発売から約1か月が経とうとしている『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』。年末年始は、同作を遊んだユーザーも多いのではないだろうか。競技ベースの対戦やパーティーゲームとしての対戦は、ともに盛り上がりを見せている。そしてもうひとつ盛り上がりを見せているのが「強さランキングリスト」だ。海外ではTier Listと呼ばれるリストは、『スマブラSP』におけるキャラクターの強さをランク付けしたもの。上のカテゴリーから順に強いキャラクターとされており、一番下のカテゴリーにいるキャラクターは最弱もしくは未知数であると位置付けられている。
一見すれば便利なリストであるが、正確な強さランキングリストを作るのは非常に難しい。『スマブラSP』は、過去シリーズと比べても比較的にしっかりとバランス調整がなされており、加えてファイター数は60体以上と膨大と比較難易度高し。発売からまだ1か月も経ってないということもあり、誰しもが納得するリストを作るのは困難だ。一般的に強いと評される、インクリングやクロム、ピカチュウ、ピーチやデイジーなど、特定のファイターが上位にあがる傾向はあるものの、選定する人の判断によってそれぞれのファイターの順位は異なっている。ひとつのコンボやテクニックの発見、もしくはアップデートによってその順位は常に変化する。それゆえに、万人が納得する強さランキングの作成は不可能な状態にある。
しかしながら、このリストはSNSなどで流行し続けている。わかりやすくかつ面白く、議論のネタにしやすいからだ。ファンサイトSSB WorldがTier List Makerというランキングの作成ツールを提供しており、さらにこの“ランキングづくり”の人気は加速中。各メディアは、プロプレイヤーであるZero氏やLeffen氏など著名人が作り出したTier Listを借りて掲載し、アクセス獲得を試みている(IGN)。そして、強さランキングのあまりの流行っぷりを見た一部ユーザーが、年末よりリストをベースとした大喜利を始めたのだ。
smash bros tier list based on how quickly they can solve a rubik's cube, if at all pic.twitter.com/omiSGxlIKn
— QuackNSnack (@TheRealQNS) January 2, 2019
たとえばTwitterユーザーQuackNSnack氏が作成したこのリストは、「ルービック・キューブをいかに速く解けるか」というもの。「速い」「普通」「遅い」「解けない」「ルービック・キューブが何か理解できない」とカテゴリーを分け、ファイターたちをそれぞれ振り分けている。リンクやゼルダなど賢そうなキャラは上位。クッパやデデデ大王といった、お世辞にも賢いといえなさそうなキャラは「解けない」。ダークサムスとMr.ゲーム&ウォッチはオチに使われている。
Here's a Smash Bros tier list of who would pay for the check at the end of a date pic.twitter.com/H832lFWS1K
— Can I Get A YUM (@RoyMcGeeters) December 30, 2018
TwitterユーザーRich氏が作成したリストは、「デートに行き、支払い時なんというか?」というかなりマニアックなリストだ。「心配しないで!自分が払うから!」「割り勘にしよう!」「(静かにチップだけ払う)」「お前が言い出しっぺなんだから、お前が払えよ!」「(食べたあとすぐに逃げる)」といったカテゴリー分けがされている。それぞれのファイターの性格などを考慮し分類した、コミカルなリストになっているといえるだろう。
Here is my first official Super Smash Bros. Ultimate tier list. #SuperSmashBrosUltimate #SmashBrosUltimate #SmashUltimate #Marth #FireEmblem
(I feel like this has been done before, but if it has I did it objectively better so…) pic.twitter.com/8TDAJy4CRe
— MaximumGuitar (@TheMaxGuitarist) December 30, 2018
TheMaximumGuitarist氏が作成したのは「いかにマルスに関連しているか」という偏ったリスト。「マルス」「マルスに関係している」「マルスを知っている」「マルスのように戦う」「マルスではない」と粗っぽくファイターたちを分類している。そこから派生し、HugS氏が作成したマルスランキングが生まれている。無理やりマルスに関連付けたリストは笑みを誘うだろう。そのほか、ファンベースランキングリストや歯に関するリスト、どのキャラがオーブンを使えるかリストなど、さまざまなユーザーが楽しげなトピックでファイターたちをランク付けしている。
Finally made a Smash Ultimate Tier List pic.twitter.com/0vBdCHQXRm
— HugS (@HugS86) December 30, 2018
※上から「マルス」「女の子マルス」「違う剣を持ったマルス」「ミニマルス」「ワルマルス」「証拠はないけどマルス」「ハンマーマルス」「ロボットマルス」「別世界のマルス」「実際にマルスではない」
これだけ「強さランキングリスト」がネット上で貼られるようになり、さらにそのリストをパロディとするネットミームが流行るというのは、それだけ『スマブラSP』の人気が高いということだろう。こうしたランキングリストの変動を見ていくというのも、ゲームの楽しみ方のひとつであるといえるかもしれない。前述したSSB Worldでは、ファイターのTier Listsに加え、ステージをランク付けするStage Tier Listsという少々変わったリストなども掲載されている。
ゲーム実況の文化が発達したことにより、遊ぶだけでなく視る楽しさも増えた『スマブラSP』。ファイターとしては、早期購入者特典としてパックンフラワーの配信が予定されており、DLCファイターとして『ペルソナ5』のジョーカーの参戦も決まっている。Amazon.comではあらゆるゲームおよびゲーム向けプリペイドカード、そしてアクセサリーよりも売れた『スマブラSP』の勢いは、2019年に入ってもまだまだ衰えることがなさそうだ。