デンマークの軍隊が「ゲーマー」を募る。反射神経や冷静さなど、多岐にわたる能力を高く評価

デンマーク国防軍Forsvaretが、ゲーマーを隊員として雇用しようとしているようだ。デンマークの事情を伝えるメディアThe Local Denmarkが伝えている。具体的には、パイロットや航空管制官、レーダーオペレーターの人材を募っているという。

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デンマーク国防省軍事局幹部のAnders Bech氏によると、ゲーマーは軍人として求められる特定のスキルを持っているという。戦略思考力や空間把握力。重圧下の冷静さや、素早い反射神経、決断力や連帯能力、そして適応力 。こうしたスキルは、軍隊で活かすことのできる能力だとBech氏は語る。またゲーマーは自宅でいくつもの画面を眺めていることをあげ、マルチタスクについても高い能力を持っているとも評価。

実際にデンマーク軍の航空管制官として活躍するAlexander Hundegger氏は、ゲーマー出身であるようで、現在はカーロプの管制塔から中央ユトランド半島空域を観測している。航空交通を管制するには、他者と連携しながら空域を観測しつつ、素早い判断を下す。こうした能力はHundegger氏がゲーマーとして生きる上で、『Counter-Strike』や『Battlefield』などのプレイを介して培ってきたものだそうだ。

Hundegger氏は特に『Counter-Strike』をやりこんでいたという

実際にゲーマーが軍人として適しているかどうかは、複数回の試験を通じて検証されており、 国際的なeスポーツチーム Astralisと提携してのテストも実施したそうだ。実際にゲーマーを隊員候補として募る試みは成功しているようで、2017年にゲーマーを募るという取り組みを始めて以来、応募者が2倍に増加。さらに、困難なプログラムに通用するほど能力を持つ候補者が容易に見つかるようになったという。そして前出のeスポーツチームとの連携により、そこから候補者を募る宣伝活動につなげ、応募者は増えているとのこと。

ゲーマーの募集においては「ゲームと現実を区別できるのか」という懸念についても、クリアしているという。しっかりとした調査を済ませており、過酷な状況においても、現実とゲームを区別し、決断により生じる結果についても認識できるとの結論を出しているとのこと。前出のHundegger氏も、たとえ窓や画面越しに見る小さな点のようなものであっても 、そこには人間の生活が存在すると日々感じているそうだ。

軍人がゲーマーとしてeスポーツに参入するという事例はこれまであり、近年ではアメリカでも軍隊にてゲーマーを雇うという試みがある。確かに昨今ではゲームの競技性が上がるにともない、プレイヤーの総合的なスキルが向上する傾向にある。そしてゲーム自体が現実の戦争・紛争などをモチーフにし、リアルに近付いている。そうしたゲームで活躍できるゲーマーならば、そのスキルを活かすことができるだろう。ただBech氏いわく、確かにゲーマーは軍人に必要なスキルをいくつか有しているが、軍人としては他にも求められる能力がある。ゆえにゲーマーが軍人として務まるかどうかは、まだ確証を持てる段階ではないそうだ。軍人になるというのは、それほど高い能力を求められることなのだろう。

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