ハイスピードバトル球技アクション『BAKUDO』は、球技なのに死にゲーでヒリつく難易度だった。なぜか槍と雷が降ってくるボールスポーツ、試されまくる反射神経

ハイスピードバトル球技アクション『BAKUDO』の試遊レポートをお届けする。

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BAKUDO』は近未来の学園を舞台にしたアクションRPGだ。主人公ユーリアは究極のボールスポーツ「BAKUDO」の名門校へ入学し、さまざまな強敵に挑んでいくこととなる。この「BAKUDO」という競技は、1対1のドッヂボールに少々バレーボールのエッセンスを振りかけたような架空の球技。作中では、飛んでくるボールは躱すかジャストタイミングで受け止め、相手の弱点を狙って投げるかたちでバトルが展開される。本作はユーリアが学園で“死にゲー”のようなボスラッシュを勝ち抜きながら、行方不明となった父の足取りを追うストーリーとなっている。

ドイツのケルンで開催中の大型ゲームコンベンション「gamescom」の集英社ゲームズのブースでは、本作の最新試遊版をプレイ可能だ。今回は、初公開となる要素の加わった本試遊版のプレイレポをお届けする。

死にながら身体に覚えさせていくアクション

まず筆者は、事前にSteamで公開されている無料体験版を遊んで、アクション操作が頭に入っている状態で今回の試遊版に臨んだ。というのも、gamescomの試遊版では、無料体験版とは別のボスバトルに挑戦できるからだ。時間の限りこのボスに挑戦して、欲を言えば勝利を収めたいと意気込んでいた。

無料体験版のプレイでわかったことは、本作のアクションは相手の予備動作を見て最適な対応をするのが鍵となるということだ。つまり、相手の動きのパターンを知りつくすことが勝利への近道となる。初めて見る動きが出てくると、そこから途端にペースは崩れだす。だから何度もリベンジして少しずつ継戦時間を延ばしながら、すべての予備動作を知り、考えなくても手が動くようになるまで身体に対処法を染み込ませる必要があるのだ。逆の見方をすれば、やっていることは「ハイスピード後出しジャンケン」なわけで、相手がどのような手を持っているかをすべて把握できた時点で、勝利は目前だとも言える。“死にゲー”と呼ばれるアクションゲームを遊んでいる読者のみなさんなら、この感覚をわかってくれるに違いない。

意外と強敵 LEVEL2ボス

筆者は決してアクションゲームが上手な方ではない。しかし体験版のLEVEL2ボスに勝利したという実績は勇気と少しばかりの自信を与えてくれた。今回の試遊版でLEVEL3ボスともせめて対等に渡り合えるところまで行きたいという思いで挑むのだった。

学園ADVパートも楽しみつつ、テンポに乗っていく

本試遊版ではすぐに操作チュートリアルが始まるかと思いきや、学園のエントランスに到着。無料体験版では一切が謎のベールに包まれていた主人公ユーリアやエンジニアらしき少女イヴィーの快活な人物像が垣間見えた。

Steamストアページの説明によれば、本作には「学園の裏に隠された世界の存亡に関わる秘密」があるらしい。今回の試遊版の範囲ではまだ秘密が明かされるところまで辿り着かなかったが、この状態からどんな陰謀や危機に巻き込まれていくのか、まったく予想がつかないからこそ楽しみだ。BAKUDOという球技と行方不明の父親の間には一体どのような関連があるのだろうか。学園を支配するという8人のボスについても、戦闘スタイルだけでなくバックグラウンドが気になるところだ。

必要な会話を終え、チュートリアルとLEVEL1ボスで手を慣らしていく。やること自体は多くないので、自分に言い聞かせるように意識すべきことを脳内で列挙しつつ、本作のアクションのテンポに乗っていく。

本作のアクションの基本は3種類。青白いボールはできるだけジャストのタイミングでキャッチ、赤いボールはジャスト回避、黄色いボールはトスで打ち上げてからスマッシュだ。並べてみれば単純で簡単なことのように思える。しかし実際はなかなかそうもいかない。とにかく何もかもがハイペースだ。この世界にゆっくりボールを投げてくる対戦相手なんてものは存在しない。常に最速で最適な判断を迫られる。

