『フォートナイト』にて新たな車両「クアッドクラッシャー」が追加予定。同作では初となる「建築物をクラッシュ」可能な戦闘車両

 

基本プレイ無料のバトルロイヤルゲーム 『フォートナイト バトルロイヤル』(以下、フォートナイト)にて、新たな車両「Quadcrasher(クアッドクラッシャー)」が近日中にも追加されることが発表された。これは、ショッピングカートとオールテレインカートに続いて『フォートナイト』に追加される3番目の車両となる。

「クアッドクラッシャー」についての情報は、ゲーム内のニュースタブから確認することが可能。「近日登場」とされているが、今のところ具体的な実装日時は不明だ。既存の車両であるショッピングカートとオールテレインカートは主に地形の移動に使用されるが、「クアッドクラッシャー」はブーストをチャージすることで建築物をクラッシュしたり、空気を手に入れたりすることが可能な、いわゆる”戦闘車両”となる。「空気を手に入れる」という文言が何を示しているかは予想し難いが、おそらく空を飛ぶことを指しているのではないだろうか。これまで『フォートナイト』では車両が戦闘の部分に関わることが無かっただけに、「クアッドクラッシャー」の登場によって戦術が広がることが期待できる。

一方で、建築要素によって他バトルロイヤルタイトルとの差別化を図る『フォートナイト』では、最近のアップデートによる建築物自体の耐久値の減少や、バウンサーに入れ替わって建築物を危ぶむ武器が追加されるなど、「建築自体の弱体化」についてコミュニティ間で物議が醸されている。一例として、今週に適用となったパッチノートv6.02で追加された4連ロケットランチャー「クアッドランチャー」は、余りある破壊力と連射速度によって建築物を容易に壊すことが可能となっている。こちらに向かって連射されてしまえば並みの建築スピードでは一切何も残らないことから、建築バトルを好む昔ながらのユーザーからは不満の声が多く挙がっている。

しかし、これまでのEpic Gamesのアップデート傾向を考えれば、『フォートナイト』はあくまで建築要素をひとつのコンテンツに留め、幅広い戦術を用いて戦うことを想定してゲームバランスを調整していることが伺える。特に、マッチ終盤になると建築要素が勝敗の大部分を占めることは明らかで、こういった建築要素の弱体化によってマッチ時間帯による戦術の偏りを無くすことが狙いだと思われる。初心者と熟練者とのプレイスキルの差を埋めるという観点でも、建築要素に重きを置いたこれまでのゲームバランスからの脱却は合理的とも言える。

そんな中、今回追加される「クアッドクラッシャー」はどのような形で建築物への脅威となり得るのだろうか。先ほど例に挙げたロケットランチャーのように離れた場所から建築物をターゲットできる爆破武器とは対照的に、「クアッドクラッシャー」は自らの身を呈して建築物を壊しに行く好戦的な立ち回りを要するので、適切に扱うことは難しいと予想される。『フォートナイト』では初となる、戦闘に役立てることが可能な車両「クアッドクラッシャー」の実装は、戦略の多様化という面で大きく貢献してくれるのではないだろうか。また、今後『フォートナイト』のゲームバランスをどのように調整していくのか、引き続きEpic Gamesによる運営にも注目していきたい。