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クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」が、かつてないほどの進化を遂げている。本稿では「GeForce NOW」を利用して、『Forza Horizon 6』をさまざまなデバイスでプレイした感想をお伝えしていく。

「GeForce NOW」は、NVIDIAが提供するクラウドゲーミングサービスだ。SteamなどのPCゲームプラットフォームと連携し、所有するゲームをクラウドPC上でプレイできる。デバイスの性能に依存せず、サーバー側で処理された映像をストリーミングで受け取る仕組みだ。2025年のアップグレードによって、最上位プラン「Ultimate」の利用料金は従来と同額のままに、「GeForce RTX 5080」相当へと性能が引き上げられた(関連記事)。

また、『Forza Horizon 6』は、オープンワールド・ドライビングゲーム『Forza Horizon』シリーズの最新作だ。対応プラットフォームはPC(Steam/Microsoft Store)/Xbox Series X|Sで、Xbox/PC Game Pass向けにも展開。本作では日本が舞台となり、東京の繁華街や田舎、峠道から雪山まで、さまざまなロケーションでのドライブやレースを楽しめる。本稿執筆時点で、メディアレビュー集積サイトMetacriticのメタスコアは今年最高となる90を記録し、発売から1か月のプレイヤー数は1000万人を突破した大人気ゲームだ。

そんな『Forza Horizon 6』は、細部まで緻密に描かれる最高峰のグラフィックも特徴となっている。筆者も日常的にプレイしているが、本作を最高設定でプレイできるPC環境を揃えるハードルは高いだろう。そうしたときに選択肢となるのが「GeForce NOW」だ。しかしクラウドゲーミングには、遅延(ラグ)やストリーミング画質などに不安の声もある。反応速度が重要となるレースゲームを快適にプレイできるのか。今回さまざまなデバイスで『Forza Horizon 6』をプレイしたうえで、「GeForce NOW」の実力をお届けしていこう。

プレイ開始までの流れ

GeForce NOW」でゲームを始める手順は極めてシンプル。まずはアカウントを登録し、GeForce NOWアプリのダウンロードページからブラウザ版を起動するだけで利用できる。無料プランでも2000以上のゲームに対応しており、『原神』や『鳴潮』、『フォートナイト』や『Apex Legends』といった基本プレイ無料タイトルであれば、すぐにプレイすることが可能だ。ただし、無料プランにはいくつかの制限があり、混雑する時間帯には相応の待ち時間が発生することには留意しておきたい。

基本プレイ無料タイトルはすぐにプレイできる

もう少し詳しく見ていこう。ブラウザ版を開くと最初に「私のライブラリ」としてアカウントを接続する場所がある。先述した通り、「GeForce NOW」は所有するゲームをクラウドPC上でプレイできるサービスなので、PCゲームストアとのアカウント連携が必要となる。現在はSteamを筆頭に、6つのPCゲームストアと連携することが可能だ。毎週無料配布をしているEpic Gamesストアや、Game Passタイトルも利用できるMicrosoft Storeにも対応しているため、PCゲームをあまり購入しないユーザーでもライブラリを充実させることができるだろう。

また、自身のライブラリ以外にも各ストアでの人気タイトルやセール中のゲームも表示される。未所有のゲームにアクセスすると、ストアへの購入リンクも用意されており、気になったゲームをすぐに購入できるわけだ。サムネイルがずらりと並んだUIも見やすく、各ストアを横断して管理できるランチャーとしても使い勝手がいい。

現在は6つのPCゲームストアと連携できる
大ヒット中の『めっちゃカメレオン』なども対応タイトルに

ライブラリから所有ゲームを選択すると、多くは無料プランでもプレイできる。しかし、AAAタイトルや最新作など一部の作品は、有料のプレミアム会員向けとなっている。遊びたいゲームによってプランを決めることになるわけだ。今回の目的である『Forza Horizon 6』は 有料プランへの加入が必須となる。