筆者は、アクションゲームのボス戦に特有のリズムを感じるときがあるが、本作は特にその傾向が顕著だと思う。リズムゲームのノーツにタイミングを合わせるような感覚。それがジャスト回避・ジャストキャッチに繋がる。成功するとかなりの気持ちよさがあるが、数フレームの差が明暗を分ける世界だ。常に被弾のリスクと隣り合わせでヒリヒリする。

一度の被弾を契機に大ピンチに陥る

そのテンポに乗ってPERFECT判定を出し積極的に攻めていけば、相手が「BURN OUT」という大ダウンを起こす。このときだけは、ハイペースだったテンポが一変。ゆっくりとしたチャンスボールが弧を描いて飛んでくるので、それを繰り返しスマッシュで打ち返すことができれば、まとまったダメージを与えることができる。しかし、このチャンスボールを打ち返すことこそが実は一番難しいように思う。ボス戦の中盤以降では熾烈なラリー合戦が発生するが、個人的にはテンポのゆったりしたこちらの方が難しく感じた。

というのも、3Dの奥行きがある画面上で弧を描いて飛んでくるものに対してピンポイントに触れに行こうとすると、目標とまったく異なる座標へ飛び上がってしまうことが多い。奥行きがあるゲーム特有の難しさだ。結果、飛んできたチャンスボールよりも奥や手前で飛び上がって何度もスカをしてしまい、バトルが長引くのだった。

スマッシュが決まれば爽快だ

とはいえ、無料体験版で一度は通った道である。そこまで試行回数を重ねることなくLEVEL1ボスに勝利。空中回避やスマッシュをトスにして打ち上げることが可能となる装備品「ガントレット」を入手できた。

初見の強敵相手にどこまで行けるのか

LEVEL1ボスはチュートリアルの一部みたいなものなので別として、それ以外のあらゆるボスはボールを投げる以外にも攻撃手段を持っていることが予想される。LEVEL2ボスと来たら、ボールを投げるわ衝撃波を出すわ、第二段階で変則的な行動パターンを加えて来るわで厄介な相手だった。こちらは相手が隙を晒している方角から的確にボールを打ち込まないと体力を削れないというのに、向こうはさまざまな手札を持っているのだ。それを踏まえて、LEVEL3ボスもボールのやり取り以外の何かをしてくるだろうとは思っていた。

いざ戦闘フィールドへ入場すると、すぐに強烈な落雷のようなものが発生した。フィールド全体がダメージゾーンと化す。LEVEL2ボスの衝撃波はジャンプで回避できたが、どうやらこのビリビリはジャスト回避をすることでしかいなせないようだ。回避を入力するべきタイミングを掴みかねたまま、飛んでくるボールや槍への対処も追いつかず自身がBURN OUT。そこから持ち直すことは不可能で、あっけなく倒されてしまった……。見事なまでの惨敗。秒殺。

ボールスポーツとはいったい……と思いつつ、状況を整理する。つまり相手には、ボールと槍と雷という手札がある。全範囲型ダメージゾーンを形成する技を持っているだけに留まらず、鋭利な刃物を投げつけてくるとは不届き者だ。しかし、前述の通りこの手のアクションゲームでは、相手の行動パターンすべてを把握することが先決だ。気持ちを切り替え、何度も死にながらひとつひとつの動作をよく観察していく。落雷の予備動作自体はわかりやすい。あとは、入力タイミングの問題だ。そこで、落雷のたびに毎回少しずつ異なるタイミングで回避ボタンを入力してみてパーフェクト判定が出るフレームを特定。何度負けたかわからないが、頻繁に落雷を放ってくれるおかげで良い練習ができ、ようやく高確率で回避することが可能となった。

