Devolver Digital、惑星開拓オープンワールドゲーム『ASTRONEER(アストロニーア)』開発元を買収。今後もアップデート開発は継続へ

 

Devolver Digitalは11月1日、デベロッパーのSystem Era Softworksを買収したと発表した。買収金額は、現金と株式あわせて最大4000万ドル(約60億円)になるとのこと。


System Era Softworksは、業界のベテランによって2014年に設立された、アメリカ・シアトルを拠点にするデベロッパーだ。惑星開拓オープンワールドゲーム『ASTRONEER(アストロニーア)』の開発元として知られ、2019年の発売以降もアップデートが継続されている。

同作は、未知の惑星でサバイバルしながら、探索や資源収集、クラフト、拠点建築、また施設の自動化などを楽しめる作品。現在PC(Steam/Microsoft Store)/Nintendo Switch/PS4/Xbox One向けに発売されており、2022年3月時点で374万本を売り上げる大ヒットとなっている。また今回の発表によると、これまでの累計プレイヤー数は1300万人にのぼり、8700万ドル(約130億円)以上を稼ぎ出しているとのこと。


一方のDevolver Digitalは、アメリカ・テキサス州に拠点を置くパブリッシャーだ。個性的かつクオリティの高い作品を扱うことで知られ、『Serious Sam』や『Hotline Miami』『Shadow Warrior』シリーズなどを始め、最近では『Gunbrella』や『The Talos Principle 2』『The Cosmic Wheel Sisterhood』など、数多くのインディーゲームを取り扱っている。

もともと同社は、ゲーム業界においてはパブリッシャー業に特化していたが、2020年からは傘下にデベロッパーを抱えるようになった。『Serious Sam』シリーズ開発元Croteamを皮切りに、『Enter the Gungeon』のDodge Roll、『Reigns』のNerial、『Gato Roboto』のdoinksoftなど、縁のあるスタジオを次々に買収。そして今回、System Era Softworksを傘下に収めることとなった。

Devolver DigitalはSystem Era Softworksとは、『ASTRONEER』の販売元を務めることになるかもしれない、という関係にあったという。結果的に物別れに終わり、同作は自主販売され成功を収めることに。Devolver Digitalは「酷いミスを犯した」と当時を振り返っている。ただその後、Devolver Digitalが示してきたデベロッパーをサポートする姿勢に触れ、System Era Softworksは買収を受け入れたそうだ。


この買収についてDevolver Digitalは、System Era SoftworksがもつIPだけでなく、拡張性のあるゲーム開発の知見やライブサービス運営技術なども活用できるようになると説明。一方のSystem Era Softworksは、今後も変わらず『ASTRONEER』の開発を続けていくことを表明した。すでに2024年のアップデート計画が存在し、今後ロードマップを公開するとのことだ。

『ASTRONEER(アストロニーア)』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Nintendo Switch/PS4/Xbox One向けに発売中。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。