日常の試練と戦うRPG『至れり尽くせリ』Nintendo Switch/Steam向けに発売へ。平成レトロな東京・上野で、ゴミ袋やギャルと対峙

 

株式会社アフィリティーによる石乃浦骨董店は3月11日、『至れり尽くせリ』を正式告知した。対応プラットフォームはNintendo Switch/PC(Steam)。2023年のリリースを目指して開発が進められている。また告知にあわせて、Steamのストアページなどが公開中だ。

『至れり尽くせリ』は、『ヒュプノノーツ』の表現手法を踏襲した、1次元(ノンフィールド)ローグライクRPGである。本作の舞台は、2000年代前半の東京・上野。メインキャラクターの宇梶雄は、夜の街に生きる似非バーテンダーだ。本作で宇梶雄は、“着メロ本”やシルバーアクセサリーを手に、世間を渡ることになる。キャラクターとしては、ヤクザの大島鉄男や次期神の金井友美、パリピ幽霊の鈴城久子や絶対者の須藤桜子などが登場。なにやらよくわからない肩書も並んでいる。宇梶雄は、そんな上野の夜の住人たちと対峙しながら、自らの人生を探し求めるようだ。



宇梶雄の物語は、人生の障害との戦いと共に描かれていく。本作は『ヒュプノノーツ』のシステムを踏襲しているという。いわゆるノンフィールドRPGに近い仕組みだ。プレイヤーは1本道のステージ上を進む、あるいは戻りステージの攻略を目指す。進む/戻ると時間が消費されて、ランダムな人生の出来事が発生。時間が尽きないうちにステージ奥へたどり着き、ボスに打ち勝てば次の章へ進行できるわけだ。

また本作ではプレイヤーの前に、現実的な敵やイベントが立ちふさがる。具体的な敵としては、動画やスクリーンショットでは黒いゴミ袋やギャル、金をたかろうとする夜遊びの男たちなどが映されている。本作で宇梶雄は、そうした日常の試練を相手にバトルを展開。人生の試練を乗り越えることで経験値を獲得し、レベルアップによって世渡りや心といったステータスが強化されていくようだ。ローグライクRPGのシステムを使って、2000年代前半の東京・上野で生きようとする男の物語が描かれるのだろう。


本作を開発しているのは、アフィリティーによるゲーム事業である石乃浦骨董店だ。過去作としては、スマートフォン向けに『ヒュプノノーツ』や『カルドラシル』などをリリース。『ヒュプノノーツ』においては、過去の追体験をローグライクRPGとして表現した内容が、プレイヤーから高く評価されている。現在同作はリメイク版がNintendo SwitchやPC(Steam)向けにも配信されている。

本作『至れり尽くせリ』は、『ヒュプノノーツ』のシステムや表現手法を踏襲した作品だと謳われている。制作陣としては、制作を石乃浦骨董店が務め、シナリオをシナリオライターの薄倉氏が担当。制作状況としては、現在はまだまだ台本を固めている段階にあるそうだ。平成レトロな夜の街の住人たちによる人間ドラマに期待したい。

『至れり尽くせリ』は、Nintendo Switch/PC(Steam)向けに2023年リリース予定だ。