『GTA 6』の開発中と思わしき映像が大規模拡散。ハッカーが「俺が流出させた」と主張、Rockstarにとっては悪夢との報告も


『Grand Theft Auto』シリーズの非公式フォーラムGTAForumにて9月18日、teapotuberhackerなるユーザーが、90本の映像ファイル3.4GB分を投稿した。同ユーザーが『GTA 6』の映像であると主張していたことから、各映像は瞬く間にインターネット上に拡散。Rockstar Gamesの最新作の映像が流出したと大きな話題となっている。

Rockstar Gamesは今年2月、『GTA』シリーズの新作を開発中であることを表明。ゲーム内容など詳細についてはまだ明かされていないが、前作を大きく超えることを目標に掲げており、開発は順調に進んでいるとされた。


今回流出したとされる映像について、本稿ではその詳細についてあえて触れないが、開発途上であることが明らかなテストプレイ映像が収録されていた。前出のteapotuberhackerは、映像は『GTA 6』のものであると主張。さらに、『GTA 6』や『GTA V』のソースコードやアセット、『GTA 6』のテストビルドを流出させることも可能であるとし、Rockstar Gamesやその親会社Take-Two Interactiveに対して、交渉を持ちかけるようなコメントを残した。なお、GTAForumの当該スレッドは現在は削除されている。

この人物が何者であるのかははっきりしないが、本人は先日発生したUberでのハッキング騒ぎも、自身の仕業であると主張している。Uberは9月16日、サイバーセキュリティ上の問題に対処中であると公表。この直前には、Uberの従業員用のSlackアカウントがハックされ、データ侵害を主張するコメントが書き込まれたとの情報が駆け巡っていた(The Verge)。

経済誌Bloombergの記者Jason Schreier氏によると、Rockstar Games関係者に確認したところ、今回流出した映像は『GTA 6』のもので間違いないとのこと。同氏は、開発初期段階のものではあるものの、ゲーム業界の歴史における最大のリーク事件のひとつであり、Rockstar Gamesにとっては悪夢のような出来事であるとコメントした。

また、YouTubeに転載された問題の映像は、「Take 2 Interactiveから著作権の申し立てがあったため」として、次々に削除されている。現時点では、Rockstar GamesおよびTake-Two Interactiveは本件について公にコメントしていないが、少なくともTake-Two Interactiveに関係する映像であったことは間違いなさそうだ。


前出のteapotuberhackerはTelegram上で、『GTA V』のソースコードなどを5桁以上の金額で売却することを模索していた模様。すなわち10万ドル(約1400万円)以上ということだろう。金目的での犯行だったということかもしれない。ただ、その後同Telegramアカウントは削除されたとのことで、実際に取引がおこなわれたのかどうかは不明である(Windows Central)。

Rockstar Gamesの『GTA V』は、今年6月時点で1億6900万本を売り上げており、高い人気を維持し続けている。一方で、最初のリリースからもう9年が経過していることから、ファンからは次回作への期待が高まっている。今回、突然の流出騒ぎが発生し同スタジオ内では衝撃が走っているものと想像されるが、新作開発に大きな影響が及ばないことを祈りたい。