『サイバーパンク2077』無料アプデ2.1は今度こそ「最後の大型アプデ」になる。続編や『ウィッチャー』新作の開発に本格移行か

 

CD PROJEKT REDは日本時間12月5日20時、『サイバーパンク2077』PC/PS5/Xbox Series X|S版に向けた無料アップデート2.1を配信予定。さまざまな新要素を追加するアップデートとなる。そして今回のアップデートは本作に向けた「最後の大型アップデート」となるようだ。


『サイバーパンク2077』はCD PROJEKT RED(以下、CDPR)が手がけ、2020年12月に発売された一人称視点のオープンワールドアクションゲームだ。舞台となるのはサイバーウェアと呼ばれる技術による肉体改造が一般的になった近未来。欲望渦巻く都市ナイトシティにて、主人公Vが生存をかけた戦いを繰り広げる。

本作に向けては2023年9月に最初で最後の拡張パックとなる「仮初めの自由」が発売。同時期には無料大型アップデート2.0も配信された。そして日本時間の本日12月5日20時には新たなアップデート2.1が配信予定。交通機関「NCARTメトロ」に乗車可能になったり、恋人と家デート可能になったりとさまざまな新要素を追加する内容となっている(関連記事)。

そしてアップデート2.1は本作に向けた最後の大型アップデート(the last major one)になるようだ。CDPRのグローバルコミュニティマネージャーを務めるMarcin Momot氏がユーザーに返答するかたちで明かしている。またIGNによると、CDPRの広報担当者もこれを認めているとのこと。少なくとも新要素を複数追加するような大規模アップデートは今後予定されていないと見られる。


なお本作のディレクターGabe Amatangelo氏は過去に、アップデート2.0以降大型アップデートが計画されていないと伝えていた(関連記事)。今回配信されるアップデート2.1はさまざまな新要素が用意されており、サプライズ的な内容となった。そして今度こそ本作に向けた大規模アップデートは打ち止めとなるのだろう。

CDPRでは新作開発に用いられるゲームエンジンが内製のREDengine 4からUnreal Engine 5に移行。本作はREDengine 4を用いた最後の作品となった。そのため技術的な理由から、本作に向けては「仮初めの自由」以降の拡張パックが用意されないことも説明されていた。

そして同スタジオがUE5で開発する最初の作品となるのが『ウィッチャー』シリーズの最新作だ。「Polaris」というコードネームで呼ばれており、新たな三部作の第1作目になるという。現在スタジオの半数弱となる約330名のスタッフが「Polaris」に携わっているとのこと。さらに『サイバーパンク2077』の開発チームも同プロジェクトに一部移行中だそうで、来年中旬には400名以上のスタッフで開発がおこなわれる見込みだという。


一方で先述のGabe氏やクエストデザイナーPaweł Sasko氏を含む本作『サイバーパンク2077』のコアチームは、ボストンに設立中のCDPRの新拠点Boston Hubに移籍する見込み。Boston Hubは既存のVancouver Hubと共に北米スタジオとして本作の続編「Project Orion」を手がける予定だ。「Project Orion」の開発スタッフ規模は350名~500名で想定されており、10月ごろからは公式サイトでのスタッフ募集も開始。開発初期段階と見られ、こちらも続報が注目されるところだろう。


発売から約3年かけてさまざまなアップデートがおこなわれてきた『サイバーパンク2077』。当初は数々の不具合やコンソール版の最適化不足から批判を受けていた本作ながら、ブラッシュアップや新要素追加を重ね、ユーザー評価も持ち直しを見せている。そうして今回配信される無料アップデート2.1は、コミュニティからの要望が多かったという要素を多数含む内容となっている。本作最後の大型アップデートの登場を楽しみにしたい。

サイバーパンク2077』の無料アップデート2.1は、PC/PS5/Xbox Series X|S向けに日本時間12月5日20時に配信予定だ。パッチノートも公開されている。

また本日、本編と「仮初めの自由」をセットにした『サイバーパンク2077 アルティメットエディション』のダウンロード版がPC/PS5/Xbox Series X|S向けに配信予定となっている。同エディションはPS5向けにはパッケージ版も2024年2月15日に発売予定だ。