槍は落雷と違ってジャストで回避しなければならないわけではないので気が楽だ。こうして少しずつ被弾率を減らし、やっと少しだけボールのことを考える余裕が出てきた。青いボールが来るときに瞬発的に集中力を上げ、なんとかボールをもぎ取っては適当なタイミングで当ててみた。何度か弾かれたが、試行を重ねることで隙を捉えることができた。こうなればいよいよ反撃にも意識を向けられる。挑戦スタートから初めて相手の体力を削るに至るまでには長い時間が経過したように感じるが、ここまで理解できてくると一歩一歩着実に勝利へと近づいているに違いないという前向きな気持ちも強まる。

初めて相手の体力を削れた

このボスは黄色のスマッシュボールを打ってくる際に、プレイヤーの死角へ回り込む習性がある。これに備えて、本来はバトル開始の瞬間にターゲットをロックオンしておくべきだが、それを忘れて何度もスマッシュの痛いダメージをもらった。しかし、これを繰り返すうちに奇妙な慣れが生じ、死角から来るスマッシュをノールックで受け流すことができるようになってしまった。これも動きを見るというよりリズム感でプレイしているからだろう。こんな適応力を発揮するとは自分でも思っておらず笑ってしまった。しかし、バトルの上で本当に大事なのはそのあとだ。

見えないところからスマッシュが飛んでくるも、的確にトス

スマッシュボールは受け流した瞬間チャンスボールに変化する。結局そちらを向いていなければ、チャンスボールにすぐさま対応できない。ノールックで剛速球を受け流すという適応力を発揮しながら、チャンスボールをスマッシュできず何度もチャンスを不意にした。これには思わず苦笑い。プラス・マイナスゼロという気分だ。チャンスをモノにするために、ターゲットボタンをうまく活用する必要があるという教訓を得た。

とはいえ、ここまで慣れてくると継戦時間もかなり延び、最後の挑戦でボスをBURN OUTに追い込むことができた。

初めてまともに体力を削れるチャンスが到来。ここまでに30分ずっとプレイしてきたので、トスにもようやく順応できてきたらしい。BURN OUTで発生したチャンスボールをスマッシュにして返す。すると、それがまたチャンスボールとして返ってくるので再びスマッシュ。さらにもう一回。一度のBURN OUTで連続3回スマッシュのコンボを達成できた。最速で返し続けることができれば5コンボまで行けそうだ。筆者はここでもうかなりの満足感と達成感を味わった。この試合自体に勝てなくとも、この短時間でここまで対応できるようになった自分は結構偉いんじゃないか。そんな気がした。

時間の関係で勝つまで挑むということはできなかったが、何をしてくるかさっぱりわからない相手との初手合わせ、徐々に相手の行動パターンや隙を見切れるようになっていく充実感、やられっぱなしだった相手に強攻撃を叩き込めるようになる達成感を味わい、濃密な試遊時間を過ごせた。

少しずつ確実に勝てる気がしてくる

本作のアクションはジャストのタイミングにかっちりハマったときの爽快感、そして観察とリベンジがしっかり結果へと結びつく絶妙な難易度が魅力だと感じた。

筆者のようにアクションゲームは決して得意とは言えないプレイヤーでも、ただ打ちのめされるばかりで絶望するしかないという時間はなかった。常に「さっきの回よりは理解が深まってきた」「次はもう少し対応できる気がする」という気持ちでいられるので、どちらかと言えばやめどきを失い、無心でリトライを繰り返してしまうほどだった。

数多のボス戦を楽しめるアクションゲームの中に、球技で対決するというものはほかになかなか見当たらず新鮮味もあった。死にゲーアクションやボスラッシュなどのコンテンツが好きなプレイヤーには馴染みやすさと新しさの両方を感じてもらえるのではないだろうか。リザルトにはクリアタイムも表示されるので、タイムアタックも盛り上がりそうだ。アクションに苦手意識があるという方でも、球技でボスラッシュという点や謎多きストーリーに興味を惹かれたのであれば、現在Steamで配信中の無料体験版を触ってみるのも良いだろう。

『BAKUDO』はPC(Steam)向けに配信予定だ。

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Kei Aiuchi
Kei Aiuchi

RPG、パズル、謎解きアドベンチャー、放置系などを遊びます。比較的やりこみ型。特に好きなゲームは『ルーマニア#203』

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