マルチ対応イライラ一輪車ゲーム『Unicycle Pizza Time!』開発者、「ウィッシュリスト登録数の2倍以上売れてる」として喜ぶ。フラフラ一輪車を操る苦行ゲーム、いきなり日本で人気

BiteMe Gamesは8月31日、『Unicycle Pizza Time!』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応している。

デベロッパーのBiteMe Gamesは8月31日、『Unicycle Pizza Time!』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応している。

『Unicycle Pizza Time!』は“壺おじ”こと『Getting Over It with Bennett Foddy』や『Chained Together』などを類似作とするという、イライラ系一輪車運転ゲームだ。最大4人のマルチプレイに対応している。本作の主人公はピザの配達員をしているが、配達用のバイクを盗まれてしまった。それでも予定通りにピザを届けるため、プレイヤーは一輪車にまたがって目的地を目指す。


ゲームプレイではフラフラと頼りない一輪車を操り、街中を進んでいくことになる。本作の一輪車は止まった状態で方向転換することができず、長いあいだ止まっていると転んでしまう。転ぶと一発でゲームオーバーとなるため、前後に動きながらなんとか向きを調整し、先に進んでいく。

街中にはなぜか障害物が設置。パイプの上や池の浮き石など、道なき道を走り抜けていくことになる。また本作ではジャンプすることもできるが、空中ではほとんど一輪車の挙動を操作することができない。適切にジャンプをするためには、事前に向きを調整し、勢いをつけて跳ぶ必要がある。うまく跳べず落ちてしまえば、またやり直しである。そうしてフラストレーションを溜めつつ、がんばってピザをお届けするのだ。


本作は8月31日にSteamにてリリースされた。ユーザーレビューでは、本稿執筆時点で76件中90%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。レビュー内容では、一輪車の挙動に癖がありストレスが溜まる、チェックポイントがなく1ミスで最初からとなるのはストイックすぎるなどの意見が存在。かなり難しく、プレイするのは苦行であるとして好評を集めている。

なお9月3日配信のアップデートにより、本作にチェックポイント機能が追加された。Steamの本作公式ニュースによると、開発元は当初チェックポイントは不要と考え導入を渋っていたが、要望が多かったので結局実装したとのこと。ちなみにチェックポイント機能はデフォルトではオフになっており、オンにするとリーダーボードにクリアタイムを登録できなくなる。


開発元のBiteMe Gamesによると、本作『Unicycle Pizza Time!』は実験作であり、別の作品開発の生き抜きがてらに、わずか一か月で制作したものであるという。本作リリース時点のウィッシュリスト登録数は500件だったとのことで、注目度はそれほど高くなかった模様。しかしながら本作はリリースしてからにわかに人気が高まっているといい、現時点で売り上げは1000本を超えているという。

Steamにおけるゲームの売り上げはウィッシュリスト登録数より大きく落ちるケースが多いとされるが、本作はすでに発売時ウィッシュリスト登録数の2倍以上売り上げているかたちとなる。またプレイヤーベースの3分の2は日本のユーザーとのことで、特に日本での売り上げが好調であるそうだ。開発元は本作が日本で特に売れている理由として、日本のYouTuberらが実況プレイしたことで認知度が高まり、Steam日本版の「話題の新作」で一時トップになれたからではないかと考えているそうだ。


開発元BiteMe GamesのYouTube動画によると、本作は今のゲーム市場で収益をあげやすそうなゲームとして制作したという。開発期間が短く、リプレイ性の高いマルチプレイを備えており、コンテンツクリエイターにとって魅力的なゲームというコンセプトだったそうだ。また視覚的に面白く、プレイヤーの感情を揺さぶるようなゲーム内容も意識したという。実際に開発元の想定以上に売れているようで、狙いがハマったかたちと言えそうである。本作がどこまで人気を広げていくか、今後の展開が注目される。

『Unicycle Pizza Time!』はPC(Steam)向けに配信中だ。価格は税込499円で、ゲーム内は日本語表示に対応している。また現在リリース記念セールがおこなわれており、9月7日まで10%オフとなる税込449円で購入可能だ。

Akihiro Sakurai
Akihiro Sakurai

気になったゲームは色々遊びますが、放っておくと延々とストラテジーゲームをやっています。でも一番好きなのはテンポの速い3Dアクションです

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