『VALORANT』リプレイ機能のプロトタイプ映像お披露目。“面白不具合”など課題もあり「実装にはほど遠い」ものの、開発進む

 

Riot Gamesは5月22日、『VALORANT』について「Dev Updates」としてYouTube上に動画を公開した。動画では本作の今後のマップローテーションやゲームバランス、スキンといった事項についての最新情報が公開された。またその中では、「まだ実装は遠い」としながらも、リプレイ機能の紹介もおこなわれた。

『VALORANT』公式YouTubeチャンネル上で公開された動画では、まず6月上旬に配信が予定されている、パッチ8.11におけるマップローテーションについて語られた。パッチ8.11からは、ブリーズとスプリットがマッププールから外れ、ヘイヴンが復帰する見込み。


またバランス調整については、2024年の最優先課題として、デュエリストやコントローラーといった各ロールでの、エージェントの多様性を向上させることがあったという。そのため“強すぎる”と判断されたエージェント、たとえばスカイやヴァイパーにはそうした理由で弱体化を施したとのこと。一方多少の補強が必要なエージェントとしては、チェンバーやデッドロック、ゲッコーなどがあげられた。

加えてパッチ8.11では、ピックのバリエーションが少なくなっているデュエリストに焦点を当てる、とされている。具体的には、レイズのブラストパックや機動力まわりを弱体化。反対に、強化対象としてはアイソ、ネオン、レイナがあげられた。レイナについては、プロシーンやPremierといった高い連携を必要とするチーム戦向けの強化を施しつつ、コンペティティブでの強さを低下させる方針のようだ。

ここで弱いとされるエージェントを強い方に合わせて調整する、いわゆる“アッパー調整”のみをおこなわない理由としては、アビリティーの要素が強くなりすぎ、『VALORANT』におけるほかの要素の存在感がなくなってしまうリスクが生じるためだという。あくまでタクティカルFPSとして、さまざまな構成要素を活かしていく調整方針のようだ。


そして今回の動画ではリプレイ機能についても言及された。動画ではリプレイ機能の「プロトタイプ」とされる映像が公開されたものの、まだローンチにはほど遠い状態だという。『VALORANT』にて技術リードを務めるMarcus Reid氏によれば、そもそも『VALORANT』は、マルチプレイヤーセッションを前提としたゲーム設計だという。そのため、ひとりのプレイヤーが映像を停止したり繰り返したりするリプレイを当初は計画しておらず、実装にあたってはいくつかの課題が生じているようだ。

動画では映像とともに、「面白い不具合」としていくつかの不具合が紹介された。たとえばカスタムゲームにおいてアセント・中央マーケットのドアを閉めた場合、リプレイ上では天空にドアが登場。また中央キャットウォークと中央小部屋を繋ぐ角にブリムストーンのスモークを発生させた映像では、いくつかのアニメーションがリプレイ上で正常に再生されないことが確認できる。こうした不具合について、ゲーム内に影響が出ないようにしつつも、時間をかけ正しく実装するべく、開発を進めているという。


Riot Gamesは本作について、今後は「Dev Updates」を通じたお知らせを増やすことで、コミュニティでの話題に合わせた、定期的なコミュニケーションを目指すとしている。そんな中、今回はバランス調整や、マップローテーションなどを中心として今後の調整や実装の方針が明かされたかたち。

また以前より要望の多かったリプレイ機能についても、実装にはほど遠い状態とされつつも、開発は進んでいるようだ。こちらの続報についても注目したいところだ。ちなみに動画ではこれらのほかにも新たなスキンの計画などについても語られている。詳細については、動画を確認されたい。

VALORANT』は、PC向けに基本プレイ無料にて配信中だ。