『あつまれ どうぶつの森』コミュニティが洗練されたマイデザインで賑わう。服・帽子・フェイスペイントなど職人技光る作品続々

 

任天堂が3月20日にNintendo Switch向けに発売した『あつまれ どうぶつの森』。発売から3日が経ち、マイハウスや博物館の建設など、毎日少しずつ発展していく島の様子を楽しみにしているユーザーも多いのではないだろうか。そんな中、本作内でキャラクターの服装や家具などのデザインを自由に作成できる「マイデザイン」機能に注力するユーザーも少なくないようだ。本作でより洗練された機能を用いて作成されたデザインが、SNSなどのコミュニティで続々と公開され、注目を集めている。本稿では、独創的なアイデアや職人技の光る作品を生み出した作成者に敬意を払いつつ、クリエイト作品の一部を紹介させていただきたい。

https://twitter.com/WaaaaalaLa/status/1240882403989532672

はじめに紹介するのは、らぃわ氏による『ファイアーエムブレム 風化雪月』の士官学校服をモチーフにしたマイデザイン。特徴的なボタン飾りや細やかな装飾が施されており、原作の雰囲気を再現したデザインが印象的。男性・女性用にそれぞれ2種類、計4着も作成されており、シリーズ愛ゆえの労力が注がれているのも伺える。本デザインは、前作『とびだせ どうぶつの森』から、スマートフォンのゲーム連動アプリであるNintendo Switch Online内のサービス「タヌポータル」を通じて本作に持ち込まれたもの。らぃわ氏の粋な計らいにより、本作での見栄えに合わせて再調整されたQRコードも公開されている。興味のある方は、本デザインにて平和な無人島学園生活を送ってみてはいかがだろうか。

https://twitter.com/yrntm120/status/1241096632600367104

続いて紹介するのは、ゆら氏によるアニメ「鬼滅の刃」のヒロインである竈門禰豆子の着物をモチーフにしたマイデザイン。ピンクの着物と黒を基調とした羽織が特徴。着物の折り目から紅白の市松模様の帯、帯揚げに帯締めと小物に至るまで再現されており、非常に細かな造り。本デザインはPROデザインのローブをベースに作成されており、原作そのままのカラーリングや着物、手元の細かな模様も可愛らしい。ちなみにゆら氏は、口に咥えている竹もフェイスペイントで作成されているのだが、どうやら口の上まではペイントできず、噛み砕いたかのように映ってしまったようである。

https://twitter.com/showers0731/status/1241262568712200194

次に紹介するのは帽子のマイデザイン。ちいほ氏が手がけたカスタードプリンのマイデザインだ。PROデザインのつばつきハットをベースに作成されている。帽子の上部はカラメルがかかり、ツヤッとした光沢まで再現。カスタードの部分にもカラメルが溢れるというこだわりっぷり。帽子のつばをお皿に見立て、溢れたカラメルが貯まっていて何とも美味しそうに見える。斬新な発想とこだわりのある表現が見事な作品。頭に被せていると小腹が空いてきそうなのが少し心配だ。

https://twitter.com/PjGGc7JqQTcVVJw/status/1240886690966724608

続いては、毬氏が作成したフェイスペイントのマイデザイン。その内容は、フェイスぺイントで眉毛を生やすというものだ。本作の顔パーツには目、鼻、口が用意されているのだが、残念ながら眉毛はない。そこでフェイスペイントに着目し、眉毛にしてしまおうという発想が素晴らしい。毬氏以外にも、顔にほくろを付けてみたり、チークをあしらったり、下まつ毛を付けたりと、独自のペイントで自身の顔を飾っているユーザーも見かけられる。デザイン作成の難易度自体も比較的簡単なため、発想にあやかって、自身の顔に独自のマイデザインを施してみるのもいいかもしれない。

