現代装備魔法使いストラテジー『Tactical Breach Wizards』Steamにて“圧倒的に好評”スタート。無法者魔法使いを率いて戦うターン制戦術パズル


デベロッパーのSuspicious Developmentsは『Tactical Breach Wizards』を8月23日に発売した。対応プラットフォームはPC(Steam)。リリース後さっそく、本作はSteamユーザーレビューにおいてきわめて高い評価を獲得しているようだ。

『Tactical Breach Wizards』はターン制タクティカルシミュレーション。プレイヤーは法の枠を越えて戦うケブラー製のベストをまとった無法者魔法使いチーム「WIZ-TAC」を率いて、はりめぐらされた陰謀と襲い掛かってくる凶悪な敵に立ち向かうことになる。

プレイヤーキャラクターとして登場するのは海軍出身の老兵予知能力者やフリーランスのストームウィッチ、ネクロマンサーの医師や大盾を持ったライオットプリーストなど、一癖も二癖もある魔術師たち。各キャラクターには個別のスキルが存在しており、ストーリーを通してレベルアップすることで、スキルを自由にアップグレードすることも可能だ。

本作のメインは約 14 時間のボリュームを含むストーリー主導のキャンペーンモード。戦闘はマス目状のマップにおいてターンベースで進行する。各ステージに存在しているレベルは、扉を「ブリーチグリフ」で突破して突入するシークエンスから始まるものとなっている。突入後は『XCOM』シリーズのように各キャラクターのリソースを使用して移動や攻撃、スキルの発動が可能だ。マップには遮蔽物や敵を突き落とすことで一撃ノックアウト可能な窓など、さまざまなオブジェクトが存在。そういった環境とスキルを駆使しながら、速やかに敵を無力化していくのだ。

また本作の大きな特徴として、同一ターン内であればいくらでも行動を巻き戻すことができるRewind(巻き戻し)機能が用意されている。限られたリソースの中で、1ターン内でどれだけ被害を抑えながら敵の戦力を削るか、頭を悩ませながら試行錯誤する戦闘を楽しむことができる。


主人公たちが陰謀を追う中で敵として戦うことになるのは、警察署を支配する交通魔術師(the Traffic Warlock)や宗教独裁国家(An oppressive religious dictatorship)、魔法を操る民間軍事会社や時間を操るクロノマンサーなど多種多様。ストーリーが進行し陰謀が明かされるにつれ、主要な人物の資料が陰謀マップに追加されていく。そうして明かされた情報について、点と点を線でつないで関係を把握するシークエンスも用意されており、ストーリーで現在何が起こっているかを視覚的に把握することもできる。

また、変わり者揃いの主人公チームのメンバーはそれぞれ個人的な問題を抱えている。ミッションの合間や突入する前の掛け合いで、各キャラクターたちの抱える問題が掘り下げられていく。ストーリーも魅力の一つとなっている。

本作はリリース後さっそく好評を博しており、Steamユーザーレビューにおいては本稿執筆時点で約600件中98%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得。ユーザーレビューにおいては『XCOM』『Into the Breach』といったターン制タクティカルシミュレーションを引き合いにしつつも、デバフやノックバックなどクラウドコントロールを主体とした戦闘や詰め将棋のような思考が必要とされる点で本作独自の要素を評価する声も多く上がっている。また陰謀を追うシリアスなストーリー展開や、個性豊かなキャラクターたちの繰り広げるユーモアとウィットに富んだ掛け合いなども好評を博しているようだ。


開発を手がけるのはSuspicious Developments。同スタジオは自身を「クレバーなプランを練ったり、窓から人を叩き落としたりする卑劣なゲームを得意とするスタジオ」と称している。過去には横スクロール型のステルスアクションパズルゲーム『Gunpoint』や見下ろし型SFステルスアクション『Heat Signature』をリリース。両作ともSteamでは好評を博している作品だ。本作もスタジオが得意とする、戦術性の高いゲームプレイが存分に生かされた新作となっているようだ。

『Tactical Breach Wizards』はPC(Steam)にて発売中。価格は通常税込2300円のところ、リリース記念セールとして8月30日まで10%オフの2070円で購入可能。