『Fallout』の前身となったシリーズ最新作『Wasteland 3』の発売が正式発表。初導入のマルチプレイでギャングたちに立ち向かう

 

inXile Entertainmentは本日6月9日、Xbox E3 ブリーフィングにて「Wasteland」シリーズ最新作となる『Wasteland 3』の発売を正式に発表。あわせてプレイ映像が含まれる最新トレイラーを公開した。なお現時点で発売日は未定、inXile Entertainmentは先日マイクロソフトに買収されたが、買収以前から動いていたプロジェクトということで、PlayStation 4などXbox以外のプラットフォームでの発売も予定されている。

『Wasteland』シリーズは核戦争により文明が崩壊した終末世界を舞台とするRPG。シリーズ3作目となる本作では、前作『Wasteland 2』で起こった出来事のその後を描く。本作の舞台となるのは岩が凍てつき、雪が吹きすさぶコロラド州。主人公が所属するグループ「デザートレンジャーズ」は朽ちゆく地域「コロラドスプリングス」の族長から、必要な物質との引き換えを条件に地域の崩壊をくい止めて欲しいとの連絡を受ける。

任務を引き受けたレンジャーズは「チーム ノーベンバー」と呼ばれる部隊を派遣。しかし任務は計画どおりにいかず頓挫してしまう。プレイヤーはチームノーベンバー唯一の生存者となり、凶悪なギャングがはびこり、失われた技術が眠る凍てついた土地を探索することとなる。

プレイヤーはレンジャーベースと呼ばれる場所を拠点とし、そこでミッションの受注、研究、チームメンバーの管理などを行う。また、ゲーム内の進捗状況ならびにストーリーにおけるプレイヤーの選択に応じて拠点は進化または縮小するようだ。本作もシリーズ過去作と同様、パーティー制ターンベースの戦闘を採用している。特徴として、4人のプレイヤーキャラクター(レンジャー)と3人のノン・プレイヤー・キャラクター(NPC)の最大7人でパーティーを構成することが可能な点、また、NPCにはそれぞれ意見や動機が異なる固有の性格が設定されており、プレイヤーの指令どおりに行動しないこともあるという点が挙げられる。以上の要素に加えて本作には車両が登場。移動や戦闘時に活用できるほか、アイテムの収納にも利用できるとのことだ。

そして本作ではシリーズ初となるマルチプレイが実装される。ストーリー上で協力プレイ可能な同期型マルチプレイと非同期型のマルチプレイが実装される。また、マルチプレイ時における選択によってはミッションや物語、探索エリアに変化が及ぼされることもあるようだ。ストーリー面においては同じくinXile Entertainmentが開発するRPG「Torment: Tides of Numenera」から採用したツリー形式の分岐システムを新しく実装し、複雑な選択肢を実現しているとのこと。以上のことから『Wasteland 3』は過去作の特徴は残しつつも新しく生まれ変わった一面も備えた作品となりそうだ。

『Wasteland 3』は2016年10月5日からクラウドファンディングサイトFig上で資金調達を開始。開始からわずか3日で目標金額である275万ドルの調達に成功した。最終的には312万ドルに達することとなり、昨年の4月には作品がアルファ版に近づいていることを報告している。冒頭にも述べた通り、現時点で発売日は明らかとなっていないが、年内に発売されることを期待しつつ、引き続き新たな情報を追っていくこととする。