リマスター『テイルズ オブ ヴェスペリア』のパッケージ版売り上げは、イギリスではオリジナルを約41%上回った

 

UKIE/GfKによる1月12日付のイギリスにおけるパッケージゲームの週販チャートにて、リマスター版『テイルズ オブ ヴェスペリア』が9位にランクインし、2009年に発売されたオリジナル版を40.7%上回る売り上げを記録したことが判明した。UKIE/GfKが14日に公開していたチャートでは、同作は11位にランクインしていたが、最近になりアップデートが入り、9位へとランクアップし詳細な数字が入ってきた形だ(MCVUK)。

内訳としては、同作の売り上げのうち49%がNintendo Switchのもので、43%がPS4版。そして残り8%がXbox One版だという(GameIndustry.biz)。なおメディアクリエイト調査のパッケージゲームの週販チャートにおいては、国内ではPS4版が約4万1000本(60%)、Nintendo Switch版は約2万6000本(40%)であると報告されていた。

オリジナル版をリマスターが上回るというのは珍しく、特筆すべき数字であるが、一方で留意してほしいのがオリジナル版はXbox 360でのみリリースされたこと。Xbox 360は全世界で8500万台売り上げ、イギリスでも受け入れられたゲームハードであるとはいえ、現行ハードウェアは3機種である。1機種のみのオリジナル版を上回るのは、自然であるとも考えられる。ただし一方で、デジタル化が進んでいるにも関わらずこの数字であること(チャートにはダウンロード版の数字は含まれず)、同作が追加要素のほとんどないリマスターであることを考えると、その売り上げを軽く見ることはできないだろう。

イギリスや欧州においては、『オクトパストラベラー』や『ドラゴンクエストXI』などJRPGと呼ばれる作品が週販チャート初週上位にランクインしており、前作もしくは関連作を超える勢いで売れ好調であることが報告されている。前述の背景もあり、リマスター版『テイルズ オブ ヴェスペリア』が大きな成功と位置付けることはできないが、ただ日本のRPGが近年になって受け入れられてきているという背景は、今回の数字になんらかの形で関連しているかもしれない。なお、日本向けにも発売されているSteam版は、21日時点で281のレビューが投じられ、Steamレビューステータスは「非常に好評」と堅実な立ち上がりを見せている。