『Apex Legends』にて、すでに1万6000以上のチーターをBANしたとの発表。ユーザーの信頼を得るための運営続けるとコメント


Respawn Entertainment(以下、Respawn)のコミュニティマネージャーは2月16日、『Apex Legends』におけるアップデート報告をredditにて投稿した。その中で、チーターやクラッシュに関する問題に言及している。

Respawnによると、2月16日までに1万6000以上のチーターを検知し、BANしたと発表。ユーザーに対しては、チーターに遭遇した場合は、証拠を見つけてフォームより報告してほしいと呼びかけている。もし証拠が見つけられなかった場合でも、疑惑ある者のIDなどを報告すれば調査するとのこと。英語のみの受付であるが、報告すれば目安3日から14日でフィードバックが返ってくるという。運営側の検知に加えて、ユーザーのフィードバックを受けながら不正を取り締まる意向を示している。

ちなみに、『Apex Legends』のPC版のチート対策はというと、フィンランドに拠点を置くKamu社が販売するアンチチートミドルウェアEasy Anti-Cheatが導入されている。ゲームを起動した際にロゴが出てくることから、そのツールの存在を認識したユーザーも多いだろう。Easy Anti-Cheatは、ゲームに統合されることも多いソフトウェア。クライアントとサーバーの両方から分析により、チートを検知し抑制する。『フォートナイト』や『Dead by Daylight』、『Paladins』など人気マルチプレイタイトルに搭載されており、先日Epic Gamesが販売会社であるKamuを買収したように、業界内で高く評価されているツールだ。

検知および抑止力があるだけでなく、ユーザーフレンドリーな点も親しまれる理由のひとつ。同ツールにおいて監視対象となるのは、ゲームに関する実行可能メモリーに限られており、スキャンするのもゲームインストールフォルダ内のファイルのみ。多くのアンチウィルスソフトとの互換性を持っているほか、同ツールにてなんらかの障害が生じた際には、ユーザーはフォームから報告しフィードバックを受けることができる。

今回Respawnの用意したフォームは、EAやRespawn ではなく、Easy Anti-Cheat側に設置されている。ツールだけでなく、コミュニティが報告しやすい環境を構築することで不正防止を図るという狙いだろう。不正はマルチプレイゲームにおける課題であるが、“デス”の価値が重いバトルロイヤルゲームにおいては特に、ゲームコンセプトを崩壊させかねない深刻な問題である。すでに既存のバトルロイヤルゲームにおいては課題とされてきたこともあり、EAおよびRespawnは十分な準備をもってこの問題に対処していることが伺える。

なおRespawnは、チート問題に加えてすべてのプラットフォームで報告されているクラッシュ問題についても、認識しているとコメント。この問題を深刻に捉えているとし、安定性やパフォーマンスといった面に高い優先度を置き、問題に取り組んでいくと表明している。すでに今週明けにパッチをリリースしたことに加えて、来週を含めその後もこうした問題を修正していく予定があるとも記した。

なお、EAのサイトではユーザーのレポートフォームが設置されており、こちらから全プラットフォームユーザーが、不具合の内容や環境を報告することが可能(英語での受付)。報告内容はQAチームに伝達されたのち、調査と優先順位がつけられて修正されていくという。早急な不具合解消を目指すためにも、ユーザーに協力をしてほしいと呼びかけた。

Respawnは、「ユーザーからの信頼が、自分たちにとって非常に重要である」とコメント。ローンチ時から、直接的かつ誠実に、そして透明性を高めながらコミュニティと接することを表明してきた。その形のひとつとして、redditにて定期レポートをしていくことを発表。現地時間火曜日より、毎日なんらかの投稿をすると予告した。すべてが大きな発表になるわけではないが、毎日取り組んでいることを報告するという方式をとるようだ。

配信から2週間経たずして2500万人ユーザーが遊び、一躍人気タイトルの仲間入りを果たした『Apex Legends』。ゲーム内容だけでなく、運営の姿勢の面でもすでに高い評価を獲得している。EAおよびRespawnのスタンスからは、長期的なサービスを続けるための決意が見て取れるだろう。