今村孝矢氏が任天堂を退社へ。『F-ZERO』シリーズや『スターフォックス』シリーズを手がけてきたベテラン


任天堂に所属するクリエイター今村孝矢氏は自身のFacebookページ(公開ページ)にて、同社を退社することを明らかにした。本日1月20日が最終出社日であるとのこと。空っぽの会社(リモートワークに移っている関係か)を背景に自撮りし、32年間所属した会社に別れを告げている。

今村孝矢氏は、アートディレクターやプロデューサーとしてさまざまなタイトルに携わってきた。『F-ZERO』シリーズや『スターフォックス』シリーズを監修もしくはプロデュースしてきたことで有名だ。近年では『スターフォックス』関連作を監修する一方で、新規タイトルの開発に取り組み。『スティールダイバー』シリーズや『タンクトゥルーパーズ』のディレクターを務め、豊富な開発経験をもとに野心的な作品の制作を進めていた。なお同氏は『ゼルダの伝説』作品にも一部関わっており、チンクルをデザインしたクリエイターでもある。

なお2011年に公開された『スターフォックス64 3D』の社長が訊くでは、今では『スプラトゥーン』シリーズ開発者として名を馳せる天野裕介氏が、今村氏に『スターフォックス』の新作開発をお願いしていたといったエピソードが語られている。


豪快な口ひげがトレードマークであった今村氏。任天堂の古参スタッフとしては珍しく、最前線でものづくりを続けていたクリエイターである。今年4月に55歳となる同氏は、任天堂を退職するようだ。前述した天野氏が活躍しているように、若手が育ち後任となる存在もいるのだろう。デザイナーとしても評価の高かったエネルギッシュな今村氏の、今後の活躍に期待したい。