World Championship 2017がやってくる! 『リーグ・オブ・レジェンド』ゲーム内関連イベントも開催

 

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』プロシーン今年の総決算となる世界大会「World Championship(Worlds)」の開催が目前に迫っている。世界各地で1~4月に行われる春スプリット、6~9月に行われる夏スプリットの結果をもって、地域最強と認められた全24チームが中国に集い、今年の世界最強を決める大会だ。日本ではトップリーグ「LJL」が公認となってから2年目となるため、『LoL』の世界大会にあまり明るくない向きも多いだろう。また、今年からは昨年まで行われていたマイナー地域の事前選抜である「International Wildcard Qualifier」がWorldsの前段階として統合されるなど、大会フォーマットにも変更が加わっている。ここでは1か月以上にわたって繰り広げられる熱い戦いを楽しむために、大会のシステムやゲーム内関連イベントを紹介する。

プレイイン・グループ・ノックアウト

これまでのWorldsは4グループ内総当たり戦の「グループステージ」と、グループステージの上位2チームが進出する敗者復活なしブラケットの「ノックアウトステージ」の2段階で構成されていた。今年からはこの前段階選抜として「プレイインステージ」が実施される。春夏間の国際大会MSIでも同様のプレイインステージが実施されたが、各地域代表が1チームのみのMSIとちがって、Worldsのプレイインステージには旧ワイルドカード地域にくわえて五大リーグの4地域から第3シードが参戦することになっているのが特徴だ。プレイインに参加するチームは全12チームで、グループ振り分けは9月12日に行われた抽選で以下のようになった。

グループA
・Team WE (中国)
・Gambit Esports (CIS)
・Lyon Gaming (北ラテンアメリカ)
グループB
・Cloud9 (北米)
・Team oNe Esports (ブラジル)
・Dire Wolves (オセアニア)
グループC
・Fnatic (ヨーロッパ)
・Young Generation (東南アジア)
・Kaos Latin Gamers (南ラテンアメリカ)
グループD
・Hong Kong Attitude (台湾・香港・マカオ)
・1907 Fenerbahçe (トルコ)
・Rampage (日本)
 

中国・ヨーロッパ・北米・台湾/香港/マカオ代表が、五大リーグの第3シードとなっている(韓国はプレイイン免除地域)。リーグの地域区分については、リーグの地域区分については、ワイルドカード地域の廃止とLMS地域の代表枠が3になった点以外は去年から変わっていないため、過去の解説記事をご覧いただきたい。

英語圏の下馬評としてはやはり、五大リーグ第3シードチームの実力を評価する声が大きい。旧ワイルドカード地域チームがその中でどれだけ成長を見せられるかが鍵となる。中でも評価が高いのはGambit Esportsや1907 Fenerbahçeといった、地理的な要因からヨーロッパのサーバーで練習できている地域のチームたちだ。ほかにも3か月で二部チームから一部リーグ優勝を果たしたブラジルのTeam oNe Esportsは、初の国際大会でどれだけの結果を残せるか注目されている。日本代表のRampageは強豪ばかりのグループDに配置され、勝ち抜けが厳しいとされているが、全力を尽くして世界の壁に挑戦するであろう彼らの戦いを日本から見守りたい。Rampageの試合は日本時間で9月25・26日の午後に予定されている。

プレイインステージでは各グループで総当たり戦が行われた後、上位2チームが3本先取方式のRound 2で激突し、勝利したチームがグループステージへ進むことになっている。グループステージの振り分けも9月12日に抽選済みだが、プレイイン勝ち抜けチームについてはRound 2終了後に配置抽選が行われる。現時点で決定されているグループステージの振り分けは以下となっている。

グループA
・Edward Gaming (中国第1シード)
・SK Telecom T1 (韓国第2シード)
・ahq e-Sports Club (台湾・香港・マカオ第2シード)
・未定(プレイインステージから進出したチームの1つ)
グループB
・Longzhu Gaming (韓国第1シード)
・Immortals (北米第2シード)
・Gigabyte Marines (東南アジア)
・未定(プレイインステージから進出したチームの1つ)
グループC
・G2 Esports (ヨーロッパ第1シード)
・Samsung Galaxy (韓国第3シード)
・Royal Never Give Up (中国第2シード)
・未定(プレイインステージから進出したチームの1つ)
グループD
・Flash Wolves (台湾・香港・マカオ第1シード)
・Misfits (ヨーロッパ第2シード)
・TSM (北米第1シード)
・未定(プレイインステージから進出したチームの1つ)
 

