Fun Racer』は、タイムループADV『Minit』を手がけたチームのスピンオフ作品。『Nuclear Throne』で知られるJan Willem Nijman氏、同氏作品の楽曲も手がけたJukio Kallio氏、Crows Crows Crowsの共同創設者Dominik Johann氏、『Horizon Zero Dawn』のプロデューサーを担当したKitty Calis氏だ。オリジナル版は、目覚めては1分で死亡する儚い主人公を操作し、無限の輪廻脱出を目指す探索ゲームだった。 

打って変わって、『Minit Fun Racer』は自動ラン型のアクションゲームだ。小さなスクーターを乗りこなし、日没までにビーチへ辿り着くことを目指すのだ。道すがらには三角コーンや路上駐車など、さまざまな障害物が散らばっている。小さな障害物に衝突するとスピードダウンし、大幅な時間のロスに。またノーヘルで車両にぶつかると大惨事で、即ゲームオーバーとなってしまう。 
 

 
しかしプレイヤーには、どんな障害物よりも恐ろしい敵が待っている。時間だ。そう、本家『Minit』と同じく本作にも時間制限が存在。それも今回は1分間どころか、スタート時点で残り時間は10秒となっている。ただし道端にはコインが落ちており、これらを拾い集めることで寿命を伸ばすことが可能。限られた時間の中でなるべくスムーズなルートを選びつつ、なるべく多くのコインを集めることが長距離走行成功の鍵となっている。 

ただし、初期状態ではどれだけ頑張っても十数秒程度の生存が限界だ。そこで重要となってくるのがSHOPの存在である。先ほど集めたコインは走行時の寿命になるだけでなく、実際の通貨としても利用可能。店では走行速度を上げてくれるステッカーや、1回の衝突までならセーフにできるヘルメットなど役立つアイテムがラインナップ。これらの装備を身につけることで、少しずつではあるが走れる距離を伸ばすことが可能。すこしでも長い距離を走り、コインを集め、装備を整え、またもう少し長く距離を伸ばす。この繰り返しで最長記録を目指すのだ。 
 

 
本作の制作背景について、Nijman氏は海外メディアPolygonにて語っている。もともとCalis氏はちょっとしたチャリティ向けの作品を作りたいと考えていたという。そこで『Minit』制作チームで力を合わせて何か作れないかと挑戦したのが『Minit Fun Racer』だそうだ。シンプルなゲームながら隠し要素も多く仕込まれており、Nijman氏によれば警察とのチェイスやピザ配達にも挑戦できるという。深夜に遊ぶとゴーストが出る、というCalis氏の談も。 

本作の収益を寄付する慈善団体はローテーションされるとのことで、まずは国際NGOの国境なき医師団がその対象として選定されたようだ。『Minit Fun Racer』は310円/1010円/2050円にてPC向けに、Steam/itch.ioにて配信中だ。