『ディアブロ4』と『オーバーウォッチ』新作の開発に注力するため、『StarCraft』新作がキャンセルされたとの報道。Blizzardも反応

kotakuのJason Schreier記者は6月7日、Blizzard Entertainmentが『StarCraft』のFPSプロジェクトをキャンセルしたと報告した。Schreier氏は、業界関係者への聞き込み調査をもとにした、ゲームスタジオの労働問題や開発体制に関するレポート記事を得意とする人物。『StarCraft』プロジェクトのキャンセルは、スタジオの内情を知る3人の情報提供者(ソース記事内では匿名の従業員として記載あり)から得た情報として伝えている。同記事には、Blizzardからのレスポンス文も掲載されている。

『StarCraft』のFPSは、コードネーム「Ares」として2年間開発が継続されていたプロジェクト。Schreier氏の記事では「StarCraftの世界観をもとにしたBattlefield」のようなゲームであると表現されている。なお『StarCraft』シリーズ作品の開発がキャンセルされたのは今回が初めてではない。過去には『StarCraft: Ghost』という三人称視点シューターが存在した。以下は2006年に中止が発表された『StarCraft: Ghost』の映像。

『StarCraft』FPSのキャンセルが決まったのは数週間前。主な理由は、同社の主力IPである『ディアブロ』と『オーバーウォッチ』の新作に注力するためである。情報提供者によると、この2作品は今年のBlizzConでの発表が計画されているという。『オーバーウォッチ』の新作については、PvE要素の強いタイトルとして開発されているとのこと。

この報道に対しBlizzardは、「未発表のプロジェクトに関するコメントは通常控えている」と前置きした上で、Kotakuに声明文を寄せている。「進行中のプロジェクトについて公表しないのは、開発途中では何が起きるかわからないからです。Blizzardが過去何度も経験したように、特定のプロジェクトをキャンセルすることになる可能性が常に付きまといます。準備が整う前に情報を発信することは、プレイヤーとBlizzardの双方にとって、大きなフラストレーションや落胆を生むリスクとなります。開発チームの注意をそらし、彼らにさらなるプレッシャーを与えてしまうことも、忘れてはならないでしょう」。ただ未発表であったとしても、プロジェクトのキャンセルが苦しい判断であることに変わりはないとも述べている。

具体的なプロジェクト名こそ出していないが、実質的にはKotakuの報道内容を認めていると読み取れるだろう。そうしたBlizzardのレスポンスは、「とはいえ、現在進行中のほかのプロジェクトを発表できる日が来ることを楽しみにしています」という言葉で締められている。

なおSchreier氏は2018年11月にも、Blizzardの複数従業員への聞き込みをもとにした、『ディアブロ』新作の開発状況に関するレポートを公開している(Kotaku)。当初は三人称視点アクションRPG(コードネーム「Hades」)として開発が進められていたが、2016年に一度キャンセルされ、現在はコードネーム「Fenris」として、従来のシリーズ作品のような見下ろし視点のゲームとして開発中だと報告されていた。

『ディアブロ』フランチャイズに関しては、昨年発表されたモバイル向けの新作『ディアブロ イモータル』以外のプロジェクトも進行中であるとかねてからBlizzardより発信されている(関連記事)。2018年12月の時点で「次の1年間のうちに情報公開する」と伝えられていたことから、Schreier氏の記事にあるようにBlizzConで『ディアブロ』新作が発表されるというのは、十分現実的な話だろう。

Activision Blizzardは2018年第4四半期の業績報告にて、対象者700人以上の大規模なレイオフを実施すると発表。総務部門を含む開発チーム以外の人員を全体的に削減しつつも、開発リソースの20%増加を目指し、これまで以上に自社の主力IPに注力していくと説明していた(関連記事)。『StarCraft』のFPSプロジェクトをキャンセルし、売れ行きを予測しやすいであろう『ディアブロ』『オーバーウォッチ』作品にリソースを割り当てるというのは、そうした企業再建の一環なのかもしれない。なおBlizzardは2019年にはメジャータイトルのリリースを予定していないと説明していたことから、BlizzConで新作発表があったとしても、年内には発売されないだろう。

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