オーウェル「動物農場」を題材とするゲーム『Orwell’s Animal Farm』2020年秋発売へ。豚の独裁者として動物を導く

 

イギリスのインディースタジオNerialは8月17日、作家ジョージ・オーウェルの「動物農場(原題: Animal Farm)」を題材とするアドベンチャーゲーム『Orwell’s Animal Farm』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/モバイル。発売時期は2020年の秋を予定している。「動物農場」の刊行日である1945年8月17日から75周年を迎えた当日2020年8月17日の発表となった。

『Orwell’s Animal Farm』は、作家ジョージ・オーウェルの小説「動物農場」をモチーフとしたアドベンチャーゲーム。ベースとなる「動物農場」のストーリーをなぞりつつ、プレイヤーが選んだ選択肢によって物語に変化が生まれるようだ。なお本作は、オーウェル作品の権利を管理するThe Orwell Estateの承認を得て開発が進められている。

本作のモチーフとなる小説「動物農場」は、人間を動物に見立て全体主義や独裁政治を風刺したダークな作品だ。物語の舞台は、とある農場。動物たちが、搾取を続ける農場主からの解放を求めて革命を計画する。計画は成功するものの、革命を率いたリーダーが独裁者となってしまい、動物たちの理想とはかけ離れた状況に成り果ててしまうというストーリーだ。


公開された本作のスクリーンショットでは、豚の独裁者ナポレオン、ナポレオンの側近スクィーラー、馬のボクサー、そして名前が明かされない犬、ロバ、羊、鳥など農場で暮らすさまざまな動物たちの姿が見受けられる。どの動物の要求を満たし、どの動物を無視するのか。どのように資源を分配し、農場を守るのか。動物たちがどのような結末を迎えるのか。それらは、プレイヤーの選択にかかっているのだろう。


本作の開発は、イギリスのインディースタジオNerialが担当。ワンタップ(ワンクリック)で国家を運営していくアドベンチャーゲーム『Reigns』シリーズを手がけたゲーム会社である。本作の発表と同日に、プロダクション・マネージャーとしてLea Schönfelder氏を迎え入れたと発表した。Schönfelder氏は、イギリスのデベロッパーustwo gamesにて『Assemble with Care』や『Monument Valley 2』のデザイナーとして開発に携わっていた。

また、ライターとして『Sunless Sea』などを手がけたデベロッパーFailbetter Gamesのクリエイティブ・ディレクターEmily Short氏を起用。ナレーションは、『アサシン クリード オリジンズ』にてバエクを演じたAbubakar Salim氏。音楽は、『Worlds Adrift』でコンポーザーを務めたMurugan Thiruchelvam氏が担当する。スタジオのこれまでの実績や開発陣を見るに、シンプルながら贅沢で濃密なナラティブ体験が再び味わえることだろう。


『Orwell’s Animal Farm』は、2020年秋にPC(Steam)/モバイル向けに発売予定だ。