『エルデンリング』の狭間の地は「東京都渋谷区と同じくらいの面積」との検証報告。“行ける場所”に絞った、狭間の地の最新測量データ
『エルデンリング』の狭間の地や、DLC「SHADOW OF THE ERDTREE」の影の地の面積を検証したユーザーが現れ、注目を集めている。報告によると狭間の地は、東京都渋谷区と同程度の面積だという。海外メディアPC Gamerが報じている。
『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけ2022年2月に発売されたアクションRPGだ。『ダークソウル』シリーズなど同スタジオ過去作のゲームプレイを色濃く継承。また舞台となる狭間の地が、広大なオープンワールドとなっている点も特徴だ。本作に向けては2024年6月に最初で最後の大型DLC「SHADOW OF THE ERDTREE」が発売。新たな舞台である影の地にて、神人ミケラにまつわる物語が描かれる。
本作のマップの広さについて公式は発表しておらず、これまであるRedditユーザーが発売直後に検証した「79㎢」という説が有力であった。この際にはトレントの体の側面の長さからゲーム内の橋の長さを割り出し、ゲーム内地図から全体の面積を推計するという手法がとられたようだ。
一方『エルデンリング』では海や登れない場所など、ゲーム内地図に描かれているものの到達できない場所も存在する。そのためYouTuberのAddypalooza氏は、実際にプレイヤーが動ける面積に絞ってマップの広さを検証したという。
まずAddypalooza氏は、ゲーム内地図に描かれた全体の面積を再検証。ゲーム内地図の分かりやすい2点を選び、ゲーム内のマップでの距離を測る方式がとられたという。たとえばリムグレイブの神授塔の橋梁から神授塔の入り口までの距離が分かれば、その距離を元にしてゲーム内地図の縮尺が分かるというわけだ。縮尺を割り出した後は、画像をもとに計算可能なソフトを利用し、ゲーム内地図に描かれた地上エリアの面積を算出。同氏の検証では87.96㎢という結果になった。また地底については22.27㎢になったそうだ。
とはいえこの数値はあくまで「地図上の広さ」だ。プレイヤーが実際に立ち入れる場所の面積を算出するため、次にAddypalooza氏は、ゲーム内地図からプレイヤーが立ち入れない「海」を除外。すると地上および崩れゆくファルム・アズラを合計した面積は、26.39㎢になったという。また地底からもプレイヤーが入れない黒塗りの部分を除外すると、面積は2.11㎢になったとのこと。
さらにAddypalooza氏は、ゲーム内地図から海や黒塗りの部分を除外したうえで、さらにプレイヤーが立ち入れる場所に絞り込んで厳密に測量したという。たとえば巨人たちの山嶺エリアについては、周辺の侵入不可能な場所を除くと、面積は1.66㎢になったとのこと。そうして各エリアの面積を到達可能な場所に絞り込んだ結果、地上と地下の合計面積は13.48㎢になったそうだ。
一方でこの数値にはゲーム内地図から確認できない洞窟・地下墓・英雄墓の面積の合計や、レガシーダンジョンなど複数階ある建造物のいわば“延床面積”などは含まれていないとのこと。とはいえそれぞれ面積としては小さいため、同氏は大きく見積もっても1.5㎢程度と見立てているそうだ。そのため同氏は最終的に、狭間の地でプレイヤーが立ち入れる場所の面積は約15㎢になると結論付けている。これは現実において、東京都渋谷区(15.11㎢)と同程度といえる。
このほかAddypalooza氏はDLCにおける影の地の面積も同様の手順で算出。影の地の探索可能な場所の面積は5.52㎢になるそうだ。ちなみに同氏の動画では各ロケーションの詳細な面積や、標高・深度などについても言及されており、たとえば星砕きのラダーン戦の砂漠は0.55㎢で、本作およびソウルシリーズ史上もっとも広いボスエリアとのこと。同氏の検証した各種数値について興味のある人は動画もチェックしてみるといいだろう。
細やかな検証でプレイヤーが到達可能な場所の面積が約15㎢であることが算出された『エルデンリング』の狭間の地。ちなみに別のオープンワールド系ゲームにて、ユーザー検証で算出されている面積として、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では80㎢前後、『グランド・セフト・オートV』では80.3㎢とされる。海を泳げたり、ボートや飛行機といった乗り物が用意されていたりといったゲームごとの要素の違いも、マップ面積に反映されていることがうかがえる。
いずれにせよ、昨今のオープンワールド系ゲームと比較すると『エルデンリング』はマップの面積自体は小さめといえそうだ。とはいえゲームのクリア時間集積サイトHow Long To Beatを見るに、『エルデンリング』のメインストーリークリア時間は平均60時間であり、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『グランド・セフト・オートV』よりも長い時間を要したプレイヤーは多い様子。『エルデンリング』におけるレガシーダンジョンの複雑さや手強い難易度バランスなど、マップ面積だけでは測り知れないボリュームも改めて垣間見えるところかもしれない。
『エルデンリング』およびDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」はPC(Steam)およびPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中。ゲーム本編とDLCを同梱する「SHADOW OF THE ERDTREE EDITION」も販売されている。