刑務所人体実験シム『The Kindeman Remedy』配信開始。表向きは医者、裏で囚人たちを使った狂気の研究を重ね“万能薬”開発を目指す


パブリッシャーの3D Realmsは11月17日、『The Kindeman Remedy』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。ゲーム内は日本語表示に対応している。価格は税込890円。


『The Kindeman Remedy』はマッドサイエンティストによる経営シミュレーションゲームだ。主人公となるのは狂気の医師、Carl Kindeman博士。Kindeman博士の“いかがわしい”治療法は医学界全体から蔑まれ、名声を失い、刑務所勤めの医師となっていた。博士はシスターであるAnnaとともに、受刑者たちをモルモットとして人体実験を繰り返す。万能薬「Kindemanの治療薬(The Kindeman Remedy)」を開発し、失った名声を取り戻すのだ。

ゲームプレイではKindeman博士とAnnaを操作し、刑務所内での医療を運営していくことになる。適切に薬を作製し処方すれば患者は治り、評判が上がる。評判が上がればリソースが増え、施設のアップグレードなどが可能になる。しかし治してばかりでは検体が手に入らない。プレイヤーは毒薬を処方し、患者を殺害することも可能。モルグ(死体安置所)に死体を積み上げ、夜中に実験をおこなえば貴重な知見が手に入るだろう。怪しまれない程度に患者を殺し、実験材料を増やしていこう。

 


死体も貴重な実験材料ではあるが、万能薬の研究には生きた検体の方が望ましい。刑務所に務める博士は、死刑囚に“特別処置”を施すことができる。処置を施された死刑囚は電気椅子による死刑執行を生き延び、後に博士の秘密の研究室に運ばれる。そこではどのような実験をしても外に漏れることはない。ハンマーや酸、ノコギリといった器具を使い、思う存分テストができるだろう。

邪悪で倫理観を揺さぶるようなストーリーの本作は、マルチエンディングとなっている。プレイヤーの判断によって博士とシスターの運命が変わってくるようだ。イベントはアンロック制となっており、周回プレイも可能。Kindeman博士とAnnaは失敗するのか、はたまた栄光をつかむのか。狂気のなかに時たま人間性を覗かせるという本作にはさまざまな結末が用意されているようだ。


本作を手がけるTroglobytes Gamesはスペイン・バルセロナに拠点を置くゲームスタジオだ。過去には、サイバー侍アクション『Blind Fate: Edo no Yami』などをリリースしている。また同スタジオは、Bad Vice Gamesが手がける人肉料理屋シミュレーション『Ravenous Devils』のパブリッシングをおこなっていた。同作は本稿執筆時点でSteamユーザーレビュー約6500件の内、92%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。Troglobytes Gamesの公式Xアカウントは、『Ravenous Devils』を楽しんだプレイヤーに向けて本作『The Kindeman Remedy』を押し出している。非倫理的経営シムという共通点もある両作を遊び比べてみるのも面白いだろう。

『The Kindeman Remedy』はPC(Steam)向けに配信中だ。価格は税込890円。