次に紹介するのは、なるみん氏によるピカチュウをモチーフにしたスマホケースのマイデザイン。シンボルカラーとなる黄色をベースに、特徴ある目・鼻・口が描かれ、赤くて丸いほっぺも添えられている。現実にも存在しそうなキュートなデザインだ。なるみん氏が作成されているように、発売前からスマホケースの存在は判明していたが、島の発展とともに、スマホケースもマイデザインでリメイクできるようになるようだ。ゲーム内でスマホは頻繁に利用するアイテム。お気に入りのキャラでリメイクすれば、島生活がより楽しいものになるだろう。

こちらは、りぃ(しか)氏が手がけたオリジナルなマイデザイン。PROデザインのバルーンワンピースをベースに作成されている。上衣にはベージュ色の生地が施され、カフス部分はホワイトに。ハイライトが目を引くブラウン色のベルトもデザイン。細かい影やしわにより立体感も演出されている。スカート部分には、全体の雰囲気にあわせた少しくすんだ色味で花柄が描かれており、空いたスペースにも小さな花が添えられ、配置にもセンスが感じられる。服装に合わせたカンカン帽もマイデザインで作成されているようだ。なお、りぃ(しか)氏は、作品のメイキング動画をYouTubeで公開されている。マイデザイン作成を本格的に始めてみたい方は参考にしてみてはいかがだろうか。

続いては、『スプラトゥーン2』の協力モード、サーモンランの正装となるギアをモチーフにした帽子と服のマイデザインセット。YOSSY#98氏によって手がけられた作品だ。PROデザインのコートをベースに、グリーンの下着とオレンジ色のツナギを再現。それぞれにシンボルマークがしっかりと描きこまれている。少し見えづらいが、背部にも浮き輪を背負われる徹底ぶり。帽子はつばつきキャップをベースに、クマサン商会のロゴマークが繊細に描きこまれ、網目模様を再現するこだわりも見られる。本作品のように、帽子と服をマイデザインで作成すれば、労力に見合った分の個性が引き立つ作品に仕上がっていくことだろう。

次に紹介するのは、イラストレーターや漫画家として活躍しているカナヘイ氏のマイデザイン。カナヘイ氏が生み出した人気キャラクターであるピンクのうさぎとピスケをゲーム内で描いた作品だ。島に漂流してきた様子や、服にしがみつくうさぎやビスケなどが、何ともユニークに描かれている。ほかにも、ピスケが描かれたマグカップやほんわかとした表情のアイコンが地面に装飾されており、どの作品も流石のクオリティといったところ。魅力溢れる可愛らしいキャラクターは、「どうぶつの森」の世界観にもぴったり。ぜひとも正式にコラボしてもらいたいところ。

最後に紹介するのは、イノウエ氏によって作成された、本格派俳優として多ジャンルで活躍中の阿部寛さんをモチーフにしたマイデザイン。以前に『仁王2』のクリエイト作品として、うにうーに氏による“非常に高品質な阿部寛”を紹介させていただいた(関連記事)。一方、イノウエ氏による作品は、マット風に仕上げられた“高繊細で緻密な阿部寛”といった印象。上空から見上げた視点では、本人そっくりというかそのままのようだ。イノウエ氏によると、こちらの作品は目コピで仕上げられたとのこと。この投稿を見て、SNS上では「何故ベストを尽くしたのか」など、多くの感動したコメントが寄せられている。本作同様のクリエイト機能を持つ作品で、次々に阿部寛さんが題材として取り上げられるのは、当人の活躍と人気ぶりがあってのことだろう。

以上のように、ユニークな発想によってクオリティの高いデザインが続々と生み出されている。本作のマイデザインは、より豊富になった素材に細やかな装飾を描いたり、配色にこだわったりと、より洗練された自由度の高いクリエイト機能になっている。さらに、島が発展することで、創り上げた作品をオンライン上に公開し、「作品ID」や「作者ID」によって他のプレイヤーに共有することも可能になるようだ。現状は、オンラインの共有要素が解放されていないプレイヤーが大部分を占める。今後、多くのユーザーの島の発展とともに、マイデザインのコミュニティもさらに盛り上がっていくことだろう。