小島監督が新作『Death Stranding』を発表、新生コジプロで俳優ノーマン・リーダスと再びタッグを組む

 

コジマプロダクションは14日、「E3 2016」でソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)が開催したプレスカンファレンスにて、小島監督の独立後初となる新作『Death Stranding』を発表した。主演はTVドラマ「The Walking Dead」で活躍する米俳優のノーマン・リーダス氏。今はなき『Silent Hills』で共演予定だった二人が、新生コジマプロダクションで再びタッグを組む。

 

A Hideo Kojima Game

コジマプロダクションは、昨年12月にコナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)を退社したゲームクリエイター、小島秀夫氏が新たに立ち上げたゲーム開発スタジオ。コナミの事業改変により解体された旧小島プロダクションとは異なる。設立を発表した同日、SIE(旧SCE)と契約し、PlayStation 4向けの独占タイトルを開発していることを明らかにしていた。また、新作に関しては以前、旧SCEの欧州コミュニティマネージャーが、PlayStation 4でのリリースは時限独占であり、後にPCでもプレイ可能になると、ブログサービス「Medium」のQ&Aで明言したことがある。

小島秀夫氏は、1986年にコナミに入社し、約30年にわたって『スナッチャー』や『ポリスノーツ』、『ボクらの太陽』『ZONE OF THE ENDERS』シリーズを手がけゲーム業界を牽引してきた。中でも、1987年のMSX2用ソフト『メタルギア』は、戦争ゲームを作る上でハードウェアに技術的な制約が多いなら、戦闘を極力避けるようなデザインにすればいいという逆転的な発想で、それまでの常識を覆した。以降、昨年リリースされた『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』まで、28年にわたりシリーズ生みの親として物語を紡いできた。今年1月には、ゲーム業界のアカデミー賞と名高い「D.I.C.E.アワード」で、日本人としては4人目となる殿堂入りを達成。その功績を“ステルスゲームの父”と讃えられている。

今回、SIEのプレスカンファレンスに登場した小島監督は、「Hello, everyone. I’m back!」(みなさん、こんにちは。私は帰ってきた!)と最前線への復帰を改めて宣言。会場全体からの拍手喝采と小島コールで迎えられた。有名人を通り越して一部では“ゴッド”と崇められるほどの人気は衰えを知らない。『Death Stranding』の主演俳優ノーマン・リーダス氏とは以前、コナミの『Silent Hills』を共に手がける予定だったが、旧小島プロダクションの解体により企画はお蔵入りに。かつて叶わなかった二人の共演が、新生コジマプロダクションで実現した形だ。なお、今回の発表に際してリーダス氏は、自身のInstagramにコナミに対する皮肉めいた画像を投稿し、小島監督への祝福に独特なユーモアの華を添えている。