戦火サバイバルADV『台北大空襲』Steamにて体験版配信。第二次世界大戦末期の台湾を舞台にした、少女と犬の物語

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台湾のゲームスタジオMizo Gamesは6月14日、『台北大空襲(Raid on Taihoku)』の体験版をSteamにて配信開始した。体験版には本編の内容から、第一章の一部が収録。空襲で燃える台北の街や基本的なゲームプレイが確認できる。
 

 
『台北大空襲』は、少女と犬が空襲下の台湾で生き残りを目指す、見下ろし視点のアドベンチャーゲームである。本作の舞台は、第二次世界大戦末期の台湾だ。1945年5月、アメリカは日本の補給を断つため、台湾の首都台北に対して爆撃を実施した。日本統治下にあった台北は、100機以上のB-24による空襲で多くの建物が崩壊。台北に住んでいた市民にも大きな被害が出たという。

本作の主人公である清子は、空襲による被害者の1人だ。空襲後3日ほど倒れていた彼女は、気がつくと自身に関する記憶を失っていた。少女には、家族の顔や名前はおろか、自分の名前すらわからない。しかし空から爆弾は落ち、街は燃え続けている。知人と思われる人物との会話から、自分の名前が清子だと察した少女は、何故か自分に懐く犬クロと共に、戦火に包まれる台北で生き残ろうとする。
 

 

 
清子は、生き残った人と関わりながら、空襲下の台北を生きていく。ゲーム冒頭においては、清子はある事情から訪れた栄町で、足を負傷した母親と遭遇。彼女に代わって娘を探したり、配給を受け取ったりなど、人助けをすることになる。しかし清子に対しては、子どもたちが悪者だと言って石を投げてくるほか、B-24による爆撃も襲ってくる。アクションパートでは、清子は石や爆撃を避けながら、ステージ内を進行。箱を押すパズルや、犬を操作するアクションも交えて、荒廃した台北でのサバイバルが描かれる。

また清子は、行く先々で少しずつ過去の記憶を取り戻す。清子が、なぜ子どもたちに悪者と呼ばれているのか。清子にどうして犬が懐いているのかなど、少しずつ清子自身について明かされていく。体験版にはゲーム本編の内容から、第一章の一部が収録されている。プレイ時間は約30分ほど。体験版の範囲内においては、爆撃に襲われた台北の街並みや、冒頭のストーリーなどが確認できた。アクションパートにおいてはHPが存在しており、清子は爆弾が直撃すると即死する。とはいえ、パズルやアクションの難易度は控えめ。本編では、空襲下で起こる悲劇や選択がもたらす結果など、ストーリーや世界観に期待できそうだ。
 

 

 
本作を開発しているのは、台湾のアナログゲーム開発スタジオMizo Games(Mizoriot Creative Company LTD)である。同スタジオは過去作として、『生き残れ!動物たち!』『高雄大空襲』といったアナログゲームを発売。『台北大空襲』も、Mizo Gamesからアナログゲーム版が発売されており、本作はそのデジタルゲーム版となるわけだ。また本作では、同じく台湾が舞台の『Dusk Diver 2 崑崙靈動』とのコラボが発表されている。詳細は不明であるものの、『Dusk Diver 2 崑崙靈動』の公式Twitterアカウントによれば、『Dusk Diver 2 崑崙靈動』から主人公のユモが登場するようだ。
 

 

 
『台北大空襲』は日本語字幕に対応し、PC(Steam)向けに2022年リリース予定。Steamでは体験版が配信中だ。




※ The English version of this article is available here

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