ローグライク風味少女育成ゲーム『世界の為の全ての少女』Steamにて配信開始。デッキ構築形式で育てる少女という名の希望

 

国内のインディーゲームデベロッパーyondrayは2月23日、『世界の為の全ての少女』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は税込1000円。日本語及び英語字幕に対応している。またSteamのストアページなどでは、序盤を収録した体験版がダウンロード可能だ。

『世界の為の全ての少女』は、少女を救世主へと育てる、ターン制のデッキ構築型育成ADVである。本作の舞台は、終末を迎えつつある近未来の世界だ。20年前にある大惨事が発生。地殻変動によって大地は割れ、空を覆う異電磁雲によってコンピューター社会そのものが崩壊。以降、世界は終焉へ向けて進み続けていた。唯一の希望は、残された1基の宇宙船を利用した、1人の少女を外宇宙へ送る作戦である。人類は、作戦に相応わしい人材を育むべく、すべてのリソースを注ぎ込み少女の育成計画を開始。崩壊した世界の中に20世紀風の街を作り上げ、1人の少女を救世主に仕立てようとしていた。プレイヤーは、少女の管理官。都市と人材、少女のために周囲の環境を管理することになる。


管理官であるプレイヤーは、7年の時間をかけて少女を真の救世主へと育てていく。管理官には、都市のリソースや人材の管理権限が与えられている。少女の能力は、知性/慈愛性/魅了性/身体性の4つのステータスによって表現されているので、周囲の環境を操作して少女の各能力を育成。救世主に相応しい人物へと導くわけだ。

少女が暮らす街は、居住/商業/娯楽/工業/特別の5区域に分けられている。各シーズンの開始時、各区域にはランダムな活性度が割り振られており、活性度に応じた確率で少女のステータスが成長。たとえば居住区域が53%なら、53%の確率で居住区域分のステータスが上昇する。また、各区域が有効に働いた際の上昇ステータスには、所属する人材カードが影響を及ぼす。

本作では各シーズンの開始時などに、新たな人材カードが1枚獲得できる。人材カードには、発揮区域と4種類のステータス、8種類のクラス、能力、レアリティが設定されている。たとえば「愛を求めてやってきた女」は、発揮区域が居住区域であるため、獲得することで居住区域による上昇ステータスが向上するわけだ。人材カードには、特定のカードを数枚集めたり、毎ターンランダムでステータスが変動したりなど、さまざまな能力が存在。同じクラスの人材を一定数集めるとシナジー効果も発揮されるという。


各区域の活性率がランダムであり、区域による上昇ステータスもカードに依存するため、ランダム要素が強いと感じるかもしれない。しかし戦略性も存在する。というのも、本作にはもう一つの要素として、各シーズンごとのコストが用意されている。コストを支払い区域活性を実行すると、1回につきシーズンの活性度が15%上昇し、少女の能力強化に直接つながる。コストを支払って外地調査をおこなうと、ランダムな人材カードが1枚獲得できる。行動には、より良い人材が獲得しやすくなる都市開発などもあり、コストの割り振りによって少女の周囲の環境を操作していくわけだ。

また、少女が救世主にふさわしいかどうかは、1年おきに実施されるアビデイルテストを通して、4人審問官たちが判断する。アビデイルテスト中は、ターン毎に審問官から質問が投げかけられる。少女は、ランダムに提示される選択肢の中から、いずれかの審問官に対して発言を返す。問答を通して、7ターン以内に2人審問官を納得させられれば、アビデイルテストは通過。もし条件を満たせなければ、そこで不適格とみなされてしまうようだ。思い出と質問、審問官には少女のステータスに対応した属性が設定されている。ステータスが発言に影響し、属性が一致していれば発言の効果が増加。また育成中に獲得したメモリーポイントを使って、記憶管理から思い出を獲得することで、強力な発言が可能になるようだ。


そのほか、救世主である少女は純粋でなければならないといい、少女に周囲の環境が作られたものであることに気づかれてはいけない。発覚イベントが発生してしまうと、少女の能力値が大きく下がってしまうため、気づかれないよう発覚確率にも気を使うことになりそうだ。要素としては、各シーズンごとに発生するランダムなイベントや、地震や火災といった緊急事態といった要素も存在している。


『世界の為の全ての少女』は、Steamにて2月23日より配信中。価格は税込1000円。最初の1年がプレイ可能な体験版が、SteamおよびBOOTHからダウンロード可能である。