Naughty Dog、父親を亡くした息子へプレゼント。2人は毎晩のように『クラッシュ・バンディクー レーシング』をプレイしていた

父親が亡くなり、海外ユーザーがNaughty Dogに感謝の手紙を送ったところ、Naughty Dogが返答とともにプレゼントを送ったという物語が伝えられている。

ゲーマーではない人でも、子どものころにはなにかしらゲームをプレイし、運がよければ家族とともに遊ぶことができたのではないだろうか。海外ユーザーDeadmanx132489氏は子供のころ、毎晩のように『クラッシュ・バンディクー レーシング』を父親と共にプレイしていたという。その父親が亡くなったいま、Deadmanx氏がNaughty Dogに感謝の手紙を送ったところ、Naughty Dogが返答とともにDeadmanx氏へとプレゼントを送ったという物語が伝えられている。

海外フォーラムRedditにてDeadmanx氏は、4か月前に父親が亡くなったことを打ち明けている。2人は初代PlayStation向けにリリースされたNaughty Dogの『クラッシュ・バンディクー レーシング』を数年間、毎晩のようにプレイしていたという。父親の健康状態が悪化すると、Deadmanx氏は『The Last of Us』をプレイする日々を送っていた。『The Last of Us』をプレイするあいだも、ふたたび父親とともに居られたら、ゲームをプレイできたらと感じていた。

『クラッシュ・バンディクー レーシング』も、『The Last of Us』も、どちらもNaughty Dog開発のゲームだ。Deadmanx氏の人生の一部は、Naughty Dogによって形作られてきたと言えるだろう。時が経ち、健康状態が悪化していた父親は亡くなる。そしてDeadmanx氏はNaughty Dogへと、これらのゲームに対する感謝の手紙を送った。

すると3か月後、返答の手紙と共に、Deadmanx氏のもとへさまざまなNaughty Dogグッズが送られてきたという。Deadmanx氏は送られてきたプレゼントの写真をimgurにて披露している。

Naughty DogのオペレーションコーディネーターJessica Nguyen氏は、「我々のためにストーリーを書き記してくれてありがとう。あなたの手紙がNaughty Dogをいかに感動させたか、言葉に言い表せない」とコメントしている。父親と息子の物語に涙を流しそうにすらなったという。またNguyen氏は、こういった物語こそが自分たちがゲームを開発する原動力になっていると説明している。「我々がどうして素晴らしいゲームを開発しようと必死に努力しているのか、それはあなたが記したような物語があるからです」。

Naughty Dogからは『The Last of Us』のLimited Editionやアートブック「The Art of Naughty Dog」などが送られたようだ。またNguyen氏はDeadmanx氏にTシャツのサイズを聞いており、そのサイズに合わせたシャツを送付するとも伝えている。

2014年7月には、10年振りにプレイしたレースゲームで亡くなった父親の「ゴースト」で再会するというニュースが報じられ、国内でも大きな注目を浴びた。ビデオゲームが誕生してからすでに40年が過ぎており、今後こういった父と子のゲームの物語は増えてゆくのかもしれない。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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