グループステージについてはプレイイン終了後にあらためてプレビューをしていきたいが、抽選会時にどのチームも大きな反応を示したのが世界大会連覇中のSKTの配置だ。SKTの今年の配置はグループAとなり、同グループとなった中国きっての強豪であるEDGと火花を散らす戦いを繰り広げる様子を、すでに想像したファンも多い。夏スプリット中に欧米韓の3地域がどのような状況だったのかはまとめ記事を掲載しているので、一読されると楽しみが増すことと思う。

グループステージが終了すると、各グループの上位2チーム(合計8チーム)が抽選でブラケットに配置され、敗者復活戦なしのシングルエリミネーション方式で戦ってゆくことになる。昨年はCIS代表のAlbus NoX Lunaがワイルドカード地域初のノックアウトステージ進出を決める一方で、台湾・香港・マカオからのノックアウトステージ進出チームが皆無になるなど、さまざまなドラマが見られた。今年はいったいどんなドラマが繰り広げられるだろうか。

Worlds関連のゲーム内イベント

Worldsは決して雲の上の出来事ではない。いや雲の上の出来事ではあるのだが、一般プレイヤーである我々も『LoL』のゲーム内でその雰囲気を満喫することができるよう、毎年イベントが開催されている。ミッション機能の実装もあいまって、今年のイベントは昨年以前に比べて盛りだくさんのボリュームとなっている。

まずは毎年恒例の「王者スキン」の販売だ。今年の王者スキンをまとうのは北方部族を率いる美しき弓の名手「アッシュ」。定価1350RPのこのスキンは、昨年以前の王者スキンとともに日本時間9月19日3時から決勝戦の翌日まで期間限定で販売される。また、昨年の「王者ゼド」と同様に、このスキンと「2017チャンピオンシップワードスキン」の収益総額の25%が今年のWorldsの賞金総額に加算されることとなっている。昨年なかった試みとしては、収益総額のもう25%がチャリティ基金の設立に使われる点だ。設立された基金については後日プレイヤー投票が行われ、メンタルヘルスケア・教育へのアクセス・テクノロジーへのアクセスの3分野から、最も多く寄付を行う先の慈善団体が決定されるとのこと。

ほかにも特別仕様の参加チームアイコンとエモートや、スキンやチャンピオンをランダムで入手できるミステリーアイテム、過去に発売されたe-Sportsスキンなども販売される。これも今年初の試みとなるのは、ミッション機能と結びついた1300RPの「Worldsマスターパス」だ。Worldsマスターパスを購入するとレアなジェムストーンが手に入るほか、エクストラミッションが追加されて今年限定の色違いスキン「王者アッシュ 黄金のクロマ」「2017黄金のチャンピオンシップワードスキン」が手に入るだけのトークンを稼ぐことができるようになる。無料で取り組める通常ミッションももちろん用意されており、獲得できるトークンでさまざまなコンテンツを生成可能だ。Worlds関連のミッションについての詳細は、公式告知を参照されたい。

今年のWorlds期間限定で生成可能なコンテンツたち。アイコンやボーダーも限定だが、マスターパスを購入するのであればクロマ類も入手したいところだ。

さらにWorldsといえば、毎年楽しみな勝敗予想大会「Pick’em(ピッケム)」が今年もグループステージ以降に開催される。グループステージとノックアウトステージの2段階で実施されるこのイベントに参加するには、まずステージ開始前に専用ページにアクセスして勝敗予想を登録する(要アカウント、〆切後は予想の変更不可)。試合の結果が出てグループステージでは順位、ノックアウトステージでは勝ち抜きが決まるたびに予想が当たったかどうかが判定されていく。対戦表の予想を埋めるだけで限定アイコンが獲得できるうえに、予想全的中者への褒賞は高額スキンである「アルティメットスキン」のコンプリートセットとなっている。なお過去の予想全的中者は全世界で1~2人レベルであったことを付記しておく。

5v5マップであるサモナーズリフトもWorlds限定の飾り付けが施され、否が応でも盛り上がる世界大会の気分。期間中は公式ニュースLJL公式ツイッターなどからも情報が発信されるはずだ。年に一度、世界最強チームを決めるお祭りを、観戦でもプレイでも楽しんでほしい。