ちなみに有料プランはPerformanceと Ultimateの2つで、対応ゲームは4500以上に増加。Ultimateは「GeForce RTX 5080」相当のGPUのほか、 5K 120fpsや1080p 360 fps、56GBメモリ、DLSS4マルチフレーム生成などが利用可能なプランだ。最上位クラスのゲーミングPCが月額料金で利用できるのが最大の魅力。また、加入前に試したい人向けには、1日単位のDay Passも用意されている。そのほか、プランごとの詳細はメンバーシップページを参照されたい。

「GeForce NOW」側の設定もしておきたい

こうして筆者もUltimateプランへと加入し、『Forza Horizon 6』をプレイできるように。ブラウザからもプレイできるが、最高の環境で遊ぶには専用アプリの使用が推奨されているため、まずはWindowsアプリ版の「GeForce NOW」 から起動することとした。また、「GeForce NOW」左上の「≡」メニューから解像度やストリーミング品質を設定できる。ゲームプレイ→ゲーム内のグラフィック設定をオンにすることで、ゲーム内設定にも反映されるためオンにしておくのがおすすめだ。

そして「GeForce NOW」から『Forza Horizon 6』を起動。Ultimateプランのため待ち時間は一切ない。もちろんゲームのダウンロードやインストールも不要。『Forza Horizon 6』は最低要件でも約150GBものストレージ容量およびSSD必須となるタイトルだが、クラウド上で動作するためローカルストレージを一切消費しない。昨今は100GBを超える重量級タイトルも多くなり、数本入れるとすぐに取捨選択を迫られるが、「GeForce NOW」にはその心配がないのだ。ゲーム用のストレージが実質無制限である点も非常に大きな利点だと感じた。

Ultimateに加入すると「プレイ」を押すだけで起動する

クラウドゲームの懸念を払拭する“体感遅延ゼロ”
ここからはクラウドゲーミングとしての実力を見ていこう。『Forza Horizon 6』を起動したあとは、ローカルPCと変わらない感覚でプレイを始められる。キーボードマウスはもちろん、コントローラーも接続するだけですぐに認識される。特別な設定は不要で普段通りにPCでゲームをプレイするのと変わらない。なお、グラフィックは「GeForce NOW」側の設定が反映されるが、表示するディスプレイに応じて変更することも可能だ。今回は4K60hzおよびWQHD120hzのディスプレイにて、それぞれプレイした。

ゲーム内でもディスプレイにあわせて設定可能

そして実際に走り始めて驚いた。遅延がない。正確に表現すると、筆者のPC環境においては遅延を体感することができなかった。アクセルやブレーキは即座に反応し、コーナリングはもちろん、クラウドゲームで遅延を感じやすいメニュー操作でも違和感がない。最初は動作確認だけのつもりだったが、あまりにもいつもの感覚であったためそのまま2時間ほどプレイし続ける。そして終わるときに「そういえばクラウドだった」と思い出したほどだ。

クラウドである以上は、ローカル入力をサーバーに送り、処理した映像を受け取るという物理的な遅延が必ず存在する。今回遅延を感じなかったのは遅延軽減技術「NVIDIA Reflex」の恩恵もあるだろう。「GeForce NOW」もしくはゲーム内設定で有効化できる。また、GeForce NOWアプリ上で計測した遅延時間は平均12ms。80fpsの1フレームにすら満たないため体感できなかったのも納得だ。参考までにUSENスピードテストによる筆者環境のダウンロード速度は平均約300Mbpsであり、「GeForce NOW」のインターネット要件を大きく上回っている。

計測した遅延時間は平均12ms

体感できないレベルでも遅延が存在するならば、レーシング操作に影響があると思うかもしれない。筆者は日常的に難易度「玄人」(標準の2段階上)で、各種アシストをほぼオフにしてプレイしているが、そうした違和感を抱くことはなかった。時速300km超のロードレース、道なき道を走るアトラクションのようなクロスカントリー、半アクセルや切り返しなど繊細な操作を要求されるドリフトチャレンジ、どれも最高評価でなんら問題なくクリアできる。いつも通りの感覚でレースを楽しむことができる。

