『マインクラフト』の地球再現プロジェクトにより「実物大エベレスト」を踏破するプレイヤーが現れる。登頂までの所要時間、3時間40分

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『マインクラフト』で「地球を創り出す」プロジェクトの続報が届けられた。今年3月、コミュニティを驚かせた一大計画が始まっている。それは、『マインクラフト』の中で1分の1スケールの地球を再現するという壮大な計画だ。細部の人工建造物を制作するべく数々のクリエイターに協力を仰いでいたが、エリアによってはほとんど完成した箇所も存在。今回、ストリーマーのG0ularte氏はそうしたスポットのひとつを踏破した。ずばり、ヒマラヤ山脈最高峰エベレストである。
 

 
「実物大の地球を再現」プロジェクトでは、1メートルを1ブロック分としてゲーム内に再現している。勘のいい『マインクラフト』プレイヤーならお気づきかもしれないが、計画始動にあたり最初の関門となったのが「高さ」の問題だ。現状の正式バージョンでは、高さ256m以上のブロックを積み上げることはできない(ただし12月配信のスナップショット20W49Aではデータパックを用いて制限を解除可能)。エベレスト山の高さは約8849メートル。ひとつのチャンクに収めることは到底不可能な大きさとなっている。

そこで活用されたのが、「Cubic Chunks」と呼ばれるModだ。プレイヤーが垂直に移動するごとにその周囲のチャンクだけを自動生成できるModで、ゲームに負荷をかけないまま無制限に高度を生み出せるようになった。さらにもうひとつのMod「Terra 1 to 1」を利用することで、Googleマップを含むあらゆる地理学データを取得。数値をもとに『マイクラ』のブロックとして出力し、地形の標高や森林の分布、気候などを実際のデータに沿って忠実に再現している。これらのModを導入することで、「地球を再現」プロジェクトにおいて自然地形はほぼ完成している。ゆえに今回G0ularte氏は、計画の完遂を待たずして一足早くエベレストの土を踏めたわけだ。
 

 
かかる道理で、エベレストの地形生成そのものは比較的容易に実現することができた。しかし実際に登るとなると話は別だ。実際にかの山を登頂するには、事前に厳しいトレーニングを積み、約3週間かけてじっくり挑むという。その点『マインクラフト』のスティーブは肉さえ食べていれば秒速6メートルで歩き続けることができるため、現実世界より負担は少ない……ものの、あくまでそれは理屈に過ぎない。

麓から登り始めてしばらくは、緑豊かな景色が続く。ブタやヒツジといったMobの姿もまだ多く見られ、牧歌的な雰囲気だ。しかし20分近く経つと、早くも辺りは雪に覆われた寒々しい光景に。1時間も経過すれば、傾斜というよりほとんど壁のようにそそりたつ壁をジャンプで垂直に登っていくことになった。足場がないとき、その場で壁を掘って即席のとっかかりを作れることがせめてもの救いである。その後、まったく変わりばえのしない氷と岩肌の光景を進み続けること数時間。ようやく山頂に到着したのは、登山開始から3時間43分が経ってからだった。その後G0ularte氏らは、エリトラの羽をつけて周囲を滑空。8000メートル級の絶景をしばし楽しんだ。
  

 

4000メートル近くではシロクマの姿が。イエティ?

 
今回の挑戦にあたりG0ularte氏は特別なマップを用意したわけではなく、先述のModを使えば誰でもエベレストに挑戦可能だ。年末年始、時間と興味があればバーチャル世界の最高峰を一眼見てみてもいいだろう。G0ularte氏の登頂一部始終はこちらで視聴できる。

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