ポケモンを「誰がデザインしたか」を記録するデータベースに注目集まる。ポケモンの増加と時代の波

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『ポケットモンスター』シリーズには、多数のポケモンが存在する。いまや800匹以上存在しており、新作 『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でも新ポケモンが登場することが明かされており、1000匹の大台も視野に入ってきている。そんな中、それぞれのポケモンをデザインした人物を、整理しようとするユーザーが現れ、注目を集めている。


きっかけとなったのは、ResetEraのスレッドだ。同スレッドを立てたユーザーは、『ポケットモンスター 赤・緑』のデザインおよびそれらを手がけた杉森健氏が称賛される傾向にあるとコメント。同作でポケモンを手がけたのは杉森氏だけではないとし、データベースサイトBulbagardenのとあるページを引用。ここから「誰がどのデザインを手がけたか」という話題が盛り上がっているようだ。

とはいえ、このページのデザイナーリストは、まだまだ情報が集まっていない。それもそのはず、ユーザーのAltruis氏が個人的に、インタビューを参照したり、個人的に尋ねながらリストを作成しているそうだ。できるだけオフィシャルな情報源をベースにすることを心がけているそうだ。またこのソースを公式な発表だと認識しないように、とも注意喚起されている。それらの事情を加味して見れば、まだ限定的ながら、興味深い情報が確認できる。

たとえば、『ポケットモンスター 赤・緑』ではピカチュウをデザインしたことで知られるにしだあつこ氏は、ヒトカゲからリザードンに、フシギソウからラフレシアまで幅広いポケモンを担当。ミュウやカイリューといったポケモンは、森本茂樹氏がデザインしたと記載されている。イーブイについては、藤原基史氏が担当。世に出ている話と照らし合わせても、これらの情報はおおむねあっているのだろう。杉森氏も多くのポケモンを手がけているが、それ以外のアーティストもさまざまなポケモンをデザインしたことがわかる。

画像はBulbagardenのユーザーページより


作品を追うごとに、ポケモンのデザインに関わるアーティストもどんどん増加。ソーナンスやセレビィなどを手がけた吉田宏信氏や、ヒコザルやガブリアスなどをデザインした海野隆雄氏の名前も記載されており、参加する人も多くなってきている。井部真那氏が、マッギョとオノノクスのデザインをし、作品の幅広さを示したことも記憶に新しい。

『ポケットモンスター』シリーズでは、さまざまなアーティストがデザインに参加しながらも、テイストの一貫性がもたらされ、愛されるキャラに仕上げられていることが凄みでもある。そうしたことが立証されていることだろう。

『ポケットモンスター』のデザインを、誰を担当したかという話題については、近年になってしばしばあがるようになっている。きっかけのひとつは、James Turner氏がデザインに参加したことがあげられるだろう。同氏はイギリス出身のアーティスト。ジニアス・ソノリティを経てゲームフリークへと入社。ポケモンのデザインを手がけた最初の西洋人とされており、『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』からポケモンのデザインに参加している。バイバニラやゴルーグ、オーロット、マッシブーンといった、ポップながら個性的なポケモンを手がけることにより、イギリス出身という珍しいルーツと共に注目を集めた。「このポケモンのデザインはTurner氏のものかどうか」という話題ものぼるようになり、結果としてポケモンのデザイン担当者そのものに注目が集まる流れができたのかもしれない。


また近年ではSNSが浸透したことにより、描き手が担当したポケモンを自ら公表できる時代となりつつある。たとえば、『ポケットモンスター ソード・シールド』については、大村祐介氏がザシアン・ザマゼンタのデザインを担当したと報告。コザキユースケ氏はエレズン・ストリンダー・タイレーツのデザインを手がけたと自身のTwitterアカウントで公表。また『Pokémon LEGENDS アルセウス』においては、ヒスイのすがたのニューラや、オオニューラをありがひとし氏が担当したと表明していた。


近年の『ポケットモンスター』作品は担当アーティストを追いやすいが、過去作については調査が難しそうである。ただ、ゲームフリークも株式会社ポケモンも、担当者を隠すのではなく公表するスタンスをとっている。それぞれのポケモンは株式会社ポケモンが管理する著作物であるが、アーティストが生み出したものであることは紛れもない事実。彼らを尊重する決断がとられているのは幸いである。リストはきれいに完成しなくとも、徐々に情報が埋まっていくことに期待したい。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、どのようなアーティストが参加するのだろうか。





※ The English version of this article is available here

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