Wizardsが基本プレイ無料の新デジタルゲーム『Magic: The Gathering Arena』を発表。『Magic Online』や『Magic Duels』は継続

 

Wizards of the Coastは9月7日、人気トレーディングカードゲーム「Magic: The Gathering(マジック:ザ・ギャザリング)」の新たなデジタルゲーム『Magic: The Gathering Arena』(以下、MTG Arena)を発表した。PC向けのオンラインゲームで、基本プレイ無料で展開される予定だ。

同社は今年1月、Digital Games Studioを新設してデジタルゲーム部門の改革に取り組むとしていたが、この『MTG Arena』が最初の成果になるという(関連記事)。開発には将来の拡張を見据えてUnityが使用されているほか、今後制作される新カードのメカニズムに柔軟に対応するために機械学習アルゴリズムを取り入れた新たなGame Rules Engineを開発し導入している。

本作では最新カードでのプレイに焦点が当てられており、正式サービス開始時には現行のスタンダードセットのカードがすべて実装され、その後も新カードが紙のカードの発売とタイミングを合わせて毎年1000枚追加されていく。本作の目指すところは、デジタルゲームならではの表現や機能を取り入れつつ、「Magic: The Gathering」の習熟度に関わらず誰もが楽しめる場所にすることだという。またe-Sportsやゲームプレイの配信も意識し、ゲーム画面を印象的かつ分かりやすいデザインにして観戦者も楽しめるようにしている。さらに今後の目標として、紙とデジタルのMTGを互いに補完し合う関係にしていきたいとのことだ。

まずは年内にクローズドベータテストを実施するそうで、現在公式サイトでは参加希望者の登録を受け付けている。現在「Ixalan(イクサラン)」のプレリリースに参加しているプレイヤーや、『Magic Online』で同じくIxalanをプレイしている、あるいは『Magic Duels』のプレイヤーは優先的に招待されるとのこと。いずれにおいてもWizardsアカウントの登録が必要となる。なお、当初は英語のみの対応となるが、将来的には対応言語を増やしていくとのこと。またUnityを使用していることもあり、PC以外での展開も視野に入れているそうだ。

『MTG Arena』の登場により、デジタルゲームとして現在提供している『Magic Online』や『Magic Duels』の今後が気になるところだが、同社は『MTG Arena』はそれらを置き換える存在ではないと明言している。『MTG Arena』が最新のカードをメインに展開する一方、『Magic Online』ではほぼすべての歴代カードが揃っているなどそれぞれの特徴があり、同社はいずれにおいても開発とサービスを続けていくとのことだ。