Steam『20 Minutes Till Dawn』で時間溶けた。『The Cycle: Frontier』からの『Escape from Tarkov』への挑戦。『春ゆきてレトロチカ』はかなり良かった。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。340回目です。

Steamにて配信中

今週は、妖怪風呂屋運営ゲーム『Spirittea』の体験版を少しプレイ。とある田舎町に引っ越してきた主人公が、人間から忘れ去られ悩める妖怪たちを鎮め、自ら運営する風呂屋に案内する作品です。風呂屋を切り盛りする人がしばらくいなかったところ、前任者が住んでいた家にたまたま引っ越した主人公が猫の妖怪と出会い、その後任を引き受けることに。なんだかマンガっぽい展開です。

意外とマップが広く、風呂屋以外にも訪れることのできるロケーションが多い。基本的に日本をモチーフにしていることがうかがえますが、妖怪は日本の妖怪だけをイメージしたわけではないとのこと。開発元によると、世界各地の精霊からインスピレーションを受けたのだとか。まだ序盤なので、今後どのような出会いが待っているのか楽しみです。ちなみに体験版は英語のみですが、製品版は日本語対応予定。これからテキストを完成させ、ローカライズをおこなう予定だそうです。
by. Taijiro Yamanaka

銃が撃てるサバイバル

今週は、早期アクセス配信が開始された『20 Minutes Till Dawn』を遊んでいました。本作は、四方八方からやってくる化け物たちと戦い20分間生存する、ローグライクなトップダウンシューターです。レベルアップごとにアップグレードを選択する点や、生き残りが目標であるところなどは『Vampire Survivors』と同じです。ただし本作では、銃や一部のアクションをプレイヤーが操作します。持ち込む銃火器もショットガンやデュアルSMG、グレネードランチャーなどから選択可能。キャラクターの特徴/銃/アップグレードの組み合わせで、ビルドを組み立てていきます。

本作では、プレイヤーが銃を撃つ分ゲームに対する操作介入度がアップ。ビルドにもよりますが、特に序盤はしっかり操作することになります。またアップグレードは、銃に関連した方向性の強化が多め。アップグレード同士の組み合わせで、単一の方向性に特化していくようなイメージです。執筆時点のバージョンでは、特定のビルドが少々抜けて強いです。一方で扱いづらい武器も存在しており、バランスが良いとは言えません。ただし本作は、早期アクセス配信が始まったばかり。バランスが悪いといいながらも、ちょっと遊ぶつもりで10時間ぐらい軽く溶けていたので、今後のアップデートに期待したいところです。
by. Keiichi Yokoyama


こんな私でも脱出できました

今週はプレシーズンが開幕した『The Cycle: Frontier』を遊んでいました。本作は基本プレイ無料のPvEvP脱出シューター。プレイヤーたちは惑星フォルチュナIIIに降り立ち、価値あるアイテムを拾って、それぞれ脱出ポイントから拠点に戻るのが目的。しかし、お互いの手持ちアイテムの強奪のために、プレイヤー同士が接触すれば基本的に銃撃戦が起こります。死ねばアイテムはほぼ全部ロストするため「揉め事よ、起きるな」と祈りながら、資財を大事に抱え、脱出生還を目指す。このシステムは『Escape from Tarkov』と基本が共通しています。

一方で、『Escape from Tarkov』のリアルさと要素の多さに圧倒されて挫折した筆者でも、『The Cycle: Frontier』は夢中で楽しめるシンプルさ。何度もフォルチュナIIIでの大脱出を成功させるうちに「じゃあ、『Escape from Tarkov』でも今なら勝てるのでは」と思い、タルコフの地にも行ってみました。そして命を散らすこと複数回。やはりタルコフの地は厳しかった。

ただ、『Escape from Tarkov』はミリタリーシミュレーション的要素が強く、『The Cycle: Frontier』はカジュアルなシューターが基礎。基本システムは同じでも違う方向性の楽しみを提供しているわけです。大雑把な筆者には『The Cycle: Frontier』が向いていますが、また機を見てタルコフにも挑戦してみます。
by. Seiji Narita


池内万作さんの演じ幅すごい

『春ゆきてレトロチカ』を結構前にクリアしていましたが、クリア後も含めて感想を書いておらず、心残りだったのでここに記します。『春ゆきてレトロチカ』は完全クリアまで含めるとかなりすごいゲームでした。以前記したように、トリックはあまり好きになれず、システム面でもセーブロードまわりの快適さに不満もありましたが、話のギミックがかなり強烈で、瞬間風速的にはこれまで遊んだゲームのなかでもトップクラスの怒涛の締めでした。

面白いのは、本作をクリアしたあとは、出演役者陣にかなり愛着が湧いたこと。普段あまりドラマなどは見ないのですが、桜庭ななみさんや佐野岳さん出演作品を結構見たり。ゲーム内の特典映像も熱心に確認したり。思ってる以上に、ゲーム内キャラの役者陣に虜になっていたようです。過去にもいろいろと実写系のゲームをプレイしましたが、ここまで愛着が湧いたことがなかった。それぞれのキャラの造形がよく、かつプレイ時間も長いからこそ、愛着にもつながったのかなと。惜しいところもあるのですが、挑戦心あふれる作品で、クリア後の余韻も極上なので、よりたくさんの人々に愛されてほしいなと、いちファンとして思いました。
by. Ayuo Kawase