元カプコンの小野義徳氏、なんとディライトワークスの代表取締役社長に就任へ


ディライトワークスは4月27日、代表取締役社長交代および役員の異動を発表。2021年5月1日付けで、小野義徳氏が代表取締役社長COOに就任すると発表した。創業者であり現代表取締役社長の庄司顕仁氏は、同日付けで代表取締役会長CEOに就任するという。

小野義徳氏は、かつてカプコンに在籍していたクリエイターだ。1994年にカプコンに入社し、『ストリートファイターZERO』や『ストリートファイターIII』にてサウンドを担当。その後も『新 鬼武者 DAWN OF DREAMS』や『モンスターハンター フロンティア』などのプロデューサーを務めてきた。そして『ストリートファイターIV』以降は、カプコン執行役員として『ストリートファイター』シリーズをはじめとする同社の格闘ゲーム全体の統括プロデューサーを担当。ブランカのフィギュアと共に国内外のイベントを飛び回り、ファンに愛されてきた人物として知られる。

同氏は2020年9月に、20年以上在籍したカプコンを退社。その後は英語などで、雑談をまじえながらTwitterで近況を報告していた。一方で、カプコン退社後の新天地については明かしていなかった。しかしここにきて、『Fate/Grand Order』を手がけるディライトワークスの社長に就任することが明かされたわけだ。


ディライトワークスといえば、最近は多岐にわたる事業を模索中。『Fate/Grand Order』関連コンテンツだけでなく、もともとはインディーゲームとして開発されていた『タイニーメタル 虚構の帝国』のパブリッシングを担当したり、アナログゲームベースのデジタルゲーム『紙謎 未来からの想いで』の販売を担当したり。先日サービス終了が発表された『サクラ革命 〜華咲く乙女たち〜』も同社が開発を手がけていた。TYPE-MOONおよびフランスパンと共に『MELTY BLOOD: TYPE LUMINA』を開発しており、こちらは小野氏のよく知る格闘ゲームである。

とはいえ、小野氏の社長抜擢はディライトワークスにとってもかなり大胆な選択である。庄司氏の会長就任もあわせて、ディライトワークスが新たな時代を進もうとしていることがうかがい知れる。小野氏が新天地でどのようなタクトを振るうのか。注目が集まるところだろう。


国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)