船長シミュレーション『Ships Simulator 2024』発表。操舵だけじゃない、漁網の引き揚げからハッチの開け閉めまで

 

パブリッシャーのPlayWayは9月24日、『Ships Simulator 2024』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamストアページには2024年5月17日に発売予定と記載されているが、おそらく仮のものだろう。Steamストアページが公開されたほか、YouTubeでトレイラーが投稿されている。

『Ships Simulator 2024』は、船長として船を操り、航路を開拓しながら、さまざまなミッションを果たすシミュレーションゲームである。プレイヤーはまず、どんな船をかじ取りするか選ぶところから始まる。船にはさまざまな種類があり、20もの実在する船舶から選択可能。貨物船、漁船、タグボート(大型船を引っ張る舟)、旅客用のフェリーなど現実世界のあらゆるタイプの船がゲームに登場する。見た目だけでなく性能にも差があるようで、スピード、小回り、安定性などの能力値が異なる。このあたりも、現実の船舶を反映している点といえるだろう。また、どこからどこまで何を運ぶ、何をどのくらい漁獲するなど、それぞれ違うミッションが設けられている。船の数だけゲームプレイにもバリエーションがあるということだろうか。

船長の仕事は多岐にわたる。航海ルートは自動で決定されるわけではない。天候や燃料を考慮しつつ自分で寄港地を決める必要がある。船の整備や漁網の引き揚げ、貨物の荷下ろしも、なぜか船長たるプレイヤーがやっている。船を整備する画面では、少なくとも8つの道具が確認できる。適切な工具を選択して修理を行うようだ。ほかにも、クレーンを操作したりとさまざまな操作が可能。船員一人一人にレベルやスキルもあるようで、個別に指示を出すこともできそう。まさに、自分の手で船を運航している気分になれること請け合いだ。


本作では臨場感にも期待できそうだ。トレイラー冒頭では、砕氷船らしき船を操舵して、航行できなくなっている船の救援に向かっているシーンを見られる。このシーン、船の揺れ方までもが緻密に再現されているのだ。また、いわゆるチャートレーダーや双眼鏡を自由に使えるようである。こうした細やかな演出もなかなか楽しそうだ。三人称視点で現実さながらの海景を航行する様も非常に美しい。

なお本作タイトルは『Ships Simulator 2024』と年号付きで銘打たれている。やや特殊なパターンだ。一般的には年号が付けられるタイトルは、同名ゲームのシリーズを展開するメーカーが、タイトルに年号を付けてナンバリングし、差別化している場合が大半である。だが過去にPlayWayから「Ships Simulator」シリーズなるものが配信されていたわけではない。他社の手がけた、類似したタイトルがあまりに多いことが関係している可能性はありそうだ。Steamで検索した限りでもたくさんの類似作がヒットした。またタイトル名に「Ship」が含まれるゲームには年号がついたものが多い。過去には「Ship Simulator」なる商標が出願されていた(現在は期限切れ)。理由は定かではないが、同ジャンルでは年号がつけられているゲームが多い点は興味深いところである。

本作のパブリッシャーは、PlayWay。これまでもニッチな需要にこたえるリアルシミュレーションゲームを数々リリースしてきた会社だ。発売済みタイトルとしては、『Car Mechanic Simulator 2021』や『ハウスフリッパー』は特に好評である。先日には『ハウスフリッパー』の続編にあたる『House Flipper 2』が正式発表されたばかり(関連記事)。『Ships Simulator 2024』も過去作に負けず劣らずマニアックな仕上がりになっている様子。ほかのPlayWayタイトルの例に漏れずプレイできる日はまだ先の話になりそうだが、楽しみにしておこう。

『Ships Simulator 2024』は、Steamで発売予定だ。