『Apex Legends』日本向けのチート対策が本格始動。新たなセキュリティ担当者が、日本語での不正者報告を受け付ける

 

『Apex Legends』にて、不正ユーザーを報告する窓口が日本向けに開設されたようだ。Respawn EntertainmentのゲームセキュリティアナリストであるRin Matsuoka氏が、8月末より自身のTwitterアカウントを公開し、不正者報告を受け付けている。かねてから、日本向けのチート対策に注力するとコメントしていたRespawn Entertainmentであるが、本格的に対応が進められているようだ。


『Apex Legends』はプレイヤー人口が多く、その分不正者も多いとされている。そうした不正者対策もおこなわれており、セキュリティアナリストであるConor Ford氏が不正者取り締まりを担当。普段のチート取り締まり業務のほかに、チーターとの遭遇場面などを証拠映像として受け付け、不正ツール利用の確認がとれればBANするといった対応をとってきた。同氏はチーターとの戦いで最前線に立つ開発スタッフとして知られている。

一方、『Apex Legends』においてはBAN担当の大部分をFord氏が単独で担っていることも問題視されてきた。人員不足については、eスポーツチームNRGに所属するSweetDreams氏が6月のツイートで言及(関連記事)。北米サーバーにて、Ford氏が就寝している朝早い時間帯にチーターが集中している状況を指摘した。 SweetDreams氏は、『Apex Legends』においてリアルタイム(あるいは事後)にチーターをBANする人員が十分に確保されていないことが問題であると提唱していた。

Respawn Entertainmentは、こうした課題を把握しているようで、かねてから同作のプレイヤーが多い日本担当のセキュリティスタッフを募集。先日、新たな担当者が加入したとFord氏から報告された。そのうちの一人が日本担当だとされていたが、Rin Matsuoka氏がその担当者なのだろう。Matsuoka氏は主にアジアサーバーを担当しているようだ。


Electronic Arts(以下、EA)およびRespawn Entertainmentは『Apex Legends』において、不正者報告の窓口をさまざまな場所に設置している。ゲーム内レポートのほか、EAの公式サイトなどからも報告可能。 またFord氏にリプライやDMを送ることでも報告ができた。とはいえ、日本語で動画付きで、手軽に報告できる場所は用意されていなかった。今回新たに設置されたMatsuoka氏の窓口では、日本語のフォーマットで、カジュアルに不正者を報告できるようだ。

Matsuoka氏のアカウント活動は8月末に開始されたばかりであるが、すでに数多くのBANを報告している。チーターやチーミングのほか、コンバーター使用者のBANもおこなっているようだ。巻き込みリプライには「すみません」とコメントしたり、同氏にじゃれあいつつものちに反省しているユーザーに「全然大丈夫ですよ!」と返したりなど、日本語で意思疎通している様子も確認できる。丁寧な姿勢とかわいらしいアイコンに反して、どんどん不正者をBANしていく仕事人としてのギャップが際立つだろう。


日本でのさらなる不正者取り締まりが始まった『Apex Legends』。いまだ不正者との遭遇報告も多いが、少しでもクリーンな環境になっていくことに期待したい。