『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて「ゲームを重くしすぎて懲罰房に飛ばされた」ユーザー現る。奇妙な条件が重なり辿り着いた謎空間

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をプレイし、負荷をかけすぎたせいで「懲罰房」に飛ばされてしまったというユーザー報告が注目を集めている。このエリアが、一体どういうところかもはっきりしない。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をプレイし、負荷をかけすぎたせいで「懲罰房」に飛ばされてしまったというユーザー報告が注目を集めている。場合によっては詰みかねない、そんな不思議なエリアがゲーム内には存在するようだ。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中のアクションアドベンチャーゲームだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編である。新作では、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。

新作は、自由度や遊びの幅がさらに進化しているということで、さまざまな研究に勤しむユーザーの姿が見受けられる。そのうちのひとりがゆきのさんである。同氏は前作からも仕様の限界に挑むなどさまざまな検証をしている。その研究成果はTwitterアカウントYouTubeチャンネルで確認可能だ。そのゆきのさんが「懲罰房」に飛ばされたと報告しているのだ。


同報告にあわせて投稿された映像では、ゆきのさんの操るリンクが、謎の場所でさまよう姿が確認できる。このエリアでは、明かりはなくアイテムもなく、音すらもないそうだ。エリアがただあるだけのようだ。またメニューからアクセスできるのもシステムのみ。ゆきのさんは、手動セーブをした場合、詰んでしまう可能性もあると添えている。

このエリアが、一体どういうところかもはっきりしない。ゲーム終盤に出てくるとある場所を彷彿とさせるが、かといって確証もない。ただし、とあるユーザーはタイトル画面で壁を映す用のマップと指摘しており、そのようにも感じられる。かなり謎が多い場所だ。

ではどのようにして懲罰房に辿り着いたのか。ゆきのさんに話を聞いてみた……が、ストーリー面のネタバレが多いので詳細を述べるのは割愛させていただく。ざっくりというと、今界隈で注目を集めている軽量な柵を大量に集めて遊ぶ実験をゆきのさんがしており、特定のボスとの戦闘中にもそうした実験をし、リトライやロードをしているうちに、このエリアに辿り着いたそうだ。辿り着いて以降、どのデータをロードしてもこの部屋から始まる状態だったという。「はじめから」を選択しても、BGMやSEがないような状態だったという。最終的にはゲームを再起動することで元に戻ったそうだ。


気になるのは、なぜ赤き月によるリセットが起こらなかったのかということ。『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』および前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』においては、ゲームの負荷が重くなった際には、赤き月が出ることでゲーム内世界がリセットされる処理があると報告されている(関連記事)。処理が重くなった際に、赤き月が出ずに“懲罰房”に飛ばされたというのが興味深い。

ゆきのさんに、なぜ赤き月が出なかったと思うかと尋ねたところ、「イベントバトルやミニゲームなどの特定条件下では赤き月が発生しない仕様が関係しているのではないか」という趣旨の回答をくれた。確かにゆきのさんの検証環境では、ストーリーボスを相手に実験をおこなっており、「赤き月が出ない」条件を満たしている。


そうしたことを踏まえると、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』を普通に遊んでおり、負荷が重くなった際には赤き月が出現するものの、特定条件下では赤き月が出ないがゆえに、デバッグルーム的な場所が用意されておりそちらに飛ばされる仕様がある、と考えるのが自然。わざとゲームに負荷をかけるという遊びに興じており、その遊びを無意識に特定条件下ですることで、結果的に“懲罰房”に流されたと考えると、なかなかの偶然の重なりである。ふるくから『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』に“負荷かけ”をおこなって変な挙動を探り、最新作でもそうした実験を続けているゆきのさんだからこそ、見つけられたものであろう。

結局懲罰房が何なのかは不明。デバッグルームであるというのも推測に過ぎない。しかしながら、今後のユーザーたちの熱心な検証によって、その内容は明かされていきそうである。ただ、前述したようにこの懲罰房に行くと場合によってはゲームが詰んでしまう可能性もあるため、意図的に行こうとするのはやめたほうがよさそうである。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。




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Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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