プレイ感覚だけでなくグラフィックも期待以上だった。最高画質+レイトレーシングのグラフィック設定において、4K60fpsとWQHD90fpsに到達。さらにDLSSの超解像やフレーム生成によって、WQHD120fpsも実現できた。対応ディスプレイがあれば最大4倍のマルチフレーム生成の恩恵も受けられる。ネイティブ解像度をさらに高画質化するDLAAも利用可能だ。ちなみに「GeForce NOW」は48GBものVRAMがあるため、ほかのゲームでもVRAM不足を気にすることはないだろう。

レイトレーシングによる車体や水たまり、奥のカーブミラーに至るまでリアルな反射

これらの設定によって本作の美麗なグラフィックが、細部から遠方までくっきりと滑らかに描画される。東京にひしめく街並み、車体や水たまりへの反射、遠くの山を形作る木々の一つ一つ、葉っぱの葉脈まで、『Forza Horizon 6』が形作るリアルな世界を最高のグラフィックで存分に堪能できるのだ。

遠方の建物や木々、手前の葉脈までくっきり

2025年秋からGeForce NOWは特定のハンドルコントローラー(ハンコン)にも対応している。今回お借りしたハンコンも、USB接続するだけですぐに使うことができた。遅延を体感しないこともあり、ステアリング操作に違和感はなく本物の車を運転しているような感覚。また、ハンコンには曲がったあとやガタガタした路面からのフォースフィードバックもあり、それらもしっかりと機能する。少し走るだけでも現実と見まがうほどの臨場感が得られる。その後もクラウドでプレイしているとは信じられないほど、没入感のあるドライブを楽しんだ。

ネット環境があればいつでもどこでも快適プレイ

ここまでPCで『Forza Horizon 6』をプレイしてきたが、「GeForce NOW」の魅力はそれだけではない。クラウドゲーミングであるため、さまざまなデバイスからアクセスできる。

まずはスマートフォン(スマホ)。専用アプリをインストールしてログインすれば、PCと同じ要領で『Forza Horizon 6』を起動できる。スマホの場合は、画面上に仮想コントローラーを表示する機能もあるが、筆者のスマホは長押しタップと相性が悪く、今回はコントローラーをBluetooth接続してプレイした。

スマホにあわせたウルトラワイド、仮想コントローラーはオンオフ可能

驚くことにWi-Fi接続のスマホでも体感遅延はなく、すべてのコンテンツをPCと同じようにクリアできる。グラフィックはもちろん最高設定、スマホ画面にあわせたウルトラワイドにも対応している。これだけ重いゲームが手のひらサイズの画面で違和感なく動いていることに、改めてクラウドゲーミングの凄さを実感する。

続いて、読書用として約5年前に1万円ほどで購入した10インチAndroidタブレット。ローカル環境では軽めのゲームすら動作が怪しい端末だが、「GeForce NOW」による『Forza Horizon 6』が体感遅延もなくヌルヌルと動作する。しかも筆者のスマホでは相性の悪かった仮想コントローラーも利用でき、画面サイズが大きいぶん操作UIも視界を邪魔しない。コントローラーを接続せずに薄いタブレット単体で気軽に遊べてしまうのだ。ゲーム用途を想定していない約5年前の格安タブレットで最新AAAタイトルを快適に遊べたことは、今回プレイしたなかでもっとも衝撃的な体験だった。

タブレットは画面サイズが大きく仮想コントローラーでも快適に遊べる

今回「GeForce NOW」を利用して、『Forza Horizon 6』をさまざまな環境でプレイしたうえで、「ガチで遊べる」というのが率直な感想だ。それ以上に衝撃も大きかった。少なくとも筆者の環境では、物理的に存在するはずの遅延を感じることはなく、最高画質を難なく実現できる。ローカルPCと変わらない感覚で走ることができ、ハンコンも使用可能。さらにスマホや格安タブレットでも快適に楽しめる。こうして羅列すると誇張と思われかねないほどに、クラウドゲーミングの印象を大きく変える体験だった。もちろん誇張は一切ない。まだ試したことがない人は、ぜひ一度体験してみてほしいサービスだ。

「GeForce NOW」は無料プランを含む3種類のプランでサービス提供中。また7月8日まで、12か月プランが35%オフとなるサマーセールが実施中だ。1日体験できるDay Passも用意されている。

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