『サイバーパンク2077』ナイトシティ性具過多問題に開発者が言及。アダルトグッズ(ディルド)多すぎた


各メディアにてレビューやニュースだけでなく、さまざまな特集が組まれている『サイバーパンク2077』。ゲーム内の小ネタから、コンソール版の不具合や低パフォーマンス、返金問題など話題が尽きない。そんな中、海外メディアのKotakuは、開発元CD PROJEKT REDとのメールインタビューにて、とある重要な問いかけをおこなった。ずばり、なぜこんなにディルドが多いのかと。ナイトシティ性具過多問題だ。

本作をプレイしていると、実に多様な性具を目にする。ディルドだけでもサイズや造形はさまざま。好みにあわせて亀頭部の種類を差し替えられる置き型ディルドも。恥ずかしながら筆者の知識では、現実世界にてこのような亀頭交換機能を有するディルドがどれほど存在するのか定かではないのだが、いずれにせよナイトシティで育まれる開放的なナイトライフを想像できる。そのほかアクセサリーとして胸部を巨大な唇に変えたり、胸から電撃を放流したりといったカスタマイズを提案する広告が流れているように、性にオープンな世界観が構築されている。だがディルドに関しては、ちょっと不自然なほど目にする機会が多かった。

*(補足 2020/12/16 15:20)国内コンソール版では、ディルドが他のオブジェクトに置き換えられていたりと、異なる描写内容になっている


本作のディルドは大きく3つのカテゴリに分類できる。アダルトショップやナイトクラブに並ぶオブジェクトとしてのディルド。操作キャラクターが拾って解体もしくは売却できるジャンク品としてのディルド。そして特定のジョブで手に入るディルド型の武器だ。このうちKotaku記者は、ジャンク品としてのディルドがやたら多く、場違いな場所でも頻繁に目撃するとツッコミを入れている。ついでに、これだけディルドだらけなのに、実際に使われているシーンに出くわしたことがないとも指摘している。

ゲーム発売前のメディアやインフルエンサーによるレビュー期間中は、ジャンク品としてのディルドのスポーン率が特に高かったのか、レビューコンテンツ内でディルドの多さに言及するライターやクリエイターも散見される。同作のレビューをおこなったKinda Funny GamesのBlessing Adeoye Jr.氏も、プレイ中に気になった点として言及していた(YouTube動画リンク)。その目立つ造形や、そんなそこら中に落ちているものではなかろうという認識から、気になりやすいアイテムだという点も影響していることだろう。そこでKotakuは、なぜこんなにディルドが多いのかと、単刀直入に聞いたわけだ。


CD PROJEKT REDのシニア・クエストデザイナーであるPhilipp Weber氏はKotakuに対し、ナイトシティを性に開放的な街として描きたかったと答えている。現実世界における現代の基準ではタブーとされていたり、変態趣味とされていたりする行為が、2077年のナイトシティではノーマルな扱いをされ、ありふれた光景と化している。ディルドもそうしたノーマル化したグッズのひとつなのだ。

ただ、それだけでは道端のそこら中にディルドが捨てられるようになった理由としてはしっくりこない。Weber氏は、街がディルドだらけになったもうひとつの理由として、スポーン率の調節を挙げている。開発元はまだアイテムのスポーン率を調節している最中であり、特に発売前のレビュー期間中にはディルドの出現率が非常に高い状態になっていたと述べている。レビュアーがディルドの多さを気にしていたのは、そうしたジャンク品の出現率が原因であったのだ。今後もディルドが場違いな場所や、脈略のない場面で量産されないようアップデートを図っていくとのことだ。実際、現行バージョンのPC版を遊んでいる限り、すでに出現率は控えめになっているという印象を受ける。


性にオープンな街という表現と、スポーン率の調整。こうして、ナイトシティ性具過多問題の謎は解かれた。すっきりとした気持ちで冒険を再開しよう。