『ファイナルファンタジーVII リバース』が『リメイク』とだいぶ違った。深夜に洗浄シムDLCで禅に浸る。『Spiritfall』は『HADES』に近い遊び心地。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。430回目です。春だと思ったがそうでもなかった。

シチュエーションの追加に期待


今週は、日本語学習ゲーム『Shashingo: Learn Japanese with Photography』を少しプレイ。日本をイメージしたマップを自由に散策できる様子であったため興味が湧いた次第です。そのマップは、都心からちょっと離れた市街地といった雰囲気で、日本のどこかにありそうな風景。ただあまり広さはなく、商業施設が建ち並ぶ駅前と、その裏通りを少し歩けるくらいです。

本作では、街で目にしたものをカメラで撮ると、それの日本語での呼び方を教えてくれる。ざっくり一般的な名称で表現されるが、400語以上収録されているそうで、どこにカメラを向けても何かしら反応します。撮ったものに関連する言葉もいくつか示してくれる。また撮影とは別に、日本語での挨拶やちょっとした会話などを学べる手帳も用意。それぞれ英訳が表示されるため、日本人が英語を勉強するのにも使えるかも。今後英語以外にも対応予定だそうです。
by. Taijiro Yamanaka


心も高圧洗浄


季節の変わり目も相まってリズムの狂った生活を送っていたのですが、そういった状況……特に切羽詰まった深夜にプレイする『PowerWash Simulator』には独特な味がすると思っています。締め切り、社会不安、厭世感。そういったものに追われ、苛まれると、人は高圧洗浄をしたくなるのです。しかし、現実から逃げすぎたせいでもはや未クリアのステージがなく、このところは既に洗った場所をもう一回洗ったり、友人の洗浄を手伝ったりでお茶を濁しておりました。そんな折のDLC発売、嬉しいことこの上ありませんでした。

高圧洗浄機の水音を聞いていると気持ちも落ち着いてきますし、悩んでいることがあってもだんだん些細なことのように思えてきます。期限や締切など、洗っている間にも刻一刻と近づいてくるものはありますが……洗浄を終えて、ゲーム内のクライアントの喜びの声を聞いてから取り掛かれば良いのです。そんなことを考えながら、泥の落ちたランドレイダーのように美しく、真っ白なwordファイルを見つめるのでした。
by. Aki Nogishi


コンボを決めて吹きとばせ


今週は『Spiritfall』を周回していました。2Dアクションローグライトということで『HADES』より『Madshot』が近いかと思っていましたが、属性の違う精霊からの恩恵によって強化を受け、シナジーを探していったり、種類の異なる武器の別フォームをアンロックしていったりしていく点では『HADES』により近い遊び心地かもしれません。永続的な強化要素が多くあるので、最初はうまくいかなくても段々と楽になっていきます。

適当にやってもコンボがどんどん繋がっていったり、無敵ダッシュで距離を詰めてコンボを継続したり、敵を壁に叩きつけてダメージを与えられたりする点は爽快感が高いです。隙が大きい攻撃も活躍できるように吹き飛ばしが強力になっているのはよく考えてバランス調整されていると思います。相手のダメージを溜め込んで場外に吹き飛ばして倒すステージも存在し、コンボを決めて早期に倒したときの楽しさは何にも代え難いです。

エリアごとのボスは固定なので、攻撃パターンを覚えれば異なる武器でも早期に攻略できるでしょう。一度クリアしたあとは難易度を高めて挑戦することもできるため、より難しい挑戦を行いたい方でも飽きずにできると思います。
by. Kazunori Kandani


よくわからないけどコンボは動く


今週は正式リリースされた『Spell Disk』を遊んでいました。本作は、発動条件が設定されたディスク、属性などの存在する魔法、特殊効果をもつ遺物を組み合わせて攻略するローグライト作品です。ディスクには炎属性が発生した時、魔法が当たった時など、マナの生成条件が設定されています。条件を満たすとディスクにセットした魔法が発動。本作ではディスクに魔法をセットし、そこに遺物の効果も織り交ぜて、シナジーを組み上げるのです。条件の緩いディスクや強力な魔法なども存在しており、アイテム同士が噛み合えば魔法の無限連鎖も可能。ループコンボが比較的構築しやすく、魔法で画面が埋め尽くされることも特徴でしょうか。早期アクセス開始時と比べると、召喚系の新魔法や発動条件の緩いディスク、チャージキャンセルで弓を放つ遺物なども登場しており、強力なパーツが増えていそうです。

去年の秋頃以来のプレイだったのですが、相変わらずゲームプレイが派手。引いたアイテムで構築したコンボが上手く動作し、大量の魔法で敵を瞬殺できた時の爽快感はなかなかのものです。
難しそう見えるかもしれませんが、とにかくたくさん魔法が発動するので、何が起こっているのかよくわからないことも多いです。それなりの理解でもなんとなく戦える、派手なゲームプレイが楽しい作品でした。
by. Keiichi Yokoyama

「シャワー、浴びたいな」が聞けない寂しさもある


『ファイルファンタジーVII リバース』をプレイ中。事前情報からわかってはいましたが、前作『FF7リメイク』とはほぼ別ゲーになっていて、改めてびっくり。戦闘はアクション志向、ゲームプレイは探索中心、などなど、ゲームの味付けが前作とまったく違う。物語や世界観は地続きなので、らしさは健在ですが、よくもまぁ、ここまで振り切れたなと。

自分の中で『FF』シリーズといえば、良くも悪くも新しい挑戦や革新性を伴うイメージでした。一方で『ファイルファンタジーVII リバース』は、物語こそ挑戦性ありますが、ゲーム部分は「面白いゲームの前例を丁寧になぞらえて構成している」という感じで、徹底したケーススタディを感じます。快適で爽快な戦闘、網目状に展開されるゲームループ、探索のペーシングなどなど。

新しさがないともいえますが、アイデア勝負の短編ならともかく、云十時間遊ぶゲームにおいては、設計された安定した面白さが欲しいので、個人的なニーズとは一致している感じです。単純に面白いゲーム要素詰め込んでるだけではなく、『FF7』らしさとしっかり融合しているのが興味深い。個人的には前作は物語ゲームとして傑作に思っていましたが、ゲームプレイは結構かったるかったと思っており、この大変身に驚きつつも、嬉しく思っています。物語部分についての感想は……前作同様、ラストを見てからになりそうですね。
by. Ayuo Kawase