宇宙ステーションホラー『Observation』もPC版はEpic Gamesストアでの発売に。絶大な信頼を得ていたDevolverに投げかけられる疑念

Devolver Digitalは3月27日、『Observation』のPC版をEpic Gamesストアにて発売すると発表した。No Codeが手がける同作は、PS4およびSteam向けに発売すると告知されていたが、5月21日の海外発売を控え、ストア移動を発表している。

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『Observation』は、2026年の宇宙ステーションを舞台に展開されるホラーゲーム。プレイヤーとなるのは、宇宙ステーション「Observation」の人工知能であるS.A.M.。ステーションはある日謎のダメージを受け、それにともないエマ博士以外のすべてのクルーが、「BRING HER(彼女を連れ出せ )」というシグナルを残し消えてしまった。プレイヤーは人工知能のS.A.M.として、施設や機能にアクセスすることでエマをサポートし、事件の謎を追っていく。2週間ほど前から、同作のSteamストアページが消滅したことが報告されていたが、それはEpic Gamesストアの独占(おそらく1年間の時限独占)への布石だったようだ。

Devolver Digitalといえば、パブリッシングタイトルが優れていることに加え、フットワークの軽さやユーモアセンスなど、コミュニティマネージメントが巧みで、ユーザーからも絶大な支持を得ていたパブリッシャー。しかし今回のストア移動については口をつぐんでおり、リプライで同メーカーへの失望の声が寄せられている。

Epic Gamesによる強行的な時限独占は、既存のSteamユーザーから強い反発を受けている。Steamという慣れ親しんだ統合型ランチャーからコンテンツが消えるだけでなく、Epic Gamesストア自体の機能が現時点で不十分であると不満が呈されている。さらに一部ではEpic Games LauncherがSteamのユーザーデータを収集していると指摘されており、Epic GamesのCEOであるTim Sweeney氏はRedditにてすぐに修正すると語っていた(Gigazine)。ランチャーとして洗練される前に独占リリースがどんどん進められ、さらにユーザーデータを無断で収集するといったスキャンダルが生まれており、なかなか支持を得られていない現状がある。

なおEpic Games側もこうした独占が反発を招くことを認識しているようで、GDC 2019のQ&Aセッションにて同ストア部門のヘッドであるSteve Allison氏が今後の方針について言及。『メトロ エクソダス』のような、予約販売されているかつ発売直前のストア変更について「二度とやりたくない」とコメント。もっと決断や動きを早めるべきであったと振り返っている。さらに、Allison氏は、Epic Gamesストアの現在の戦略の中心はあくまで88(開発者)/12(Epic Games)の収益配分であるとし、いずれ独占はゼロもしくは限られたものに絞るともコメント。今のような独占を続けていくことはないとしていた(PC Gamer)。

とはいえ、Epic Gamesストアの独占の動きは、開発者には歓迎される一方で、ゲーマーからは受け入れられていない。誠実かつ的確な動きを見せ、強固なファンベースを築きあげてきたDevolverのTwitterアカウントでは、落胆の声が寄せられるというこれまであまり見られなかった光景が広がる。プラットフォームホルダー からは資金援助など経済的なサポートが得られるなどメリットがある一方で、ファンベースにヒビが入るリスクも併せ持つプラットフォーム独占。Devolverは『Observation』のストア移動への批判に、どのように対応していくのだろうか。

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