RPG制作ツール「RPG Developer Bakin」アップデートVer.1.2で、バトルプラグインやイベントスクリプト実装。ATBっぽいバトルも可能に

 

札幌の開発会社スマイルブームは3月8日、「RPG Developer Bakin」のアップデートVer.1.2を配信した。アップデートVer.1.2では、自作UIの複数表示機能が追加されているほか、エンジンプラグインの作成環境も新たに用意されている。


「RPG Developer Bakin」は、プログラミングの知識がなくとも直感的な操作でRPGが制作できると謳う、PC向けのゲーム開発ツールだ。本作の機能としては。地形を置いて高低差のあるマップが構築可能なマップエディターや、被写界深度やブルームなどが搭載されたエフェクト機能などが用意されている。同ツールはPC(Steam)向けに早期アクセス配信中。

またイベントエディターでは、イベントパネルを組み合わせてゲーム中に起こるさまざまなイベントが作成できる。イベントパネルとしては、会話文の表示や環境音の再生、選択肢による分岐、バトルの実行と条件による分岐といった効果のパネルが存在。イベントパネルを実行順に並べることで、イベントシーンを作り出せるのだ。そのほか、データベース機能では細かな設定が可能。3Dモデルやキャラクターグラフィックを含む、ゲーム制作用の素材も用意されている。そうした機能群や素材によって、プログラミングの知識がなくともゲームが制作できると謳われているのだろう。


アップデートVer1.2では、ゲームエンジンを拡張できるエンジンプラグインの作成環境が用意された。本ツールにおけるプラグインとは、ツールやエンジンをC#によるプログラムで拡張できる機能だ。まずプラグインリファレンスが公開されている。具体的には、バトルシステムをC#プログラムで差し替えるバトルプラグインと、イベントにC#プログラムを割り当てるイベントスクリプトに関するプラグインリファレンスが明かされている。

リファレンスと関連して、本ツールにバトルプラグインの作成に必要な機能が追加。デフォルトのソースコードを書き出して改変することで、バトルの機能拡張が自由にできるそうだ。バトルプラグインやイベントスクリプトを利用することで、より自由にゲームを制作できるのだろう。またあわせて、バトルプラグインのサンプルも公開中。いわゆるアクティブタイムバトル(ATB)のシステムを搭載したプロジェクトが、ゲームギャラリーから確認できるとのこと。


今回のアップデートでは、自作UIを画面内に複数呼び出せる機能が実装された。レイアウトツールで作成したメニューなどを、イベントから同じ画面内に複数呼び出せるのだという。メニューからのコモンイベントの呼び出しや、新実装のメニューからメニューを呼び出す機能との組み合わせなど、UIの幅が広がっているそうだ。

そのほかテストプレイ用のイベント早送り機能も追加。作成中のプロジェクトのテストプレイ時、指定したキーを押しながらゲームを進めると、イベントを早送りできる。プレスリリースによれば、イベントから別イベントを指定して動かす機能を含めて、ほかにも複数の機能追加や改善も実施されているそうだ。


「RPG Developer Bakin」は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中。通常価格は税込6980円。プラグインリファレンスは、公式サイト内で公開中だ。