『SEKIRO』のボスラッシュが過酷すぎる。『天穂のサクナヒメ』は攻略を見ない方が楽しい。『アサシン クリード ヴァルハラ』はサクサク長い。今週のゲーミング
Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。261回目です。お家でゲームをしましょう。
ローンチタイトルの定番『リッジレーサー』は何処へ…
DualSenseのアダプティブトリガーに触れていると、PS1向けに発売されたナムコのジョグコンを思い出します。コントローラーの中央に大きなダイヤルがあり、『R4』などのレースゲームではこれをハンドルに見立ててプレイできるのですが、コーナリング時にダイヤルの回転が重くなるのです。小さなゲームパッドでこうしたフィードバックを体験したのは当時初めてで驚きましたし、何よりプレイしていて楽しかった。
あれから純正コントローラーの高機能化が進み、DualSenseはその極みだといえるでしょう。言い換えると、サードパーティにはなかなか真似のできない機能が標準になった。ただ、サードパーティはファーストパーティがやらないようなアイデアを形にしてしまうこともある。かつてのジョグコンも然り。最近は尖った製品が減ってきたようにも感じますが、あえて使いたくなるヘンなコントローラーがまた出てくることを期待しています。
by. Taijiro Yamanaka
マヨネーズの再来
ロシア産の謎作品、GameGuru製のFPS、1ドルを眺めるだけのシミュレーター、山。世界にはゲームの形をした無がそこそこあります。そんな無の中には、なぜか癖になる虚無もあって、マヨネーズ瓶をクリックするだけのゲーム『My Name is Mayo』もそんなゲームでした。先日発売された『My Name is Mayo 2』は、『My Name is Mayo』の続編。まさか、またマヨネーズ瓶をクリックすることになるとは思いませんでしたが、気づいたらライブラリにあったんです。たぶん稲作で頭が疲れてたんですね、100円だったし。
ゲームを起動すると、慌ただしい朝を思わせるやたら陽気なBGMを背景に、パワーアップしたマヨネーズ瓶との時間が始まります。基本的に、マヨネーズ瓶をクリックするだけなところは前作と同じ。リズミカルにクリックを重ねていくと、実績と新しいシーンが解除されて、独特の世界観が展開されます。ただ、本作にはミニゲームも収録されています。シンプルそのものですし、やっぱりクリックするだけなんですけど、もしかしてこのゲーム無じゃない?
by. Keiichi Yokoyama
隻狼ブーム再来
『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のアプデを遊んでいました。10月末にアップデート1.05が配信され、Steamでセールも行われていました。ちょうどいい機会なのでPC版を買いなおして、最初から遊んでいたわけです。なんといってもアップデートの目玉は、ボスラッシュ。「記憶の連戦・御子奪還」では3体のボス、「記憶の連戦・不死断ち」では5体、「記憶の連戦・修羅」では4体のボスと連戦。それぞれ最後には強化され、新たな技を繰り出してくるボスが待ち受けます。しかしその先に、さらに過酷な挑戦が用意されていました。
これら3つの連戦をクリアすると「連戦・死闘踏破」が解放されます。このモードは本編に登場する14体と隻狼の心の中で強くなった3体、全17体のボスと連戦することに。もちろん死亡すると最初からです。最初はやる気いっぱいでした。1時間以上かけてボスラッシュを耐久したのち、15人目の弦一郎に敗れ画面の前に現れる「死」の文字。自分には無理です。嫌になってゲームを終了するのですが、またすぐにやりたくなってしまいます。
by. Kaisei Hanyu
オーログはミニゲーム・オブ・ザ・イヤー候補
『アサシン クリード ヴァルハラ』のサイドクエストは、1回始めたらその場で終わらせられるものばかり。数分でサクッと済み、メニュー画面のクエスト一覧にも表示されず。そのため、「サイドクエストを受けているうちに、やることリストが長大化する」といった現象が発生せずに済みます。この辺りは前作からの反動なのでしょうか。数分で完結させつつ面白い内容にする必要性からか、奇人クエストが多いのも印象的です。なお、個々のタスクはその場でサクサク消化できるものの、総量は相変わらず多いので、クリアはまだ遠いです。
奇妙な住民の悩みを聞き、ときおり修道院を襲撃して物資を略奪。寄り道はほどほどに物語を進めているつもりでも、気づけばレベル(戦闘力)が推奨値を大幅に超えていくことに。これまた前作の逆。前作では、メインクエストを進めるための経験値稼ぎに時間を費やしていたのですが、今作の主人公はすくすくと育っていきます。あと、新しい土地を訪れるたびにミニゲームの「オーログ」をやっています。サイコロ運とほどほどの戦術性。頭を使いすぎず、戦闘後の息抜きにもぴったり。個人的なミニゲーム・オブ・ザ・イヤー候補です。
by. Ryuki Ishii
みんな大好きいもち病
『天穂のサクナヒメ』にがっつりハマっています。稲作と探索アクションを組み合わせたゲームで、時間を気にしながらふたつを管理。開発元もゲーム内容もまったく違うのですが、販売会社が同じの『ルーンファクトリー』のような中毒性があります。
このゲーム、探索に関しても稲作に関しても体験が未知に満ちております。これが正しいのかな?という手探りが常にあり、そのコツを段階的に見つけていくプロセスが楽しい。いわゆるゲーム的なお決まりはあまりなく、自分の知識があまり通用せず学んでいくのがいいんです。そしてそうした学習のバランスと奥深さが、よくできている。なので、特に稲作については攻略を見る行為は完全に封印しました。「やらないほうがいいこと」を知るのは楽しいんですが「やるべきこと」を知るのは、作業と化し一気に苦痛になってしまうので。自分で見つけた「やったほうがいいっぽいこと」を、組み合わせながら成長していくのがいいんです。そもそも本作はペナルティもゆるい。水のはけ方も知らず浸水させて病気だらけのぐっちゃぐちゃの米を作っても、サクナヒメがコミカルにちょっと残念がるだけ。ちゃんと成長してくれるし。何をどうすればいい米を作れるのか。その間にどのステージを探索してくのか。そんな事を考えているだけで一日が過ぎます。めちゃくちゃすごいゲームです。
by. Minoru Umise