SFコロニーシム『RimWorld』を立体化するModが登場。入植者とコロニーを2.5D世界に変換して眺める

 

コロニー運営ゲーム『RimWorld』を3D化するModが人気だ。真上から見下ろす2D作品である『RimWorld』を、立体的な画面に起こして眺めることができるModである。海外メディアRock Paper Shotgunが報じている。
 

 
『RimWorld』は惑星に不時着した入植者を操作してサバイバルする、SFコロニーシミュレーションゲームだ。プレイヤーは惑星を作成し、異なる資源量や気候、植生をもつ地域から開始地点を選択。得意分野や性格がそれぞれ違うキャラクターを作成してゲームを開始する。AIのストーリーテラーがゲームの状況を読み、時折発生するイベントに対応するシステムも特徴だ。

『RimWorld』はModコミュニティも活発だ。Steam Workshopを覗くと、ユーザーが作成した1万件以上のModを発見できる。たとえばキャラクターのインベントリを見やすくしてUIを改善したり、便利なアイテムを導入したり、キャラクターの見た目をカスタマイズしたりとさまざまなModが存在している。Modは快適なゲームプレイをサポートするだけでなく、アクセントを加えて遊んだりと用途も多岐にわたるのだ。

そうしたなか、現在人気を集めているModが「Yayo’s Rim 3D (Beta)」だ。ゲーム制作者のYayo氏が開発した、『RimWorld』を3DにしてしまうModだ。つまり、本来は2Dの画面を真上から見下ろすタイプの本作を、3D化して眺めることができるのである。ゲームの見た目を大きく変更するModであり、Steam Workshopでは上位にランクインして高評価を得ている。
 

 
このModを導入してから0キーを押すと、ゲームが3Dモードに切り替わる。ゲーム世界を斜めの角度から眺めることになるのだ。壁が立体的になって、キャラクターやアイテムは2Dスプライトのまま3D空間に立っているかたち。いわゆる2.5D的な表現になっているわけだ。カメラ移動はWASDキーかマウス中央ボタンでおこなう。入植者が普段どんな視点から生活していたのか体験できるだろう。戦闘時に画面を飛び交う弾丸など、単純に見た目の迫力が増すのも楽しい。

またオプションメニューからModの設定を変更でき、FOVやカメラの高さを変更できる。立体化したときの壁の高さも調整可能だ。Yayo氏は将来的にはキャラクター視点とフリーカメラの追加、山のビジュアルの改善、空のテクスチャ、3Dモードでの操作を実装したいとのことだ。
 

 
ただしすべてのオブジェクトが3D化されるわけではなく、ほとんどの家具などは地面に貼り付いたままだ。また現状ではカメラをフリールックで自由に動かせるわけではない。建築や家具の配置など画面にインタラクトするタイプの操作も受け付けない。バグも報告されており、たとえば寝ているキャラクターは空中に浮かんでしまう。ベータ版のModであるため、これからブラッシュアップされていくであろう要素も多く存在するようだ。また筆者が確認した限りでは3Dモードは動作が重く、フレームレートが30fpsほどまで低下する。

『RimWorld』はSteam WorkshopからModを簡単に導入できる。ただし「Yayo’s Rim 3D (Beta)」には前提Modが2つあり、「HugsLib」と「Harmony」が必須となる。またメインメニューのModの管理画面から、Modの読み込み順を変えておくのも必須だ。「Yayo’s Rim 3D (Beta)」はこちらのリンクから確認していただきたい。なおYayo氏は今後自作のゲーム開発に注力し、そちらが完了してから本Modの改良に取り組みたいとのこと。

『RimWorld』はSteamにて3600円で配信中だ。