『スプラトゥーン3』の「サイド・オーダー」は自由度高く楽しい。ローグライト・ポーカー『Balatro』で時間溶かしまくり。『プリコラージュ』で感じるアイドルの光と影。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。429回目です。大作ラッシュが続きます。


PS5版は3月19日発売


今週は、Bethesda公式ストアから『Hi-Fi RUSH』のギターピックが届きました。本作の主人公であるチャイやペパーミント、808、コルシカのイラストが入った4種類各3枚のセットで、いずれも0.71mm厚のティアドロップ型。素材は未公表ですが、表面が少しザラザラしておりグリップ感はまずまず。サイズは、定番Jim Dunlop製の同型ピックと比べると僅かに小さいです。

以前ここで紹介した『FF14』のピックとは異なり、イラストが入っている以外は至って普通の仕様。ただ、“冷えるん”を模したピックケース缶が付属するのが素晴らしい。冷えるんとは、『Hi-Fi RUSH』のステージでチュートリアルを説明してくれる、暑苦しくも憎めない冷蔵庫型ロボットです。側面のステッカーもバッチリ再現。公式ゲームグッズとしてのギターピックは意外と珍しいのもあって、ストアからのメールを見てつい衝動買いしたのでした。
by. Taijiro Yamanaka


アイドルの照らす光と闇


今週は、『プリコラージュ -IDOLIZED-』を遊んでいました。本作は、失踪した人気アイドルをインターネット上に残された情報から探っていく短編ADVです。本作のメインキャラクター・セナは、オーディションを勝ち抜いてデビューした、アイドルグループ7uster所属のアイドルです。デビュー後、彼女はアイドルとして華々しく活躍していたようですが、突然連絡がとれなくなってしまったといいます。本作で主人公は、セナのSNSアカウントを起点に情報を収集。アイドル失踪にまつわる真相へと迫っていきます。

本作はストアページ上などでは、SNSストーキングゲームとも謳われており、SNSの投稿から情報を特定していくシーンが登場します。ただし本作は、短編かつ個人制作であるためか、本筋やエンディングと関わりのないモノは控えめ。SNSを舞台にした本格的な謎解きやネットストーキングを期待すると、少し物足りないかもしれません。数が限られている一方、令和のインターネットらしさはしっかり表現されているほか。セナ本人のSNS以外にも画像付きの投稿が存在。本筋に関わるシーンでは凝った演出も用意されています。アイドルに魅せられたモノたちの物語が、インターネットの闇を交えつつ描かれていました。
by. Keiichi Yokoyama


そしてまた塔を登る


今週は『スプラトゥーン3』のDLC「サイド・オーダー」を遊んでいました。秩序の塔と呼ばれる塔に挑み、ブキなどをカラーチップで強化しながら攻略、最上階を目指します。カラーチップにはインク効率や移動速度が上がるなど、いわゆるギアのような効果があります。しかし効果はそれだけでなく、弾が貫通したり、ホーミングしたりと、性能を根本から変えることもできます。加えて同行しているヒメのドローンを強化するチップもあるので、強みを伸ばしたり、満遍なく底上げしたり、自由度が高い。

塔を登る際にはさまざまなブキを選択可能。当然カラーチップは毎回異なるものが提示されるため、都度強化の方向が変わります。そうした選択の中で狙った効果が重なると嬉しい。あるいは意図しないところで相乗効果が生まれたりすることも。たとえば床を塗るだけで敵を勝手に溶かしたり、ドローンがボムやスペシャルをひたすらばら撒いてくれたり。こうした意外性などによる組み合わせの楽しさが繰り返しの動機になってしまい、気づけば半日ほど続けてやってしまう始末。

今は面白そうな組み合わせを見つけたいなと思いつつ、要素のコンプリートをまったりと目指しています。そしてまた塔を登る。もしかすると、人は塔を見ると登らずにはいられないのかもしれない。前作の「オクト・エキスパンション」と比較すると短めながらも、満足度の高いDLCです。
by. Kosuke Takenaka


ツーペアに甘えるな


先日PC/コンソール向けに発売されたローグライト・ポーカー『Balatro』に時間を溶かされました。プレイ始めたのは夜21時。気づいたら朝でした。すごい疲労感ですが、こういう休日、楽しい。『Balatro』は、トランプの札ゲームであるポーカーをベースに、いろんな要素で倍率をかけることでスコアを稼ぐゲーム。たとえば、ハートでスコアすれば倍率+4であるとか、ストレートを出せれば倍率+4であるとか。ルールは基本ポーカーで、大きく遊びはいじっていないのですが、倍率がかかってインフレしまくるのが楽しい。プレイするとあっという間に時間が過ぎます。

ゲームクリアはさほど難しくなく、ワンランは短め。ハマった人はいろんなパターンで遊んでね、という『Brotato』形式です。なので、面白いは面白いですが、ゴールが遠いわけではなく、遊びこまない人もそれなりに充足感を得られるのも特徴。10時間ほど遊んだ結果、結構お腹いっぱいになりました。ゲームルールやデザインもかなり工夫多めですが、BGM/SEを心地よい“チル”な感じに仕上げているのも、この手のジャンルの作品としては珍しい。居心地いいの大事ですね。ある程度区切りはついたとはいえ、脳みそからっぽにして遊ぶにはうってつけ。個人的にはフラッシュビルドが明らかに強いと感じるものの、まだ研究の余地あり。今後アプデも入っていきそうなので、しばらく楽しみです。
by. Ayuo Kawase