『ディアブロ4』にて異例の「約10億ダメージ」を叩き出すバーバリアンビルドが報告される。“ダメージ増強ループ現象”ふたたび

 
Image Credit: Rob2628 on YouTube

Blizzard Entertainmentは8月9日、『ディアブロ4』向けにアップデートパッチ1.1.1を配信開始した。同パッチではバランス調整のほかさまざまなバグ修正も実施。その修正により、桁外れのダメージを叩き出すバーバリアンのビルドが誕生している。

『ディアブロ4』は、人気ハクスラARPGシリーズ『ディアブロ』の最新作だ。本作の舞台は前作『ディアブロ III』から数十年後となる。グラフィックを大幅にパワーアップし、マップをオープンなフィールドとして多数ダンジョンなどを実装。過去作の魅力を踏襲しつつ、豊富なキャラクターカスタマイズや、さまざまなゲームプレイ要素を盛り込んで新たな冒険が描かれる。

本作において、通常の水準を遥かに超えるダメージを叩き出すバーバリアンのキャラクタービルドが報告されている。同ビルドは億単位のダメージを短時間で叩き出すことが可能とのこと。YouTuberのRob2628氏が伝えている。

同氏の報告動画によれば、今回のビルドはバーバリアンのスキル「二刀流」「ラプチャー」を利用している。しかしながら、桁違いのダメージを叩き出すメカニクスはほかの部分にあるようだ。同氏がビルドに盛り込んだのは、レジェンダリーの化身である「猛る狂戦士の化身」および、シーズン1における新メカニクスであるマリグナントの心臓の「瀉血の(of The Barber)」の特性がついたものだ。

瀉血のマリグナントの心臓は、「敵にクリティカルダメージを与えてから数秒間のダメージが蓄積・増強され、時間経過か敵の体力以上に蓄積すると範囲攻撃として解放」との効果だ。そして「猛る狂戦士の化身」は、バーサーク状態で敵に直接ダメージを与えると、基礎ダメージの20~30%の出血ダメージを発生させる効果がある。バーバリアンがバーサーク状態を保ちつつ攻撃すると、心臓と化身が相互に効果を発生させあい、いわば「ダメージの増強ループ」のような状況となる。最終的にRob氏は動画内にて、9億ダメージといった数字を見せつけている。

Image Credit: Rob2628 on YouTube


そして「猛る狂戦士の化身」については、以前にも類似のループ現象を巻き起こしていた。別のレジェンダリーの化身との組み合わせにより、「35,248,198,783,801,730,000,000,000,000,000,000,000(35澗)」といった極めて高い出血ダメージを叩き出すことが可能となっていたのだ(関連記事)。同手法は実用ビルドとしては不安定だった一方、開発元は一時的に化身の特性を無効化して対処。後の修正パッチにて「想定しない挙動」としてダメージのループ増強を制限した上で再有効化されていた。

しかし、「猛る狂戦士の化身」はふたたび問題に直面することになる。さらに後のアップデートにて「効果が正常に適用されなくなった」との報告がユーザーから続出していたのだ。バーサーク中に敵にダメージを与えても出血ダメージが発生しなくなり、その機能が根本的に消失していたとの報告だ。こちらの不具合は7月18日に配信された1.1.0パッチにて発生したと見られる。

それから約3週間を経たいま、1.1.1パッチが配信。“「猛る狂戦士の化身」が標的を流血させていなかった不具合を修正しました”として晴れて出血効果が戻ってきたわけだ。その直後にまたループが起きたことになる。


そうした経緯を踏まえると、心臓と化身を利用した今回の「ダメージ増強ループ」も調整を受ける可能性はありそうだ。また、瀉血のマリグナントの心臓については効果が強力であるとして、ほかのクラスにおいても採用例の増加傾向が見られる。調整が入るかどうか、その範囲がどうなるかも気がかりとなるだろう。

ディアブロ4』は、PC(Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。