『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をもうすでに“1時間半”でクリアしたRTA走者現る。グリッチ要らずの戦闘狂半裸勇者

任天堂は5月12日、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』を発売した。発売されたばかりの本作を早くも約94分でクリアしたRTA(Speedrun)走者が現れた。

任天堂は5月12日、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』を発売した。対応プラットフォームはNintendo Switch。発売されたばかりの本作をさっそく約94分でクリアしたRTA(Speedrun)走者が現れた。なお本稿には本作終盤のプレイ映像を含む動画を掲載しているため、閲覧の際には留意されたい。



『ティアーズ オブ ザ キングダム』は、『ゼルダの伝説』シリーズ最新作だ。新作においては、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。

このたび、発売されたばかりの本作をわずか約94分でクリアしたRTA走者が現れた。「Any%(達成度問わず)」カテゴリでの記録となる。さっそくRTA記録を打ち立てたのは、これまで『ゼルダの伝説』シリーズのさまざまな作品でRTAをおこなってきたgymnast86氏だ。下記の動画でその一部始終を確認できるが、映像には本作終盤の内容も含まれるため視聴の際には留意してほしい。

ゲームスタート時のイベントシーンではゼルダ姫そっちのけで猛ダッシュ。その後序盤はウルトラハンドやトーレルーフといった能力を順当に獲得しつつ、手際よく攻略を進めていく。ウルトラハンドによる“ものづくり”も活用されており、gymnast86氏は早くも新要素を使いこなしている様子だ。

本稿ではその後の展開について詳細は伏せるが、注目したいのは防具を一切装備しない裸一貫で終盤ステージに向かっている点だ。半裸で終盤ステージにずかずかと乗り込んで戦いを繰り広げる狂気じみた蛮勇ぶりが発揮されている。なおここで注目したいのはgymnast86氏の戦闘における腕前。戦闘テクニックである「回避ジャスト」を見事に発動させカウンターのラッシュ攻撃で終盤の敵たちを屠っている。また新能力トーレルーフが大活躍を見せている点も印象的だ。

その後もgymnast86氏の戦闘スキルは遺憾なく発揮されており、正確な弓のエイムや回避ジャスト主体の鮮やかな戦いぶりでクリアまで疾走していた。記録は1時間34分33秒となる。なお同氏は本RTAの解説動画(こちらもネタバレを含むため視聴の際は注意されたい)も投稿している。こちらの動画において同氏は、本RTAにおける攻略手順は公開数日後には時代遅れになるだろうと説明。今後さらにタイムが短縮されていく可能性を示している。


前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』においては、口笛無限ダッシュをはじめとしたさまざまなグリッチがRTAにて活用されていた。一方でそうしたグリッチは、少なくとも前作と同じ手順では利用できなくなっている(関連記事)。そうした影響からか、発売後間もない現時点ではグリッチを用いずに、純粋な戦闘スキルの高さや新システムの活用でタイム短縮がおこなわれている点は興味深い。今後本作でもRTAに利用できるグリッチが発見され、“正攻法”でのタイムが破られていくかも注目されるところだろう。また、新システムスクラビルドなども織り交ぜた戦闘テクニックや、タイム短縮に繋がる乗り物の設計なども研究されていきそうだ。

そしていわずもがなではあるものの、本作自体が大ボリュームの作品として、多種多様な遊びをじっくりと楽しめるよう設計されている。短時間でのクリアはあくまでも楽しみ方のひとつだ。本作では広大なフィールドは高低差を大きく拡張され、ウルトラハンドやスクラビルドで遊びの可能性も大きく広がった。それぞれの好みに合わせたペースで、本作を楽しむのがよいだろう。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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