声優の井上喜久子さんが「『メタルギアソリッド』の新作を示唆した」との報道を否定。海外メディア対応の難しさ

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声優の井上喜久子さんは7月13日、サウジアラビアで開催されたイベント「Anime Village(Jeddah Season 2022)」に参加した際の発言について声明を発表した。一部で、『メタルギア』シリーズの新作の存在について示唆したとも報じられており、これを否定している。

井上さんは、アニメやゲームなど多数の作品に携わっているベテラン声優だ。ゲームにおいては、『メタルギアソリッド』シリーズ作品にも多数出演。ザ・ボスなどの声を担当し、メインキャストのひとりとしてファンのあいだで知られている。

サウジアラビアのイベントに参加した井上さんは、ステージにてファンからの質問に回答。質問した本人だという人物が、当時の映像をTwitterに投稿している。それによると質問者は、『メタルギアソリッド』シリーズは今も存続しているのかや、リマスターあるはリメイクといったプロジェクトが存在するのかを訊ねている。もし新作が開発中であれば、井上さんは出演しているはずだろうと考えて、情報を聞き出そうとしたのだろう。

これに対して井上さんは、「新しい作品は、言っちゃいけないと言われてるから、楽しみに待っててください」と回答している。通訳も、ほぼそのまま翻訳して伝えたようだ。これを受けて司会者は、明快な回答だと述べた模様。明言を避けた格好の井上さんだったが、“新作が開発されている”と受け取れなくもない。結果的に、このやり取りをもとに一部の海外メディアが、『メタルギアソリッド』シリーズの新作の存在を、井上さんが示唆したと報じることとなった。しかし、イベントでのやりとりには誤解があったようだ。

井上さんは7月13日に声明を発表。イベントの質問コーナーでの発言は事実だとしたうえで、“新しい作品”とは自身の出演作全体を指していたと補足した。通訳の「メタルギア」と言った部分が聞き取れなかったためだそうだ。つまり井上さんは、『メタルギア』シリーズの新作についてコメントしたわけではなかった。新しい作品については何であれ言及できないため、発表を待ってほしいという趣旨で回答したのだった。

日本人クリエイターが海外メディアからの取材対応をするにあたっては、通訳というプロセスを介することが多い。もちろんプロの通訳がつくかと思われるが、言語が異なるがゆえに、その場で通訳をした際に異なるニュアンスをもって受け止められ、誤訳記事として発信されるケースは往々に存在。井上さんの今回のケースは、単純に言葉を聞き取れなかっただけともいえるが、やはりそうした海外メディア対応や通訳の難しさの一端を示したといえるだろう。噂がさらに広まる前にしっかりと否定した点は、適切な判断だといえそうだ。

※ 海外向けにもきっちり英語にて報道を否定

なお『メタルギア』シリーズにおいては、2015年発売の『メタルギアソリッドV ファントムペイン』を最後に、監督を務めた小島秀夫氏がコナミを離れて独立。その後2018年には、同作のスピンオフにあたる『メタルギア サヴァイブ』がリリースされたものの、以降は新作が出ていない。一方でコナミは、現在一時販売停止しているタイトルについて、販売再開のための準備を進めていることを明らかにしている(関連記事)。いずれにせよ、『メタルギア』の新展開については、出演者ではなく、コナミからの発表を待つほかないだろう。

【UPDATE 2022/7/13 21:40】
井上さんが海外向けにも報道否定声明を出していた点を追記



※ The English version of this article is available here

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