日本港町コズミックホラー『恐怖の世界』が日本語対応し、Steam/Nintendo Switch/PS4向けに今秋正式リリースへ。旧き神の狂気との戦い

PLAYISMは5月20日、『恐怖の世界 –WORLD OF HORROR-』を、今秋の正式リリースに向け日本語などにローカライズすると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switch/PlayStation 4で、2023年秋に発売予定だ。

弊社アクティブゲーミングメディアのパブリッシングブランドPLAYISMは5月20日、現在早期アクセス配信中の『WORLD OF HORROR(以下、恐怖の世界)』の日本向け展開について発表した。パブリッシャーYsbryd Gamesの協力の元 、PLAYISMが本作を日本語/韓国語/中国語(繁体字・簡体字)にローカライズする。正式リリース版の対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switch/PlayStation 4で、2023年秋に発売予定だ。情報番組INDIE Live Expo 2023にて発表された。


『恐怖の世界』は、旧き神の狂気渦巻くホラーアドベンチャーゲームだ。舞台となるのは1980年代の日本の港町「塩川町」。プレイヤーは怪異によって引き起こされる不可解な出来事の真相を解明しながら、塩川町をまとう怪異に立ち向かうこととなる。口裂け女や般若の面を被った女子高生が登場するなど、和風ホラーの要素が隅々に盛り込まれている。

旧き神が引き起こす怪異と対峙する本作のゲームプレイは2つのパート、“噂の調査”と“ターン制の戦闘”に分かれている。調査と戦闘には膨大な数の選択肢が用意されており、プレイヤーの選択肢次第ではプレイごとに違った物語が展開される。また突き付けられる選択肢は容赦なく、遊ぶものの精神を蝕んでいく内容となっている。ステータス値を参照しての行動の成否判定など、TRPG風のシステムも特徴となっている。

プレイヤーはさまざまなロケーションを選択し調査を進行。調査のさなかに発生するイベントの数々は往々にして不気味で理不尽だ。プレイヤーが選択する行動によっては、ゲーム内パラメーターの「破滅値」が上昇し、100%になればゲームオーバーとなる。また、戦闘では手持ちの武器やさまざまな行動を組み合わせて、怪異などに立ち向かう仕組み。しっかりと次の一手を練る必要があるわけだ。武器やアイテムの入手、仲間を集めるといった行動にも責任と結果が伴うため、緊張感のあるゲームプレイが魅力となっている。じわじわと迫り来る和風ホラー要素と、人知を超えた恐怖であるコズミックホラーの不可解さが交わる本作は、プレイする者の“SAN値”を無情にも削り続けることだろう。


『恐怖の世界』はポーランドのインディーゲームデベロッパーであるpanstaszが制作。小説家H.P.ラヴクラフトの小説に端を発する「クトゥルフ神話」の世界観や、ホラー漫画家である伊藤潤二氏の作品から強い影響を受けているとのこと。開発を主導するPawel Koźmiński氏は小説家Cassandra Khaw氏との共同制作作品として本作を開発。Koźmiński氏は伊藤潤二氏の大ファンであり、本作は彼の作品への想いを込めた“ラブレター”のような作品であると語られている。本作の1ビットホラー風描画は「MSペイント」で描かれているそうで、シンプルな表現ながらも怪奇的だ。

本作は2020年2月よりPC(Steam/GOG.com/itch.io)向けに早期アクセス配信中。本稿執筆時点でSteamユーザーレビューにおいて5126件中94%が好評とする「非常に好評」のステータスを得ている。多くのプレイヤーから高い評価を受けた本作が待望の日本語対応のうえでの正式リリースとなるわけだ。多言語対応を受けて、より多くのホラーファンが狂気の世界へ足を踏み入れることだろう。


恐怖の世界』はPC(Steam)/Nintendo Switch/PlayStation 4向けに2023年秋ごろ正式リリース予定。本作は現在PC(Steam/GOG.com/itch.io)向けに早期アクセス配信中だ。

Mayo Kawano
Mayo Kawano

豪州在住の薬剤師およびにゲーム翻訳者。サバイバルクラフトゲームを主食として、ステルスゲームはデザートとする。

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