『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて「料理をするとバッテリーが全回復する」という挙動が発見されて話題を呼んでいる。携帯鍋などを活用することによって、長時間のマシン駆動が可能となる。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(以下、ティアーズ オブ ザ キングダム)は、Nintendo Switch向けに発売中のアクションアドベンチャーゲームだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ブレス オブ ザ ワイルド)の続編にあたる。新作においては、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。
本作においては、スクラビルドで装備に別のアイテムをくっつけたり、ウルトラハンドで物体と物体を接着することが可能。さらには、さまざまな機能をもったゾナウギアと呼ばれるパーツも存在する。タイヤ・熱気球・扇風機などのギアを利用して乗り物を作るといったクラフトができるわけだ。ただし、そうしたギアを駆動させるにはバッテリーが必要。バッテリーは拡張も可能なものの、詳細は控えるが、なかなか大変である。
しかし、そんなバッテリーを“緊急回復”させる方法がある。それは携帯鍋をつかった「りょうり」だ。本作発売後の15日には、国内Twitterユーザーのオカメいんこさん氏がTwitter上でこの現象を報告。21日にはTwitterユーザーのちょく氏が伝え、改めて話題となっている。同氏のツイートによれば、ゾナウギアを駆動させてバッテリーが尽きかけても、料理するだけでバッテリー容量が全回復するのだという。ツイートに添えられた動画には、飛行船に乗りつつ、船上で料理をすることでバッテリーを満たしている様子が映されている。
【UPDATE 2023/5/22 14:17】
本現象の発見者について補足
携帯鍋はゾナウギアのひとつであり、1回ごとの使い捨てながら、さまざまな場所に料理鍋を展開して好きな食材を調理できる。便利ではあるものの、使い捨てゆえにもったいなさもあり、あまり使わない人もいるだろう。意外な使い道が発見されたわけである。
弊誌でも実際にこの「お料理バッテリー回復術」の動作を確かめた。この手法はバッテリーが1本の初期状態でも動作するほか、駆動している乗り物に鍋を設置せずとも、地面などへの設置・調理でも同じ恩恵が受けられる。つまり、「殺戮マシンを作って敵陣で暴れさせる」といったシチュエーションでも、エネルギー補充手段として利用できそうである。
ただ、このバッテリー回復が仕様なのか、それとも開発側が予期せぬ挙動なのかは不透明だ。現象発生の仕組みについても謎めいている。Twitterユーザーからは「料理中に自動回復している説」などがあげられている。料理演出中は世界が一時停止したような状態となる。そうしてリンクが煮焼きしているあいだに、バッテリーが自動回復していることも考えられるだろう。ただ、調理時間はバッテリーが全回復するほど長くなく、全回復にまでは至らないはずなのが気になる点だ。
「料理によるバッテリー全回復」は、携帯鍋でなくとも、各拠点などに設置された普通の料理鍋でも発動する。そうした調理スポットは焚き火同様「ひまをつぶす」が可能だったり、料理を作って冒険に備える休憩スポット的な側面もある。そのため、料理そのものが一種の休憩行為としてバッテリーを回復している可能性もありそうだ。また携帯鍋については「バッテリー消費なく燃焼する自己完結型アイテム」という性質が、ほかのゾナウギアからするとやや異質。バッテリーの回復に寄与しても不思議ではない“仕様感”もある。
乗り物で移動しつつの料理バッテリー回復には、食材と使い捨ての携帯鍋が必要となるため、使い所はいざという時に限られそうだ。緊急時の知識としてもっておくと命拾いするかもしれない。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は好評発売中だ。
※ The English version of this article is available here.