海外版ファミコン風PC用マウス「N30 2.4g Wireless Mouse」周辺機器メーカーが発表。本物と同じボタンの押し心地を再現

 

海外ゲーム周辺機器メーカーの8BitDoが、現在中国深センで開催中のスタートアップ向けイベントTechCrunch Shenzhen 2019にて、NES(海外版ファミコン)をイメージしたWindows/Mac用マウス「N30 2.4g Wireless Mouse」を発表した。すでに同社の公式サイトにて販売開始しており、価格は24.99ドル(約2700円)だ。

画像右はNES用コントローラー

N30 2.4g Wireless Mouseは、海外版ファミコンであるNESのコントローラーのデザインをモチーフにしたマウスだ。わずかにグレーがかった筐体は、オリジナル同様に角ばっていながらも、天面は手にフィットするようになだらかなカーブを描いている。サイズは110x56x35mmで、重量は71g。センサーの解像度は1000dpi。2.4GHzの無線を採用し、単三電池1個で100〜120時間使用可能だという。専用のレシーバーも付属し、筐体内に収納できる。

大きな特徴はボタン類だろう。左右のクリックボタンには、オリジナルを彷彿させる赤く丸いボタンを採用。そして左側面には十字キーを配置している。ボタンは、オリジナルと同じくラバーパッド式となっており、TechCrunch Shenzhen 2019にて本機に触れた海外メディアEngadgetによると、ボタンの押し心地はNESのコントローラーそのもののように感じられたという。そういう意味では、一般的なマウスのようなクリック感はなさそうだ。

左右のクリックボタンの周囲には、ザラついた質感の黒いデザインが配されており、こちらもオリジナル風。そのクリックボタンの間の部分にはタッチパネルが仕込まれており、スクロールアップ・ダウン操作が可能だ。また十字キーには、Web閲覧時のページアップ・ダウン操作などが割り当てられている。

開発販売元の8BitDoは、任天堂などのコンソールのデザインをモチーフにしたコントローラーを数多く販売していることで知られる。今回発表されたN30 2.4g Wireless Mouseは、インダストリアルデザイナーのDaniel Jansson氏が2008年に発表したコンセプト「NES Mouse」をベースに開発された。8BitDoは今年になってJansson氏にコンタクトを取りコラボレーションを持ちかけたそうで、11年越しの製品化となったわけだ。本機は、コンセプトのデザインを忠実に再現しながら、細部をブラッシュアップさせている。

Daniel Jansson氏によるコンセプト「NES Mouse」

8BitDoがこれまで手がけたコントローラでは、NES風と共にファミコン風のものもラインナップされることが多かったため、日本のゲーマーとしては、NESだけでなくファミコンのコントローラーをモチーフにしたマウスの製品化も期待してしまうが、今回はDaniel Jansson氏のコンセプトデザインありきという開発経緯があることから実現は不透明である。

また、N30 2.4g Wireless Mouseは無線式のマウスであるため、日本で使用するには技適を取得しているかどうかがネックになるだろう。同社製品は、日本ではサイバーガジェットが正規販売することが多い。PC用マウスまで取り扱うのかどうかは微妙なところだが、一度触れてみたいと思わせる製品であるため期待したい。