『オーバーウォッチ2』“味方を回復できない理由”リストが注目集める。「アイニードヒーリング」全盛期彷彿とさせるネットミーム

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オーバーウォッチ2』の海外ユーザー間で、「サポートヒーローが味方を回復できない理由リスト」が話題となっている。本リストが作成された背景には、前作『オーバーウォッチ』にてサポートヒーローを取り巻いていた環境やネットミームの存在がありそうだ。

『オーバーウォッチ2』はBlizzard Entertainment(以下、Blizzard)が手がけるオンライン対戦FPSゲーム。人気を博した『オーバーウォッチ』の続編として、基本プレイ無料タイトルとして10月5日にリリースされた。本作では6対6から5対5への対戦人数の変更や、既存ヒーローの調整および新ヒーローの追加などが実施されている。


味方を回復できないときにはワケがある?

本作においてはヒーローにタンク/ダメージ/サポートの3種類のタイプが存在。サポートヒーローは、味方を回復可能な点が特徴となる。今回、サポートタイプのヒーローにまつわるとある画像が海外Twitterにて話題となっている。画像を引用したのはTwitterユーザーのMoneyFolder氏だ。

画像にはルシオ/マーシー/アナ/ゼニヤッタといったサポートヒーローのイメージが盛り込まれ、「なぜあなたを回復しなかったのか?」とタイトルが記載。その下には、サポートプレイヤーがほかのプレイヤーを回復しなかった、あるいはできなかった理由が連なっている。詳細は以下のとおりだ:

  • あなたを視認できないから
  • すでに死んでしまったあるいはスポーン地点から戻っている最中だったから
  • 回復していたのに、あなたが気づいていなかっただけ
  • あなたが壁の向こう側にいたから
  • あなたがじっとしていないから
  • 私の中ではタンクの回復優先度が高く、あなたがタンクではないから
  • あなたがタンクだったとして、体力の10%以下しかダメージを受けていないから
  • あなたがチームで固まっている場所から離れていくから
  • あなたがチームで固まっていたとしても、チーム全員がペイロードを置き去りにしており、私一人で運ばざるを得ないから、いつもみたいに
  • 私があなたにイラついているから。ええ、特にあなたに

MoneyFolder氏はこの画像を“史上もっとも笑える画像”として紹介。「サポートヒーローのプレイヤーは、上手くプレイする代わりに言い訳リストを作って対処を試みている」として、画像内の記述に批判的な見方を示している。なお同氏は自身がサポートヒーローをメインに使っているとして、ゲーム内の戦績画面のスクリーンショットを投稿。ユーザーからの反論を予想して、自身がサポートヒーローに対し一定の理解をもっていることを示す意図だろう。


一部は妥当との意見も

MoneyFolder氏のツイートには、さまざまなユーザーから自身の体験も交えたコメントが寄せられている。画像の記述については、一部は理にかなっているとの意見が散見される。たとえば下のユーザーは、画像の主張は妥当であり、味方の位置取りが原因で回復できない場合が非常に多く見受けられる、との見解を示している。

本作では基本的に、視認できないヒーローを回復することは難しい。ゼニヤッタの調和のオーブなどは付与した相手が見えなくても回復し続けることができるものの、回復を求められてからの対応となる場合はやはり相手の視認が必要といえる。上のユーザーはそうした理由から、「味方を視認できない」「味方が壁の向こう側にいた」などの点を、妥当な記述として見ているのだろう。

なお、そうした意見を否定的に見るユーザーも存在。「位置を変えろ(Reposition)」との意見を示して画像の記述に反論している。味方を回復できないそれぞれの理由について、サポートヒーロー側に原因があるか否かはユーザー間で見解が大きく異なるようだ。

一方で、回復が滞る原因は多岐にわたる。本作は5対5のチーム戦にて対戦するゲームであり、戦闘時には敵味方が入り乱れて戦うことになる。戦況も刻々と変化するため、回復できない/されない原因は複合的となりがち。また敵のサポートヒーローをキルまたは妨害して、相手の回復を阻害することも戦略の一つだ。回復できない/されない場面が出てくるのは、ゲームシステムとして自然な流れだろう。


「回復が必要だ」

そして、MoneyFolder氏の引用した画像はそもそも前作『オーバーウォッチ』環境や、コミュニティ文化を受けて作られたと思われる点に留意したい。本作ではチャットのほかにコミュニケーション機能も存在。プリセットされたいくつかのメッセージから、味方にさまざまな状況を伝えられる。中でも「回復が必要だ(I Need Healing)」というメッセージは、主に味方のサポートヒーローに向けて用いられる。

本メッセージは、前作においてユーザーからやや問題視されたことがある。というのも、本メッセージはサポートヒーローに過剰に回復を催促したり、そのプレイを批判したりする目的として、連呼して使用されるケースが報告されていた。国内外のプレイヤー間では「I Need Healing」がミームとしても認識されており、特にゲンジについて「I Need Healing」を連呼するイメージが強く定着。ネットミームのなかで同メッセージを連呼させられるケースが多かった(Know Your Meme)。


ゲンジは味方から大きく離れた位置取りで運用されることも多く、先述のような理由からサポートヒーローからの回復を受けられない場面も増えがち。一部のゲンジプレイヤーが、理不尽な要求としてサポートヒーローに「I Need Healing」を連呼するようなケースもあったのだろう。また負傷と回復を繰り返しがちなゲンジの立ち回り上、頻繁に回復を求める印象がついた面もあるかもしれない。他方、日本においても、Blizzardの公式フォーラム上で「回復が必要だ」の連呼は問題として指摘されていたことがある。

そして、6対6の前作環境においては、5対5となった本作よりヒールの対象となるチームメイトが多く、回復の要請も比較的多かった。つまり、サポートヒーローへの“風当たり”が『オーバーウォッチ2』より強かったといえるわけだ。また、MoneyFolder氏が投稿した画像については、2017年には海外SNSである9GAGに投稿されていたことが確認できる。同画像は、サポートを取り巻く環境が違う前作『オーバーウォッチ』において作られた画像となるわけだ。他プレイヤーからの理不尽な「回復が必要だ」メッセージにうんざりした、当時のユーザーが作成したと考えられるだろう。


今回のケースでは、『オーバーウォッチ2』の人気によって、前作からの“負の遺産”ともいえる画像が注目を浴びたかたちとなった。今作ではチームの人数が変更となるなど、ゲームシステムも変化している。画像内の主張が現状のシステムに則していない可能性もあるだろう。またシステム上サポートヒーローへの“風当たり”も、当時から変化しているかもしれない。

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